字春が魔族になりまして 01 |
生命の神様は夢を見ていました。 別の時空世界で、自分はアイドルなどをして歌って踊っている――そんな光輝くキラキラとした夢です。 そこには同じグループの仲間と呼べる者たちが常に傍にいます。 ライバルグループの彼らもいつも傍にいてくれます。 黒のリーダーは、一番先頭にたち仲間たちを飛べるようにとひっぱってくれます。 白のリーダーは、一番最後から仲間たちがきちんと飛べたか見守ってくれています。 賑やかで。 優しい人たちにあふれ。 とてもとても、温かい世界でした。 【01. 前奏曲】 神様は目を開き、それが夢であったとしり、深くため息を吐きます。 この世界には、アイドルも仲間も人間さえいません。 ――さびしい さびいしい そうやって泣く こどもの声が この暗闇の銀河のなかで響き続けます。 あまりにその声がつづくものだから・・・ |