字春が海賊になりまして |
【 ギャグルート その後 】 〜 side ハル・ヤヨイ 〜 春「あの・・・ねぇ、ハジメさん。これは、その・・・なにかな?」 ウサギな春が消え、ぬいぐるみのウサギだけが残された世界。 SIX GRAVITYの船は相変わらず、波を切って進んでいる。 昨日まで陸にいたのだが、海軍が追ってきたことで、彼らから逃げるように海に出たのだ。 そんな海賊SIX GRAVITYの船長室。 土産だと手渡されたものを見て、ハル・ヤヨイは顔をひきつらせた。 始「みてわかるだろう」 ハジメ・ムツキに何を言っているんだとばかりの顔を向けられたが、それはこちらのセリフだとハルは手の中の物体に力を込める。 思わず力を込めすぎミシっとなったところで、「全員分あるから壊すな」とハジメに奪われてしまう。 春「ちょっと待って。全員分って何!?ハジメもするとか・・・言わないよね?」 始「当然するぞ。だが、まずはお前でためす」 春「ちょ!?や、やめろー!!!!」 逃げる隙も無くグワッシと頭を押さえつけられアイアンクローがさく裂し、いたたたたと悲鳴を上げているうちに、ハジメの手によってさくさく装着されていく。 ―――ウサ耳カチューシャ。 春「お、おれはウサギさんじゃなーい!」 この船には、いまだウサハル信者が信仰心を求めて奇行を繰り広げている。 |