有り得ない偶然
++ 花火乱舞 ++




テイルズランブ
※時の政府事情。審神者について。刀剣男士と霊力について。などにいろいろ捏造設定あり!!

<あらすじ>
火神成り代わり主は、【モノノ怪】薬売りの弟子→【P4】主人公→火神。
火神成り代わり主の審神者名「火凛」。
「六」という名の三日月は、火凛の初期刀。
火神成り代わり主は、見習いからついに審神者になりました。

<事前に知っておいた方がいい情報>
※声(中の人)ネタ
・三日月宗近→ユーリ・ローウェル(TOV)
・小狐丸→ルドガー・ウィル・クルスニク(TOX2)
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見習い研修が終わってえんやこら。
俺、火神大我成り代わりこと「火凛」は、このたび独立してから数度目の演練参加だ。

さすがに朝の3時とか無理(笑)
その時間帯は微妙なので、午後3時からの演練受付に申し込みをだしました。







< side 火神 成り代わり主 >







見習いの時、演練では顔を布でかくせと師もとい審神者の先輩である花宮字に言われた。

まぁ、アザナさんの本丸だと仕方ないと思う。
だってアザナさんの本丸はレア刀しかこないから、必然的に第1部隊はレア度高い子でうまる。
そうすると他の審神者からはいろんな思惑で見られ、あげくインパクトありすぎて顔を覚えられやすく、いろいろやっかいなのだそうだ。

彼いわく、レア刀で出場すれば、他の審神者にうらやましそうな目でみられるか、「みせびらかしてる」と勘違いされるかのどちらからしい。
それだけでも困りものなのに、筋肉を目にするたびに遠い目をする江雪と、弟に会えな過ぎてブラコン具合が悪化して怨嗟を振りまいている一期なんかと一緒に演練に参加した日には、ブラック本丸認定されるという。
いわく顔を覚えられると、次に会った時も「ブラック審神者がなんでいるのよ!」と言われたりするらしい。
そして通報。
このパターンが何度かあったため、アザナさんは、万が一にも演練に参加することが許された日には、顔を隠して出場することにしたらしい。

見習い時代にお世話になったあの花まみれの本丸を思い浮かべる。
そりゃぁ、あの本丸じゃぁなと即座に思った。
あんな個性豊かな奴らが集まっていたら、そりゃぁ周囲が勘違いしてもしかたないわけで。

そもそも俺が見習いの時も鶴丸の誤字、誤認?のせいでチャネルにおかしな勘違いスレがでていたし・・・。
その日もたしかアザナさんの本丸は、ブラック本丸として通報されてたわ。(※「【SS】この勘違いは加速する(笑)」を参照)

っで、さらにいうと、以前審神者になったばかりのころ、俺のつきそいで、一緒にアザナさんが演練にいってくれた。
彼のレア刀部隊はめだつということで、カンスト済みの堀川国広と和泉守兼定の二振りだけでついてきてくれた。
そのときは、めだつ刀剣いないからと、アザナさんは顔出しで行った。
当時の俺には顔出しとかそういう認識なかったので、まんま素顔出していきました。
っで、問題はその演練。
なんと【黒バス】しってるやつがいて大騒ぎ。(※「【SS】花火刀剣演練編」を参照)

どうやらこの世界、自分の世界に審神者になれるほどの霊力を持った人間が少ないのをいいことにやらかしたのだ。
自分の世界の人間を殺すわけにはいかない。過去に行って審神者として拉致した者が死ねば、それは歴史修正者と同じ行いになってしまう。 だがこの世界に影響を与えない人間なら、歴史改変はおこらない。なら、別の世界の人間をつかえばいいんじゃね? ――と当時の政府は考えたらしく、本丸のある亜空間と戦場をつなげるためのゲートを改良して、並行世界への入り口を開いたらしい。
もちろん今はそのゲートはアザナさんによる政府改革の流れで破壊されている。
ただ、いまもゲートによってこじ開けられた空間の歪みはどこかに残っているらしく、まれに別次元から来訪者が訪れる(来訪者といえど一方通行であり彼らが元の次元に戻るのは不可能)。
そうした次元の穴に落ちてやってくるものがいるため、人外を含め保護法が定められている。

【黒バス】をしっているやつらは、どうやら数年以上前に別次元から勧誘を受けるか、“異人審神者”と認定された者たちだったらしい。
まぁ、あのときは喜んでくれてたから、俺も調子のって声優ごっことかしたり、デュエルとかしちまったけどな。

――結論。
刀剣いなくてもいても、俺とアザナさんは顔出ししないほうがいいようだ。



そんなわけで、今日こそはまじめに鍛錬を積もうと思う。

今回はアザナさんもいないし、審神者としてちゃんと刀剣たちを育成したいので、さすがの俺も面をしての参加だ。
もう騒がれるのは勘弁だ。










・・・・・・っと、思っていた俺が間違っていたんだろうか?



月「蒼破刃!!


火「ん?ん゛んん???」

あれ?演練場の真ん中でなにかとびましたよ。
え?
つか、いまなにか、とても聞き覚えあるのに、この刀剣男士たちの戦いでは聞こえちゃいけないものが聞こえたような。
むしろ攻撃技って・・・・飛ぶっけ?



うちのおじいちゃんがやらかしました。



場所は演練会場。
メンバーは前田、骨喰、薬研、師子王、陸奥守。
そして三日月を伴にやってきた。

三日月宗近こと「六」は俺の初期刀で、一番長くオレといるためか、レベルも他の子たちより若干高く、こうして桜舞わせている。

今日だけでもいくどか試合をし、その試合の中、次々と現れる敵を三日月が筆頭となって倒していく。
試合の対戦相手はランダムだった。
ランダム(とはいえ、ゲームとは違ってチームの平均レベルには合わせて組まれる)で、次に選ばれた対戦相手のなかには、 なんと蛍丸がいたため思わず顔が引きつりかけた。面をしていたのでこの動揺はきっと誰にもばれてはいないだろうが。
演練の悪魔だ!レベルがあっちの方が低くともあの子はやばい。こわい!

案の定、せっかく勝ち進んでいたのに、うちの部隊にも徐々におされはじめてしまった。
大太刀と槍ってひどい組み合わせだ。
こっちは短刀2ふりもいるんだぞ!大太刀なんていないんだぞ!!

さすがは演練の悪魔。蛍丸の威力は伊達ではなかった。

火(六が中傷したか…そろそろ撤退だなーーーお、六の真剣必殺発動タイミングか)

レベルが合わせてあるとはいえ、相手には大太刀と槍がいたせいで、なかなかにきつい。
これは撤退の指示を出すべきかと思ったところで、六が構えた。

三日月の真剣必殺といえば「熱いな。本気になるか」が定番の台詞なのだが……………はずなのだが、はずなんだけど!!


六「飛ばしていきますかぁっ!!」


火「ぶっふぁぁ?!(それ、ユーリのOVLの台詞っっ!!?)」

思わず吹いた。
周囲でも年齢層のわかめの審神者から戸惑いやざわめきがおっていることで、彼らもまたゲームを知っているのだろうと思えた。
あるいは常ならぬ三日月宗近のセリフにびっくりしたか。
指示を出さなきゃいけないのはわかっているが、観客席を身わせたば「ユーリ!!!」とあつい叫びをあげる者すらいる。
あー・・うん。そうだよな。テイルズシリーズをご存知の方がいらっしゃったようですね。
あのゲームは、【黒バス】とはちがって、この世界に普通に存在するゲームだからね。異人審神者でなくとも、この世界の若者もご存じの人はご存知のようだ。

なにをかくそう【Tales of Vesperia】に登場するユーリ・ローウェルと三日月の声は酷似しているのだ。
そしてうちの三日月はそのユーリの剣技をものの見事に完コピして披露してくれたのだ。

こ・の・!
演練場でな!!!

ああ、せっかく顔を隠して目立たないようにしてきたのに、それでなくても三日月が一人いるだけで結構周囲の視線が来るというのに!!!!!
お前さん何してくれちゃってんの!?
会場中の視線が集中する試合場で、ゲームキャラの動き完コピ披露とか!とかっ!!!!
もうやだー・・・すごい目だってる。


戦況?忘れた。
いや・・・冗談だよ。
ちゃんと覚えてる。覚えてたくなかっただけで。
その・・言いにくいんだけど、一応勝ったには勝った。
ただ、相手が三日月の突拍子もない行動にポカーンとしている間に、うちの特攻隊長たる前田君筆頭に頑張ってくれたから ・・・なんか猫だまし作戦と名付けたくなるというか、なんか卑怯じゃね?ってちょっと思うわけで。え?こんな勝ち方ってありなのだろうかと思わずにはいられない。

とりあえず。あまりの衝撃的な試合だったのは他の審神者じゃないにしろ俺だとて同じだと全力で叫びたい。

これはどういうことだ!!!





戦闘後、控室に戻ってきた俺の刀剣たち。
他の子には悪いが、他の子をかきわけ六にかけよる。
さわやかな笑顔で「今帰ったぞ主」とさわやかな笑顔で戻ってきたその六の襟を掴んで、ガクガクとおもいっきし揺さぶった。

とめるな前田!
男にはやらねばならぬときがある。

火「六ぅぅぅっ!?」
六「はははどうした主。ん?もしかして完全なぱくりはよくなかったか?」
前「ぱくりとはなんですか?」
火「さすがうちの三日月!カタカナがたっしゃだなーってちがうだろ!!!あれはなんだよ!!」
六「うーん、やはり原型が重用だが独創性も大事であったな。うむ。次からは俺らしくちと改造を加え《飛ばしてゆくとするかっ》に直すといたそう」

揺さぶられてるにも関わらず六は呑気だ。
流石、審神者内で究極のマイペースと言われるだけある。

火「いやいや!そこじゃなくて今のどーゆうことだ?!」

俺はそういうことが言いたいんじゃない!
なんで目立ってくれた!!!
そもそもなんで違う世界のしかもゲームの技を刀剣男士であるお前が使えるか聞いてるんだ!

あああああもうだめだ。
これ、めっちゃ悪目立ち。
ただでさえ、俺は仮面をしていても身長が高いから結構視線来るのに(とはいえ、太郎たちとかいるから最近身長がたかいという理由ではあまり視線は向けられなくなったが)。

俺が落ち込んでいるというのに、目の前のお月様はとてもほのぼのとした雰囲気で笑っている。

六「なぁに、霊力乗せるイメージで刃筋から放てば出来る。俺達は霊力の流れが分かるからな」

な・ん・だ・と!?
そんな曲芸師みたいな・・・

火「って!?そうじゃない!!!仮にそうだとして!その前にその狩衣状態でどーやって軽やかに一回転とかしてんだよ!!?そして刀の付喪神なら鞘を投げ飛ばすなよ!!体の一部だろ?!」
六「はっはっは。あいわかった、鞘を投げるのは流石に不味かったな」
火「そうしてくれ!」
前「え。主様・・・それ、ちが。え・・・つっこみどころはそこなのですか」

ほらみろ!前田君も焦ってんじゃん。
つか、なんであんなアクロバッティクに爺属性うが動けるんだ?
そもそももう爺属性返上していいんじゃないのか三日月のそれはさ。

火「みんなも言ってやってくれ!自分の身を大事にしろって!」
前「…つっこむばしょが違う気がするのですが」
薬「いやぁ〜・・・(さすが爺様。やってくれるぜ。前田はちょっと考えすぎだなっと)・・そうさ、大将は正しいぜ前田。鞘は俺たちの一部なわけだし大事。一番に気にするのは当然だろ?」
前「そ、それはそうなのですが。あの、薬研いま変な間がありませんでしか?」
骨「薬研、顔が、笑ってるよ?」
薬「おっといけね。つい(本音が)でちまったぜ」
六「ははは。よきかなよきかな」
獅「じっちゃん…」
陸「まっことおもしろことを考えたぜよ。どれ俺も」

火「それだけはやめろ!!!つか何をする気だおまえは!!!」

あれ。おかしいな。たしかゲームの技に対する突込みをしたかったんだけど。
いや、でもたしかに鞘って重要だよな。


そうこうしているうちに、他の子たちまでなにかをまねて新技を開発しようかなぁとか言い始めたので、しまいには俺がなにをどこからつっこめばいいのかわからなくなってきたところで、爺さんはホケホケと笑った。

六「そして主の問いに答えるが“見本”があれば出来るだろう」
火「………見本とは?」
六「主の好きなゲームの【Tales of Vesperia】からだな」
火「平安の刀なのに英語の発音堪能すぎる!!」
六「主の刀剣だから英語も慣れるし喋れるようになるだろう」

六曰く

六「主の演練での声優真似で思ったのだ。俺の声がユーリに似てるならば是非とも修得し主を喜ばせたいとな。戦闘技術も真似たら困ったことに最近だと俺は刀より拳が飛ぶな。あっはっはっ」


ダイナミックに狩衣姿で体術をこなす火凛のとこのおじじ様。気付いたら拳や蹴りが迫るよ!





余談だが、「見本があればできる」というのはうちの三日月限定だったようで、うちの試合状況をモニターを通して後でみたアザナさんの本丸の三日月(×3)と兼さんが腰を痛めたらしい。
『久しぶりに手入れ部屋使ったが、使い道が間違ってる気がするのはなぜだ』と、アザナさんからは文句を言われた。

アザナさんの本丸でなにが起こったかというと。
三日月@ことチカさんが、「あれができればもっと主を楽させてやれる!」と意気込み、そのまま六のまねようとしてグッキリ。
そのまま腰を痛め、ギックリ腰になったららしい。
三日月Bことミイは、不思議な神気と技の使い方に興味をもち、研究という名目で体をおかしな感じでひねったらしくムチウチ。
四番目の三日月ことシイは、普段は楽なことが好きで自分から行動したがらないというのに、今回に限っては「動かず敵を抹殺できる方法が!」と、自ら率先して、遠距離相手も可能な技として六のあれを習得しようとして・・・重傷。
そんな三人をしらけた目でみていた2番目の三日月フタ。彼はナマケモノに近いニー刀であったため、「自ら動こうとするからそうなる」と茶を飲み続け手入れ部屋行きをひとり回避していた。
そんな爺様方をみていた和泉守兼定は「ざまぁ」と笑い・・・笑いすぎてひっくり返り、腰をはげしくうちつけ痛めた。
この様子に、生真面目勤勉を地でいく三日月Dのイツが目を吊り上げて、怒り狂っていたらしい。

三日月三人と兼さんが「痛かった」とか「ひどい目にあうたわ」と電話越しに言ってきた。

はっきり言おう。


そこまで責任もてんし、しらんわっ!!!!





 




【オマケ】

花舞う本丸にて――。
そこには5人の三日月宗近いる。
彼らは本丸の仲間たちともに、自分たちの本丸の見習い審神者であった火凛が参戦したという演練の試合光景をモニター越しに観戦していた。
気分は孫の晴れ舞台を見る爺である。

堀川「ふふ、火凛くんの本丸は愉快だよね。活発で。あれヴェスペリアの技だよ」
月1「あなや。なんという動き・・・(だがあれを学べば主のために)」
月3「チカよ、あれはどうなっているんだ?堀川がべえすぺ?とかなんとか。うむ。口が回らん」
月2「六のやつもかように奇天烈なこと。物好きだなぁ。はぁー茶がうまい」
月4「あれができれば怠惰に寝ていても敵を倒せる!よし!あれを覚えるぞ!」
月3「みごとよなぁ六は。ふむ。あちらの俺ができるのなら・・・あのように蹴りも加えていけば、もっと敵をせん滅できるやも」
月1「!?ならばまずは俺がやろう!我が主に今まで以上の武勲をささげるにはよい機会であるしな」
山姥「なっ!?やめろじいさん!!」
月1「では。よっこ・・・(グキ)!?・・・おう・・・orz」
月3「いやいや。チカの腰の動きからしてあれとは違うだろう。たしかもっとこう腰をこうひねるように・・・ぐぉぉぉ・・・・・あ」
月4「はっはっはっ。痛い目など俺はあいたくはないが、あの技は手にしたい。どれ・・・ぬ」

山姥「あー・・・だから言ったのに」

月2「・・・めんどうなことを好き好んでやるからだ。おぬしら、年を考えてはいかがか?(茶をずずずとすする。ツッキーズにむける目はとても冷たい)」
和泉「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあwwぐっふぉ」
山姥「あんたもかっ!!」
鶴丸「俺らの本丸の古参の奴ら…というか、うちの本丸基本高齢者多いからな〜」
蛍丸「そういう鶴さんもね。ってか寝ながらせんべい食べるのやめてよ」
愛染「おい明石。ほら寝るときは眼鏡とれって」
花宮『明石〜無理すんな。寝てていいぞ。うちのじいさまたちも寝込んでるやつでたから、いっそ抱き枕にしていい』

山伏「ふむ。年寄りが多いのもたしかだが、寝てるやつが基本多いのだなこの本丸は」





 




 




 




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< side モブ視点 >




どーも
いつぞやの演練で、【黒バス】の火神大我と花宮真さんに出会ってしまったモブ審神者です。
あ?AかB、Cだれだって?
そんなの別に誰だっていいだろ。

とりあえず簡単に説明させてもらうけど。
この世界にはパラレルワールドが実在していてる。それを念頭に入れて話を聞いてくれ。

そんなこんなで、同じ時代に招集されたはずの審神者でも歴史や物事に差異が出てくる。
俺は別の世界の別の時間軸からやってきた審神者で、通称“異人審神者”であり、この世界のとある審神者のことをことをキャラクターとして知っていた。
それは俺の知る【黒子のバスケ】という漫画のキャラたちだ。
実在していたのは、俺からするとその漫画の登場人物である火神大我だ。っと、花宮真のふたりだ。
この世界では原作軸はすでに終了していて、そのあと彼らは審神者になったという。

二人はどうやた原作とは違った流れをたどったようなので、これも一種の【黒バス】のパラレルワールドなんだろう。
現に、この火神大我は、アニメオタクだったので、そのパラレルワールド説には納得してしまった。
漫画の火神大我はバスケとサーフィンが趣味で、およそオタク成分など………二次創作でない限り持ってないだろうから。

んで、この火神さんはオタクでありアニメやゲーム知識は俺がいた世界と限りなく近いらしい。
俺の知るアニメやゲームの声真似するし声優さんが同一人物らしいし。

しかし――


「飛ばして行くとするか!三散華・追蓮っ」

彼が演練に参加するというので、きてみればおかしな光景が。

青い狩衣から繰り出される拳と刀の華麗なる連撃。
美しい三日月をうつした瞳が獰猛なほどギラギラかがやいていて・・・とあるゲームのキャラクターのセリフと技を発動した。

演練相手とその刀剣男士らがポカーン(°д°)と驚愕する気持ちは痛いほど解る。

その隙をつかれ、連撃の餌食となったのは鶴丸。
瞬時に三日月に間合いを詰められ三連発の拳と刀による突きで吹っ飛ばされていた。
驚きを代名詞とする鶴丸本人が驚いている暇もない。
吹っ飛ばす勢いで向き直ると次いで「蒼破!」と刃筋から放たれる気で相手方の刀剣男士二人まとめて攻撃食らう……遠くから貫通技とかなにあれこわい。
なぞの光をまとった剣線が飛ぶのはいかがなものなのだろう。むしろどうやってでてるんだあれ?

観戦していた他の審神者(各刀剣男士)がざわめくのも無理はないよな。
特に他の三日月宗近の反応は本丸ごとに各々だ。

うん。ここがいかに俺たちの世界と違う、別の平行世界だってのはよぉーく、今、身にしみて理解したよ。だけどね。だけどさ。
TOVのユーリ・ローウェルの動きをする三日月宗近など

こいつは想像してなかった!!


俺の世界観の認識だと、ユーリと三日月の声優さんが同じだからそりゃ真似できる。
何が恐ろしいって単に声が同じだから真似をしたというレベルではなく、声の高さや抑揚までユーリそのものに仕上げて尚且つ口調だけちゃっかり自分仕様に調整しているのだ。 この三日月恐ろしい!
しかもテイルズでいうOVL(オーバーリミッツ)代わりの真剣必殺…… わざわざ自らを中傷に追い詰め反撃として披露するあたり、火神さん宅の三日月がオタク根性というかプロ?思考というのがうかがえる。

なんか、火神さんのところの投石兵もダンクシュートやメテオジャムで攻撃するの想像してしまった。
だってカガミサンって言ったら【黒子のバスケ】だろ!つまりボールはなげるもので!
・・・・いや、まてよ。
あのサイズで投石がメテオジャムの勢いだと最早ただの弾丸じゃないか。

なにそれこわい。

だれかー!!
蛍丸の演練の悪魔よりこわい子たちがここにいます!!!
このゲーム本丸に対抗するには、バスケをするしかないのか!?・・・・いや、余計勝てる気がしないが。

しかたない。
演練で彼と当たらないことを祈るだけだろうこれは。





俺「火神さん。あっと、今は火凛さんでしたね。すんません。それで。あの・・・先程から三日月の口から出てんの、テイルズのユーリの戦闘ボイスと技だと思うんすけど(ジトー)」
火「君はゲーム知識広いなー」
俺「火・凛・さ・ん(ジトー)」
火「いや、ほんと、三日月がいつの間にか修得していた」
俺「まさか火神さんの三日月がゲームオタクとか!三日月難民の俺の三日月へのあこがれを返してくださいぃorz」
火「・・・すまん」
俺「つか三日月ってカタカナ系ダメかと思ってました。ゲームできるんですね」
火「否定はしない。俺に似たのかジャンルはRPGばかりをこなしてくぜ。おかげで物真似でユーリボイスしてくれけどな」



火「…カタカナに強いと言えば、数字に強い三日月が知り合いのところにいるぜ」





 




【オマケ】

ここはとある本丸・・・・の、庭先である。聞こえるは――

六「これで決める!閃け、鮮烈なる刃!無辺の闇を鋭く切り裂き、仇為すモノを微塵に砕く!――決まった!漸毅狼影陣!」
謎の技名。
思わず本丸の主である審神者の足が止まる。
火「・・・・・・」
六「あ、主よ。主はフレン役で連撃技を頼む」
火「六のユーリ真似が磨きかかってやがる」
だが、あきれもそこそこに。調子のよい声がまた一つ増えるのであった。
六「行くぞ、火凛!はぁああああ!決める!見せてやろうぞ!貫け!武神、双・天・波!――ふっ。やるな、火凛!」
火「行くぞ!六!はぁああああ!決める!見せてやるぜ!貫け!武神、双・天・波!――流石だな、六!」
六火「「イェーーイ」」(パァン)



それからしばらくして、本丸に小さいけれど大きい狐がきたときのこと。

小狐「ぬしさま、ぬしさま」
火「ん?」
狐「この小狐丸をもう一振。いや、使い勝手を考えれば西洋の刀でもこの際仕方なしか……二振お願いしたい。それと大豆の他にトマトを育てたいのですがよろしいでしょうか?」
火「最近料理を学びたいと燭台切や俺に言ってきたと思ったら!ルドガーか!!?」
狐「今日の夕餉はトマト料理ですよ、ぬしさま。」
火「夕飯断言された!」
狐「そういえば兄者ユリウスの立場はこの場合三日月になるのであろうか?しかし、容姿と体つきは山伏のほうが近い。ぬしさま、山吹色の髪をした山伏国広を鍛刀出来ますか?」
火「出来ないと思う!!」










<声優ネタ>
・三日月宗近→ユーリ・ローウェル(TOV)
・小狐丸→ルドガー・ウィル・クルスニク(TOX2)








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