05 ユーリではない彼女の場合 |
なぜか共に旅をすることとなったエステリーゼ・ジデス?なんとか?――長いからエステルで。 その彼女には、花のようなあの服もよく似合うのだが、どうみてもあれはお姫様の恰好じゃん。 だから最初に魔物を倒したお金でそこらへんの庶民が着る服に着替えてもらった。 偽名というかあだ名というか。結局私は彼女を「エステル」って呼ぶことにした。 「偽名!スパイみたいですね!私」 キラキラと目を輝かせて、本がああだこうだと語る桃色の少女はかわいかった。 だけど彼女、話が長い。 生き字引な桃色姫は、本がお好きだった。 わたし?わたしは漫画派です。 なにかもんだいでも? ** side 夢主2 ** いつか会うであろうフレンと対面。 とうとうしてしまった 会うとは思っていたが、まさかの川へ突き落されるなんてイベントだと考えなかったが… それはさて置き (困った) エステル達には敬語で話している。初対面からずっとだから彼らは違和感もない。 だが、フレンは違う。 ユーリとフレンは幼なじみ。それを考えると今更敬語で対するのは如何なものか。 他人の空似…で通すのは難しいだろう。 これからフレンの協力がなければストーリーが進まないものもありそうだし。 フレン「君が敬語で話すとはね」 夢「丸くなったと言えよ。指名手配にされたら多少は演技しとくべきだろ。」 フ「君なら堂々としてそうだけど」 夢「ハハハハハ」 中身が違うんです。 少し前までP4主人公を意識し男口調で通しておいて良かった! それにコスプレみたいな、なりきりってやってみたっかし、何度もやってるテイルズキャラは好きだ。キャラのなりきりが出来ない訳ではない。 それなのに、なぜ今回の私が丁寧語を使っているかというと、単純に傍に王族がいるせいだ。 王族=エライ という一般庶民的な図式が抜けず、エステルにも敬語でなくては気が済まなくなってる所がある。 この時点ではまだ原作のユーリはエステルが時期皇帝候補であり、お姫様だとは知らなかっただろうけど、 城に住んでいる時点でそれなりの階級であろうことはきっとわかっていたはず。 ただ前回と違う点は名前をユーリで一貫している、ペルソナを余り使わないところ。 つまり、あれだ。原作を知っていて、エステルの身分を理解している私としては、恐れ多い存在なわけで。 そりゃぁ、敬語にもなるし、守ろうとも思うさ。だって皇帝候補だぞ。 あ、でも守ると言えば・・・そういえば、私この世界にきて、ペルソナ使ったことないな。使えるのかな? ペルソナというと、P4世界では私はでとおいっていたけど、この世界ではユーリで統一してる。 なぜユーリで通しているかというと、フレンや下町の住人の存在があるからだ。 フレンに会えば指摘が免れない位、私とユーリはタイプが違う。 おそらく下町の人達にも言われるだろう。 戦闘面でペルソナなんてもっての他だ。 ユーリに似せるためとはいえ流石に鞘は投げ捨てないが。 (フレンが時々仲間入りでよかった) もうカロルやリタ並に常時一緒だと冷や冷やものだ。 単に性格が丸くなったで誤魔化せない。 この後――まさか、女性だと良い意味でバレ(そこは想定範囲内) まさか、フレンから服を貰う立場になる(斜め上の事実)と思わなかった。 【 オ マ ケ 】 夢「フレンと会った街でのイベントって、ヨーデル殿下を救って海に飛び込むんじゃなかったけ?」 フ「なんのことだいユーリ?」 エ「どうしたんですユーリ。ヨーデルは自力で脱出してきたところを私たちが保護したじゃありませんか」 フ「そもそも君を海に飛び込ませるわけないだろう」 カ「僕は荷物が重くて浮かべないかも…」 リ「がきんちょ、あんた命と武器どっちか捨てなさいよ」 カ「す、すてるの!?どっちかをえらべじゃなくて?」 リ「うるさいわよ。あー!!もう!それよりイライラするなんなのよあのおっさん!!次会ったらただじゃおかないわ!私たちをだますなんていい度胸よね」 夢「あ、私。レイヴンとは知りあいじゃないということで」 ヨーデル「そうなんですか?ずいぶん親しそうでしたけど?」 夢「Σ@Д@;帰ったんじゃないのかよあんた」 ヨ「いえいえ、お二人が川に落ちたと聞いて、大切なイトコ姫が無事か確認を」 エ「そうそう。きいてくださいユーリ!ヨーデルなんですよ」 「「「「?」」」」 エ「ヨーデルがはじめに私にフレンの元へいってみては?と言ってくれたんです。それに私の知らない外のことや、たくさんの本もヨーデルからもらったんです」 夢「・・・・・・・(なんでかしら。あの爽やか天然殿下ってよばれるはずのひとが黒く見えるわ)」 |