第2話 続いた記憶 |
わたしはいつものように友達と遊びに来ていたはず。 友達といっても年上で、高校の部活の先輩。だからわたしは彼女のことを「センパイ」と呼んでいる。もはやそれがあだ名のようになっていてね。 その友達センパイの家にはテレビがないので、ゲームはできないんだけど、漫画の知識やネットの知識はある。 そのおかげであつく創作物語について語っていたんだ。 ことが起きたのは、カラオケとかいって遊びまくって、休んでいた喫茶店でのこと。 喫茶店の壁が突然爆発したからビックリ。 熱風が吹いてきて。 そういえばセンパイはどうしたかなと、そちらをみようとしたら・・・ 「は?」 -- side夢主2 -- 森の中にいた件。 「え?えええ?どういうこと!?なにこれ夢小説でよくあるトリップとか?服装がすすけてるけどさっきのわたしのままだし、憑依じゃない?ってか、なんで森なの!!!!センパイいわく夢小説での目が覚める先が森に特定されていることが多い原理はナントカカントカってほざいてたの思い出すんですが!!!なんで森!?どうしろと!?センパイみたいに森で生き残れる自信ないんですけど! どうしよう!!!!ここで敵とかモンスターとかでてこられてもわたし一般人!!!センパイと一緒に居合は習ってたけど!!戦闘は無理!!!むしろ愛刀さえ手元にないよぉぉぉ!!!!!」 センパイって、幼いころキャンプとか連れていかれたらしいので、ナイフになれているんだよねー。 理論がウンヌンとか文系のようなことを言ってるくせに、なぜかファンタジー世界とかいっても生き延びれそうな、サバイバルできそうななにかがある。 っが、わたしには無理だわ!!!! 野草の知識?ないです!万能ナイフをいつも持ってる先輩がおかしいから!女子ならナイフではなく化粧品持ち歩こうよセンパイ!!!ってか、わたしモンナシ荷物なしでわが身一つなんですが!なにもないトリップとかひどいわ!!どうやって生きろと!? 助けて! アンパ●マン! あるいはドラ●もん! 「どら、衛門殿では、ないですが」 煤とすり傷だらけの状態で、ぼさぼさになった頭を抱えてさけんでいたら、茂みがガザりと揺れ、そこからひょっこりとカラフルな衣装を着た木箱を背負ったひとが姿を見せた。 はて。どこかでみたような。 そのひとはこっちを不思議そうにみつつ、手を伸ばしてきた。 「薬売りと、申します。 お嬢さん、薬は、ご入り用では?」 あ、薬売り!!! そうだそうだ。【モノ〇怪】というアニメででてきた怪しさ抜群のイケメンさんにこの人そっくり!! ゆっくり離すとこも、変なところで区切る話し方も。耳がとんがっているとこも! はっ!こうしてはいられない! そうだった。わたし困ってたんだ!! ここがどこかもわからなし。ただトリップだとは思うけど。 もしかするとこの目の前の薬売りさんはコスプレイヤさんかもしれない。撮影で有名な山にとばされたのかも? 複雑に考えるのは先輩の専売特許でして。 ここはぶっちゃけ、原作世界に飛ばされたと考えたいとこ! もう、そうであれ!! っていうか 『助けてください!!!』 わたしは伸ばされた薬売りさんの手を思いっきりガシリ!とつかんだ。 現状がよくわからないのでどうしようもないし。 もう目の前の相手にすがるしかなかったのだ。 その後、事情を聴いた薬売りさんに弟子に任命されました。 どうやらこの世界、本物の【モノ〇怪】の世界みたい。なにせ薬売りさんもハイパーさんも本物だった。 夢主2が世界をこえ、トリップをはたしました---移転完了。 |