07.KYでいこう |
-- side オレ -- 昼なお暗いその場所で、空気の読めない男が一人。 その人物は、無数のチャクラ糸に囲まれて、キラキラ光るチャクラをみながら、生物の肉や器官でできているのような、奇怪な長椅子に座っていた。 それまで閉じられていた男の目が、不意にかっと見開かれる。 「わが傀儡忍部隊をかわしたか」 縦に長い円筒形のかぶり物をつけたその人影は、楼蘭の中央にそびえるひときわ巨大な塔の一室で、目を細め、ひげをたくわえた口もとににいっと笑みを上がらせた。 「・・・・・・なかなかやるな・・・・・・」 「え?そう?ありがとうだってばね!」 「え?」 独り言で返したつもりだったのだろう。 ムカデによく似たでぶりんは、オレの返事にギョッとして振り返った。 「なぜ、お前がココに?」 「いやね。どでかい気配というかオーラの集まってる場所を探してたらここにでちまったんだってばよ。いや〜ごめんごめん。おっさんが入ってるサウナーだったとは思わなくて。 じゃ。しつれいしました〜。 あ、そうそう。ムカデっていうヒョロクてキモイヤツみたらおしえてくんない?ちょっとおっさんに似てるってばよ!じゃ!」 「・・・・・・」 いけないいけない。 キューちゃんの九尾のチャクラだと思って、建物の中にもぐりこんだら、まさか見知らぬオッサンが寝ていたとは・・・。 まぁ、運が良かったのは、サウナ室とはいえ、でっぷりんとしたおっさんが服を着ていたことだろう。 男の裸を見るなら、そこそこの肉体美が整ったひとがいい。ただし筋肉マッチョムキムキは嫌だが。 「ふ〜む。それにしてもチャクラがいっぱいあるからチャクラでサウナー室もつくれるんだろうな。やっぱ龍脈の上に建つだけはあるな〜ここの街。 あとで里にチャクラを使った道具の案件だしてみようかな」 さぁ、次は地上にいってみよう! それにしてもこの街・・・めちゃくちゃです。 オレからキューちゃんをうばったらチャクラもなく、ゆえに前世で使っていたオーラの探知能力と威力の凄い殺気しか残らない。 その探知能力をこの街で使うと、もの凄く町中がキラキラして感じる。 たぶんオーラではなく、チャクラ――龍脈の力がいたるところに送られている証だろう。 おかげで地下に巨大なチャクラの反応をキャッチしてさっきから色んなところに行ってるけど、キューちゃんのチャクラが見つからない。 封じられているとはいえ、キューちゃんは九尾だ。普通の人間とは比べ物にならないチャクラの塊であるはずの存在を見つけられないのはおかしい。 まぁ、いままでこれほどの距離と時間を離れたことがなく、片時も離れたことがないため、今更だけどキューちゃんのチャクラを探すなんてはじめての経験だ。 もしかするキューちゃんの意思で完全にチャクラを抑えているのかもしれない。 どちらにせよ、オレの探知能力“円”に九尾のチャクラがヒットしない。 楼蘭ってさ、もう本当に龍脈やチャクラありすぎ! 「キューちゃーん!!どこだー!!」 そうしてオレはより大きく叫ぶため、地上に出て、できるだけ高い塔を登ってみたのだった。 龍脈もチャクラも光って見える成り代わりナルト。 ゆえに初っ端から、ラスボスまでたどり着けちゃったり・・・ ラスボス戦はいまは保留でナルトはキューちゃんを捜す。 周囲?そんなのもちろんそっちのけなナルトです。 |