
|
02. ここにいる天使(キミ)となら『絆』を結べる |
side P4主なのにティアな『夢主2』
「『プリンパ』!」 まずは食料調達と宿目指しエンゲーブへ移動中。 メロン・・・じゃなくて、ティアに成り代わった私は、現在体力づくりをしつつガルドを荒稼ぎ中です。 “プリンパ”というのは、ペルソナの技名で、敵(シャドウ/モンスター等)を混乱させ尚且つお金をばらまかせる。 相手が混乱している間は、より集中して攻撃出来る。 戦闘人数・所持金・経験値―――それらが不足している今は大変助かる技である。 何故、モンスターがそんなに金銭持っているかは、『ゲームだから』という理由で無理やり納得している。 深く考えたら負けだ。 「『アギ』っ」 わたしの“ペルソナ”から放たれる炎は、モンスターにヒットし、無事戦闘終了した。 憑依して気づいたのだが、わたしの“ペルソナ”は使えるくせに、なぜか使用可能な能力数値はティア・グランツのレベルで適応されているらしい。 ここまではいえばおわかりだろう。 ゲーム始めの時間軸。 それにともないあの“ティア”である。身体能力は言わずもがな。 おかげで、ペルソナスキルは初期化(ジオダイン→ジオのようなかんじ)されてしまっている。 (経験値を積んでいけば徐々にスキルも戻るとは思うけど・・・。 “彼女”はこの状態であの髭に挑んだのか?) ティアが屋敷を襲撃したときの状況は、『ゲームだから』という後付けがなければやってられないようなレベルと状況だ。 まず“彼女”は、戦術・戦略がまったくない上に、ゴリ押しでしかない物理攻撃で挑もうとした時点で間違っている。 そもそも妹だからとヴァンが手加減していなければ、一振りでティアは死んでいただろう。 そんな――襲撃時の映像を思い出す。 (あ〜、いちおう『ナイトメア』は使ってたか…。でもなぁ〜) はっきり言おう。 たとえ“ナイトメア”を使えても今のレベルでは、『旅』には役に立たない。 私は此方に飛ばされてから、一切譜術を使っていない。 ルークを戦わせず護るためには譜術だと不利なのだ。 (情けない) ゲームをプレイしていたあの時、あのティアの言うように詠唱には時間がかかる。 しかもゲーム仕様だか知らないが、発動させるにはどうしても立ち止まらなきゃいけないらしい。 付け加えて、モンスターに攻撃されると詠唱は必然的にストップしてしまう。 かと言って、ロッドやあの小さな装飾品と言わんばかりのあのナイフでは、物理戦闘のみにしては威力の高が知れる。 つまり・・・“ティア”であることは、非常に使い勝手が悪い。 そこで、ここには存在しないはずの【P4】世界の“ペルソナ”が使えないかと試したところ、運がよく使えたのだ。 それが幸いだった。 いや、本当に改めて感謝した。 だれに?そんなのローレライではなく【P4】世界で頑張ってくれている方たちにだ。 そもそも“ペルソナ”には、魔法や技名を唱えるが、馬鹿のように長い詠唱はない。 そのため戦闘に繋げるタイムラグが少ない―――これは“ペルソナ”というのが、『心を具現化したモノ』ゆえだろう。 “ペルソナ”の入れ替えで、魔法から物理・補助回復と広く深くスキルがあるのが最大の利点だ。 (…ワイルドの力万歳!!) 思わずたおれた敵をみて、流れ落ちそうになる涙をぬぐって、拳を握った。 ********** あれから。 なぜか、ルーク様の目が輝いております。 「すげぇな!人みたいなのが出てきた!!それっ譜術なのか?!」 っちょ。まじ可愛いな。 こんな純粋な眼差し・・・さすが七歳だ。いい。 初戦闘にて“ペルソナ”を召喚した後のこと――― まさしく子供の好奇心が刺激された図。 なんだか菜々子やクマを彷彿とさせ頭を撫でたくなった。 なったけど、不敬罪になるだろうから出来ないのが悔しい。 「えっと、これは・・・」 それにしても・・・あれはなんだと訊かれれば、大変説明しづらい。 “ペルソナ”とは、心を具現化したもので、私の場合は『絆』という繋がりがあって数を増やせる・・・? な〜んて、説明して通じるとは思えない。 向こうの世界のルールとか説明するのは、私には無理だ。 状況的に使用頻度は、“ペルソナ”>>>譜術 となっているからには、必ずこの説明を求められる日が来るのはわかっていた。 そのほうが戦闘には有利と判断したためとはいえ、この世界では“ペルソナ”とは有り得ないものなのだ。 本当に説明が難しい。 「わ、私の特殊な力なのです」 「特殊?」 「これは――先天的なものと思っていただければ」 「俺では出せねぇのか?その『ぺるそなぁ』ってやつ」 その質問に一瞬考え込む。 (“あっち”の世界なら出るかな・・・) “ペルソナ”とは、本来、自分が否定したい部分を認めたときに“影”から“力”へと変わるモノ。 もしくは、『心の海に存在する己』を具現化したモノだ。 ―――それは異世界の人間だからと、関係なく、人である限り例外もなく、だれもの心には必ず“ある”ものだとは思う。 必要なのは、キッカケだ。 たぶん・・・ (言葉にするのは簡単だよね。でも、私は出せるとはいえ、この世界の人たちがみんあ“ペルソナ”を出せるとは言い切れないし。 ルークに過度な期待はさせたくないしなぁ) 「――(この世界で)私以外にこの力を持った者と出会ったことがないため、ルーク様にも使えるかは断定して言えません。 ですが、本に載っていないのであれば、やはり稀な力かと」 「え〜そうなのかよ!ちぇっ!つまんねーの」 いかにも残念そうな顔をされてしまった。 しかし、このルークとの会話で、今後“ペルソナ”の力の説明(目下いちゃもんをつけてきそうなのがあの皇帝名代だし)を早い内に考えなければならないと、しみじみと思った。 「ん?」 そういえば、“ペルソナ”って本来『絆』ができて、使えるものじゃなかったっけ? この世界では、まだ私には『絆』なんてどこにもないはずなんだけど・・・。 あれ? なんで使えるの? |