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07. おつるさん視点で頂上決戦直前 |
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2010年8月にかいたと思われる文章を発掘。 おつるさん視点で、頂上決戦の開始のゴングがなる少し前の出来事のようです。 たぶんこのシーン使えないので、ボツということで。 このときのリースは海軍少将のようです(書いてたのが昔すぎて細かい設定を覚えてないよ(汗)) 11.02.08 「どれだけ下がっても。世界の果てまで下がっても安全なところなんてありゃしないよ」 いや…ひとりだけ。 安全な場所を作ってくれそうな存在がいる。 いろいろと“救える”かもしれない存在がいる。 『あの子』は予想外で。 何を考えているかこの私でさえさっぱりわからない。 そんな『あの子』が守ると決めたなら、世界さえも救うかもしれない。 ただ―― 「さて。あの子はどっちにつくかねぇ」 いつも企画外のことばかりやってみせる子供。 今回の処刑はそもそもあの子供にはつらいものになるときいていた。 今回の処刑人。あれは『あの子』が家族と呼んでいるひとりだろう。 ともに幼少期を過ごし、背をあずけあったという仲だとか…。 「なんとも惨い世だねぇ」 背を守りあったとも同士が敵対しなければならないなんて。 「おつるさん…」 ふいに声をかけられ、いま想像をめぐらせていた当の本人が目の前に現れた。 ふわりと白い羽織を揺らして突如として表れた青年を見て、そばにいた海兵たちがギョッと目を見張る。 突然現れた若者に海兵達が攻撃しようとしたが、その背に背負う『正義』の文字と私の制止で刀や銃から手を離す。 まったく、いつも驚かしてくれる。 だから敵だと疑われるんじゃないかい。 この子は…気配のないのは相変わらずだね。 「この戦争には参加しないのかと思ったよ」 「そんなはずないでしょ」 肝が小さいくせに、短気のせいでいろいろいと首を突っ込んでは暴れつくすこども。 そして誰よりもせこいことしかしないこの子なら、自分の家族が処刑というときに黙っているはずはないだろう。 感情の激しいこども。 それが・・・わたしたちにも相手にも敵意をむき出しにするでもなく、ただ平然とそこにいる。 なにか心境の変化でもあったのだろうか? 「現に、お前今までどこに行っていたんだい?」 「いままで?」 「いなかったろう?」 「あぁ、寝てました」 「お前のことだから・・・というよりてっきりね。わたしゃ、あんたが処刑の途中で何かするんじゃないかとおもっていたんだよ。おかげでいまもヒヤヒヤだよ」 「最初はやろうとしたんですよ。 センゴクさんがうちの子を処刑台につれていく間に、うちの奴だけ落とし穴で落として奪回しようともしたんですがね。 そうしたら間違ってセンゴクさんが落ちてきたらって…怖い考えがよぎったんです。そうしたらオレっておわりじゃないですか。 なので――」 こ れ か ら で す。 ニヤリと口恥を持ち上げて笑った子供を見て、この戦争は思う以上に厄介なものになりそうだとため息が出た。 「それではおつるさん。オレはこれで」 「ああ。いっておいで。お前のやりたいようにしてくるといい。ただし世界は壊すんじゃないよ」 「うわ〜。どこまでお見通しなんですか?」 「まぁ、おまえのことに関しては、あれだよ。あのセンゴクやガープよりは見てきたつもりだからねぇ」 「そうっすか。では…これで。大好きでしたよおつるさん」 「これが最後にならないことを祈ってるよ」 「力はマックスフルパワーです!!」 「じゃぁ、さっさといくんだね」 「あ、あの・・・いまのは?」 「海軍将校?味方なのですか?」 「たしかに海軍将校ではあるね」 だからといって味方とは限らないだろうけど・・・ 「あのこは海軍少将リース。ガープの孫だよ」 「あの方が」 「あの英雄の孫!」 「う?んん?ま、まぁ…たしかにあれがガープの孫だけど。あんたらが思うような奴じゃぁ…」 むしろ寝返るぞ。 そう告げようとしたところで、周囲の中将たちの目が輝いたのを目にし、頭が痛くなった。 「そうですか!あの方が!!数々の海賊を倒してきた!会えただけでも光栄です!!」 「英雄の孫が味方だ!!」 「これで我らの勝利もまたきまった!!」 「英雄の孫がいれば百人力だ!」 「・・・・・・」 あぁ、こいつらもか。 あのわけのわからない子供に巻き込まれて、あの子が強いと勘違いしている人種だ。 あの子はなぜか勘違いされやすい。 しかもあの子の登場でこの場の士気が異常なほど上がっている。 「やれやれ」 |