
|
13. 復活世界の十六夜遠那 |
|
side 『夢主1』世界からのトリップ少女 私の名は前、十六夜 遠那。 昔、漫画の世界を夢に見て、我儘ばかりやっていたの。 でもコチラの世界に来てからは、XANXASことお師匠様にいろいろ教わって、自分がなんてダメなやつだったか理解した。 それからはこの世界の主人公たちともうまくやっている。 わたしが14歳のとき飛ばされたのは、【家庭教師ヒットマンREBORN!!】という漫画の世界。 それを望んだのは私。 そして許したのは、きっと神的なダレか。 でも世界が、世界を守護する7つの柱が、その存在を拒否すれば、あっけなくトリッパーなんて排除される。 世界から排除された人間がそのあと元の世界に戻れるのかそうでないのか、それとも別の世界に飛ばされるのか…その顛末は誰もわからない。 わかっているのはこの世界から“消える”ということだけ。 それが現実。 わたしがたどり着いたそこは、原作とは違った異なる世界。 だからXANXASだけど原作とは全く違うザンザスであるお師匠様に会えた。 私はお師匠様のおかげで、いまだにこの世界に“ある”ことを許されてここにいる。 みんなの側に――― 「いっただきまーす!」 みんなで声をそろえてお弁当を開く。 今日はなぜかあの並盛最強にして群れることを嫌う雲雀恭弥が、花見の場所をわざわざ用意してくれたとかで、奈々さんとお師匠様がお弁当をつくってくれて、みんなでお花見にきているの。 春っていいね〜。 桜が綺麗だし。 残念なことにお師匠様は、急患ができたとかででかけちゃったけど。 それに高校生になってもツナくんの側は、やっぱりいい人達であふれている。 ここは温かい。ここはとても居心地がいい。 だってここにいる皆は、私の妄想の産物でも、紙の上の登場人物でもなく、ここで本当に生きてるんだもの。 だから無理やり自分をねじりこませたり、物語の流れを変えようとする夢主たちの気持ちは今はわからない。 それにしても…う〜ん!この唐揚げおいしい!!さすがお師匠様!! そうそう、私のいるこの世界のXANXASは、私がお師匠様と慕ってやまないひとのこと。 料理が得意で、お医者様。 ボンゴレに氷漬けにされていて留年したときは、復帰後に飛び級制度のある大学に編入して、怒りを勉強に使い学年ふっとばしてお医者様の免許をえたぐらいのすごいひと。 眼が悪いのが欠点で、眼鏡がないと物凄く目つきが悪くて誤解されがちだけど、いいひとだよ! こないだなんか道端で横断歩道を渡れず困っていたおばあさんを手伝ってあげてた。しかも途中まで荷物まで持ってあげてたし。 子どもたちにはとっても好かれているから、いっそ小児科医になればいいのにって思うこともあるほど。 いけない。話がそれちゃったね。 そんなわけでお花見をしていた……の? よねぇ? なんで今、空の上にいるのかしら? ああ。そうだった。 そういえば、私、なんかにあたったような―― 『ピギャァァァァーーーー!!!!ツナが唐揚げ落した!!』 『はぁ!?唐揚げ落したのはおまえだろ!!なんでおれっ!?』 『うわーーん!ツナなんか嫌いだなぁ!!!』 ドッカーン!!! 『ぎゃー!どこむけてんだよランボ!』 『あ。よけて遠那ちゃん!』 『う〜ん!お師匠様のサンドウィ…って、え?』 『『『『『あ…』』』』』 ボフン!! 「・・・・・・」 お師匠様の手作りサンドウィッチに手を伸ばした瞬間聞こえたのは、みんなの揃った声。 そのとき私は、泣きわめいてツナくんと騒いでいたランボくんの十年バズーカにあたったの。 ああ、きっと十年後と入れ替わったのね。 ただいま、空から落下中の私。 でもしっかりランボくんの十年バズーカにあたってもサンドウィッチは死守したわ。 それよりなんで空? 私、十年後は鳥にでもなったのかしら。 それともまたジャンニーニの修理ミスでバズーカの座標が狂ったとか? どちらにせよ―― 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーー!!!!だれかたすけてぇっ!!!」 私、死炎とか使えないよ! お師匠様やツナくんやマーモンみたいにはとべないの! むしろ普通の一般人よ!! 「たすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっぇ!!!!!!!」 地上の土色もみえない雲の上から落下中な十六夜遠那17歳。 断じて 死にたくないです!! 【一人目のトリッパ】 ◆ 十六夜 遠那 ・『夢主1』世界のトリッパー ・【家庭教師ヒットマンREBORN!!】にいた ・『夢主1』なXANXASを師匠と慕う |