2014.03.02 加筆修正



君は白でオレは黒 IF
[有り得ない偶然] ポケモンBW2 × アニポケBW






06. これはまだ始まりにすぎない
『』…白黒世界 「」…アニポケ世界






ポ『ポカ!?』
2ヒュ『『はあぁぁ?!』』

なんだ?

サトシに【キョウヘイ】らしく愛想を振りまいていたら、なにかを相談していたらしい双子の姉のと幼馴染みのヒュウから絶叫があがった。








 side 男主人公な『夢主1』







1『これはまた…』
サ「お。がはじめにもらったのはポカブなんだな。 おれの仲間にもポカブがいるんだ!仲良くしようぜ」

とヒュウの叫び声に思わず振り返えれば、そこには“ポカブ”を前にオロオロしているがいる。どころかポカブですら己の体を見て驚いている。
その横ではヒュウが目を丸くして固まっている。

たしかがもっていたのは、エンブオーだ。
名を "サイ" という。
しかしの目の前には、その進化前のポカブが・・・ポカーンと口をひらいて、トレーナーであると同じ表情で固まっている。


1『ふ。ポカブか。懐かしい姿だな』
リ『わふ』


モンスターボールを手に取ったまま固まっているとポカブをみて、ヒュウが顔をひきつらせおびえるように自分のモンスターボールをみている。
進化前に戻ったことで実験でもされたとレパルダスが勘違いして、再び嫌われたら・・・そんなヒュウの心が目に見えるようだ。
レパルダスとまだ完全に寄りを戻していない状況で、ヒュウは自分のポケモンまで縮んでいたらと不安になり、そのボールを投げてポケモンを呼び出す勇気がでないようだった。

そのまま金縛りにでもあったように動けないヒュウの横では、相変わらずが「どうしよう!?」「なにこれ!?」とポカブとまったく同じ動作と表情で、わたわたと挙動不審に動いている。

2『私の、私の "サイ" が!! "サイ" がぁ!!ポカブに戻って・・・!!幼児退行っていうやつか?!』
ポ『ポカ、ポカカッ』
ヒュ『この "サイ" の戸惑い具合からいって、記憶まで昔になっている訳じゃなさそうだな』
ポ『ポカブッ!』
2『こういうのはの特権だけにして〜!私たちまでなんで!?』
ヒュ『あいつに巻き込まれたからなぁ。何があってもおかしくないだろ』

あの様子からして、唯一の救いは、 "サイ" が今までの記憶を保持していることだろうか。記憶はしっかりしているとばかりにポカブとなったサイは、ヒュウのセリフに大きく頷いている。



オレが振り向くと、の相棒エンブオーことサイが、ポカブの姿に戻っていたとか――

それこそまさにどんな急展開だ!って感じである。

それにしてもとポカブの組み合わせなんて、これはまた懐かしい姿だ。


オレたちは異世界に来てしまって、ポケモンは縮む(退行する)とか、いったい何が起きたのやら。
どういう状況なのかは不明だが、人間のほうに異常はなくてよかったというべきか。
…いや。現状がわからないわけではない。
第一に。この世界へきたのは、あの伝説であるバカミュウがその一つを担っているのは間違いない。
ほかにもわかることもある。
推測の域を出ないが、身体が縮むとかも間違いなくトリップの影響ではないだろうか。
同じ世界の未来や過去ならば、イタズラ大好きセレビィが原因だと言い切ることができる。
けれどそれが次元そのものを超えてしまい、あげく身体が縮んだとなれば――話は別だ。
パルキアやらディアルガ、アルセウスなんかに知り合いはいないのだから。

えーっと。うん。まぁ、異世界にこようと大した問題ではないか。
原因はミュウとギラティナであると判明している。
オレのストーカーであるミュウは呼べば来るだろうし。
ギラティナとの交渉は奴にさせればいいことだ。

うん。ここにきたのはどうでもいいいな。
なんとでもなるだろうし。


それより今は、 "サイ" のことだ。
なぜ進化前の姿にまでもどってしまったのか。
なぜそうなったのか。

それの原因を探す。
些細なことも何ひとつ見逃してなるものかと目を細めてたちをみやれば、ちょっとした“違い”に気付く。
たとえばのポカブの大きさ。
彼女がベル女史によって、ポカブをもらったとき、あのポカブはもっと小さかったはずだ。
それが今はどうだろう。通常のポカブ(ポカブだった当時のサイ)に比べれば一回りはデカイ。
しかもこの身体の変化に対し、ポカブは、オレたちと過ごした記憶がしっかりあるようだ。
すなわちこれは退行ではない。
これは普通の異常じゃない。
体だけが異常を起こしているとでもいえばいいのか。


それに―――。


リィンも同意見のようだな。
リオル "リィン" に視線を向ければ、意図を理解した "リィン" がオレの腕の中で小さく頷く。
その動きに合わせて、 "リィン" の首元に結わえられているリボンでくくられている銀色の鈴がリリーンと澄んだ音を立てる。

ポカブの《波動》に、揺らぎがある。

これはつまり

1『軸間を移動した影響か。そうなると進化しているヒュウのレパルダスも危ないかもしれないな。 "リィン" は進化してなかったおかげで助かったのか』
サ「ん?なんか言ったかキョウヘイ」
1『えーやだなぁサトシさん!ボク、独り言をいう癖なんかありませんよ!』

とポカブについて語っていたサトシが振り返ってきたので、アッハッハと笑ってごまかす。
うっかり "リィン" と会話をしてるつもりになって、思わず素がでてしまったようだ。
あぶないあぶない。



っていうか。
なぜオレはこれほど《》だってサトシたちにばれたくないんだろうな?

・・・前世の記憶はかなりあいまいなんだけど。
だから前のポケモン世界がどうとか気にする必要はないと思うんだけど。

“前の”?

ああ、そっか。
あいまいであっても、オレは別のポケモン世界でサトシに《》ってよばれてたから、《オレ》を知らないサトシに“その名前”を呼ばれたくないのかもしれない。
たぶんオレ自信も変わってしまったからよけいに。
オレはたくさんの世界で死に、そのたびに巡り、生まれて――もう十回以上転生を繰り返している。そのせいでこの二度目のポケモン世界と前回の世界の“オレ”では、きっと性格も考え方も違うはず。

オレもサトシも・・・前回と同じではいられないのがわかるから。
“違う”んだって思いたくて。
しっかり“前世”との境界をみきわめたくて。
だから呼んでほしくないのかもしれない。

・・・なら。しかたないね。
オレはもう少し、【キョウヘイ】でいよう。



横にいるサトシは、今のオレより10cmほど視線は上にある。
オレの横にいるのは、尊敬していたカントーのトレーナー ―――そういう設定だ。
だからサトシに笑いかける。尊敬念を忘れずに・・・

1『サトシさん!ボクの "リィン" も進化前ですけど!いつかバトルしてくださいね!!だって進化前でも絶対まけませんから!!』





**********





2『、じゃなくてキョウヘイとサトシの周囲だけ花がとんでるわね。こっちは大変だっていうのに!』
ヒュ『まぁまぁ。あいつはあいつなりに思うところがあって【キョウヘイ】でいるんだろ。暖かくみまもってやろうぜ。
それによく考えてみろ。あんなふてぶてしくなくて年相応でかわいげあるあいつなんてTVの中以外では絶対みれないぞ。ここはそのめったない記念すべき瞬間だ!
っで、ものは相談だけど、カメラ持ってないか?』
2『はっ!?こ、これはシャッターチャンスなの!?はい、これ!しっかりとってねヒュウ君!!あとでお母さんとお父さんにみせるから』

笑ってやるわ!!
そんなの心の声が聞こえた気がして、オレは顔をしかめる。
おまえというやつは。
オレにどんな恨みがあるというんだ。
ついでにいうと、カントーまでメモリをもたせるために、そのカメラにはまだメモリーカードが入ってない!!
ハッ!教えてやる気なんぞないがな!!
ママンとパパンに言ってみろ。オレが笑いながらその記録を消してやるぜ。
灰にしないだけよろこんでほしいものだ。


ヒュ『そういえばお前、記憶はあるんだな サイ』
ポ『ポカ!』

中身が入っていないカメラでカシャカシャやっている幼馴染たちに合唱をしつつ、この後はどうしようかなとのんびりサトシのピカチュウや "リィン" とたわむれながら、空を見上げてのほほんと考える。
そんなオレをよそに元気が有り余る彼らの会話が聞こえてきて、オレもようやくそのことに思い当たる。頭の上にのっていた "リィン" が通常運転だったのだからもっと早く気付いてもよかったのにオレってばか。
いや、さっきはたしかに記憶あるなこいつとか思ったけど、ピカチュウをなでて癒されてるうちにすっかり自分で出した答えも疑問もスッポぬけていた。

ヒュ『記憶があるってことは、経験値はどうだ?』
2『あ、そういえば…。どう サイ ?残ったまま、今メインで使っている《かえんほうしゃ》や《ほのおのちかい》は覚えている?』

ヒュウとの質問に、サイは少し考えるように火の粉を鼻でふかすと、微かにでた炎をもとにサイは確かめが済んだようで大きく頷いた。

ヒュ『使えるのか。
しっかし、どうなってんだこりゃ』
1『多分、今回の時間の歪みに影響されたんだよぉ。これもすべて(あのクソストーカーキングやろうのせいだ)……元のボクたちの時間軸に戻れば。ポケモンたちの波動を狂わせる時間も元に戻って、 サイ ならエンブオーに戻ると思うよヒュウ兄ちゃん
ヒュ『ぶほっ!!ごほ!ごほ!うはっ!?に、にいっちゃぁんだとぉ!?のちゃん付けより・・・ぐふ。ぶふぅっ!!腹いたい…ぐ・・・・・でも。いい』
2『……あ、お空に星が見えるわ。あれはなんていう星かしらね。ねぇ、サイ』
ポ『ぽ、ぽか!?』

ニコニコして二人の会話に割って入れば、ヒュウがまた噴出して腹を抱えて地面を転げ回り始める。そのまま笑い死ね――なんて言って本当に死なれたらすっごい嫌だから、死ねっていう発言だけは避けて、かわりのののしるべき言葉を模索する。

1『そのまま笑い疲れて腹痛にのたうてばいいのに』

2ヒュ『『地味にそっちのほうがつらいよ!?』』

1『…やだなちゃん。ヒュウ、お兄ちゃん(このドカスどもが)。ボクが憧れのサトシさんの前でそんな口の悪いまねできるわけないじゃない!ね。そうだちゃん。一度、ポケモンたちの調子やレベルがどれくらい変化してるか確認したほうがいいよ。
体格差の問題もあると思うし。ボクや "リィン" でも手伝えることがあったら言ってよ!手伝うからさ』

ヒュ『ぶっ!!!』

ドス!

1『やだヒュウお兄ちゃん!?大丈夫?しっかりして!』
2『・・・・・・』
1『どうしようちゃん。ヒュウお兄ちゃんが笑い死にしちゃったよ!この世で一番苦しい死に方をするなんて、なんてかわいそうなんだろうね。
ねぇちゃん。ヒュウ兄ちゃんの遺言だよ! "サイ" の調整をしようよ!』


笑い続けるヒュウの腹にグレッグルの〔どくづき〕のように鋭い一撃をみまわしてやれば、笑った状態が不自然に途切れ、黙らせることに成功し、グッタリと白目をむいて彼は倒れ伏した。
はバタリと倒れたヒュウと、笑顔で【キョウヘイ】を演じ続けるオレに、ポカブになった "サイ" を見たときとは違う感じで顔をひきつらせている。

2『……そ、そうね。二人には悪いんだけど、ちょっとサイのスキルを試してみた「あれ。アナタもポケモン持っているのね!暇だから私とポケモンバトルしましょっ!」・・・い』

のセリフを大きな声でかき消したのはアイリスだった。
この世界の彼女に「さん」なんて敬称は不要と思い、呼び捨てで行くことを決めた。
サトシ以外に敬称はつけないよ。
【キョウヘイ】はカントーのサトシが大好き―――っていう設定だからな。
あと、たかがガキ二人だ。本気で尊称をつけるにあたえしないと判断したに過ぎない。

現に・・・

2『え?ちょ!?いった!いたたた!』

アイリスは "サイ" の目線に合わせ屈んでいたの腕を掴むと無理やり立たせ、グイグイ引っ張っていってしまった。
こちらの意見はスルー。あげく痛がるうちの兄弟かっさらってくれて。
人のことを考えない子供らしい強引さに、幻滅だ。

急に立たされがつんのめりそうなほどなのにアイリスは気づかない。

うちの家族。とくにオレの片割れになしてくれちゃってんの?本当にこいつオレたちの世界のアイリスさんと同一存在なわけ?
ああ、そっか!同姓同名ね!よくいるよね同姓同名。
名前だけ同じアイリス嬢はさ、どんだけバカ力なの?自分の力量ぐらい理解してもらいたいものだ。
あと、嫁入り前の娘を傷物してくれたら・・・ぶっ潰す。

ポケモンバトル?バトルで勝負をつける?
普通のポケモン世界ならあり得ある単語だね。
なら、オレもやっていいかな。
それならあとで、オレもリオルだけで全員叩き潰してやるよ。
参加させてくれないかなぁ。
だめだなら――そりゃぁね。いつもどうり口でたたきのめしてあるげるよ。



ア「ほら、あそこの広い場所でやるわよ。って痛がりかた大袈裟ね、ってば」
サ「や…今のはさすがに痛そうだったぞ。アイリス」
ア「そう?」
2『そうもなにも本人に言ってよ!本当に痛かったんだから。どっかの誰かさんじゃあるまいし演技なんかしないわよ』

ハイハイと肩をすくめるようにアイリスは呆れてを掴んだ手を離し、バトルをするためにと距離を取る。
が着ていた服は七分袖だったためアイリスが掴んでいた素肌の部分が、赤く染まっているのがわかる。

ヒュ『アレばっちり手形ついてるじゃねぇか。どれだけ力籠めたんだよ』
1『あのクソガキ、あとでかっ消す』
ヒュ『笑いながら怒るやつが一番こえぇ』

ピ「ぴかぴかぁ、ぴかちゅぅ」
リ『・・・・わ・・わふ』








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