外伝 ・ も し も 話
[花悲壮] → ツキウタ



【SS-14】 七不思議の弥生さん

<詳細設定>
【弥生字】
・本名《字》
・魔法のある世界の春成り代わり主
・二つ前の前世【復活】より超直感引継ぎ
・一つ前の世界は【黒バヌ】の花宮成り代わり
・魔力豊富な世界で、生まれつき魔力0体質
・だれも本名を呼べないので、むかしは《花》と呼ばれていた
・芸名『春』
・前世から変わらず、見えてはいけないものが視える
・世界に嫌われてるのでよく死にかける
・始の魔力で生かされてる
・始は充電器か空気という認識

※Growthの悩みの一部については、2017.7/28発売「STAR SAIL」のドラマより。
※Growthの彼らにどんな悩みがあったかの詳細は、ドラマCDをおききください(笑)









ツキプロに所属する子どもたちの多くが知っている。
ツキプロ七不思議。
そのうちのほとんどをツキウタメンバーがしめる。

1、月野尊社長は、人を見る目が素晴らしくその診断の仕方がおもしろいらしい
2、霜月隼は空も飛べる(はず)
3、霜月隼は不思議な力を持っているらしい
4、ツキノ寮には、地球外生命体がいるらしい
5、手乗りサイズのトナカイがいるらしい
6、睦月始の服の蝶は動くらしい
7、弥生春は傍にいるらしい







【七番目の不思議の春さん】
 〜side 春成り代わりな字 世界〜








ツキウタメンバーには少し謎が多い。
自他ともに魔王と言われる霜月隼が引き起こす不思議現象を筆頭に、彼が召喚した生物が増え続けていく寮。
動く段ボール、手乗りサイズのトナイカなどいい例だろう。
カレーが大好きすぎてそれで曲を一個作ってしまう猛者もいたり。
何事にも応じない、プチ魔王がいたり。
ちょっと気になる特徴的なアホ毛の持ち主はわんさか。
睦月始は魔力操作ができるらしいし、その証拠とばかりに彼の服についていうシンボルである蝶の柄がよくは動くらしい。服から抜け出していることもたまにあるのだとか。
弥生春など、勘が異常にいいとよく言われているが、本人が少し天然がかってずれているため、あまり勘がよいところは視聴者にはわからない。
だが、視聴者でもわかる不思議として――

七番目の七不思議にあるように、弥生春が傍にいるというのは・・・わかりやすいかもしれない。

『春さん?気づいたらいましたね。むしろなんでここにいるの!?とは思ったんですけどね』

ほかのグループからも《悩んでたり、困ってると春さんが傍にいる》という話がひろまり、七番目の七不思議に彼の名があがるようになった。







目撃情報をもとに、7番目の不思議について聞いてみよう!


〜桜庭涼太〜


涼『なになに。「春さんが傍にいる」というのは本当ですか?…かぁ』

涼『うん。いるね。
あれは俺が舞台にでることがきまったときなんだけど、初めて会う役者さんに挨拶しにいくときねの前のことね。
ちょうど廊下の曲がり角から春さんがきて、「大人は素直になれない子が多いんだよww」と謎のウィンクをもらったことがあります。
意味はそのときわからなくて、それからしばらくして、ちょっと嫌なことがあって落ち込んでたんですけど、ふと春さんの言葉がよぎって。そのときようやく意味を理解したんですけどね』

涼『あ、俺の悩みについては教えませんよ(笑)』



実際のところ、春さんとすれ違ったのはほんの一瞬。
しかもタイミングを見計らったように、俺が落ち込むきっかけとなる悪口を言われるその少し前のことだ。

「こんな若い子が」と大人のベテラン役者に言われた。
「いるだけでいい」と言われ、グループ名だか事務所名だけが買われていて、実力も何も認められていたわけではなかったと思い知らされた。
あのとき、悔しいと思い、どれほど言い返したかったことか。
言葉にはしなかったけど、悔しかった。

だけどそれらを言われた直後――。

春さんの言葉がふいに頭をよぎった。
あれらがすべて「素直になれない」からくる言葉だとしたら。
春さんの言葉と、それと今の状況をあてはめたら、なにもかもがおかしくなってしまって。
誰もいなくなった廊下で、思わず吹き出してしまったんだ。
あの役者の嫌味が、たかが春さんの言葉一つで、ツンデレにみえるとかwww

俺もどうかしてる。

でも。だからかこそ。あのひとたちを見返してやろうと、それほどの実力者になってやる!と強く。強く思えたんだ。










〜衛藤昂輝〜

昂『たしかにあるな。ちょっとモヤってした気分でいると、気づくと春さんが近くにいるんですよね』

昂『色々あっておちこんでいたら。
笑い声が聞こえて、そこでようやく春さんが真横にいたのに気づいたんですけど。春さん・・・・・・・・どこからつれてきたのか大量の猫と戯れてました』



昂『そういえばこの間も会いましたね(笑)』

昂『ああ、あれはあの日です。"昔の昂輝がよかった"とファンに言われてしまったんですよ。
まぁ、そういう方がいるのもわかってはいたんですが、ちょっと胸にきまして。
っで、そこへ、通りがかりの春さんがその女の子の腕をとったんです。
あれは本当に通りがかりだったらしいんですけどね。
春さんが女の子の腕をとったと思ったら「めっ」てしたんです(笑)
俺もびっくりしましたが、女の子たちの方がびっくり・・・いやぁ、顔を赤くして歓声あげてましたね』

昂『そのあとどうしたかって・・・ええとですね。春さんがファンの女の子と視線を合わせるためか、彼女とひたいをくっつけてなにかはなして。そのまま彼女たちは顔を真っ赤にして首を縦に激しくってさっていきましたね。
ちなみに春さんは笑顔で手を振ってました』

昂『え?内容は・・・すみません。俺にきこえないように話されていて、残念ながら知らないんですよ。ただ――』



昂『ふふ。春さんがいかに天然タラシなのかはよぉくわかりましたね。俺もちょっとドキっとしましたし。
え?何を言われたか?って・・・それは秘密ですよ』










―――TV越しじゃぁわかりづらいかもしれないけど。表面だけの彼じゃなく、内側の彼もみてあげて。
そこからさらに《好き》って箇所を見つけて。君の中の昂輝君がもっと輝くように、《好き》を積み重ねてあげてね。


嫌いよりも好きを胸に抱いている君の方が素敵だよ?










〜藤村 衛〜

衛『春さん?面白い人だよねwww
ん?傍に?あ、ああ、うん。たしかに気づいたらいたねというか、あれは一緒にいたというべきかwww』

衛『どんなふうにって。
本当に偶然居合わせた感じかな。春さんじゃなくて、俺が春さんが歩いてるところにって状況でね』


衛『このままでいいのかな?とか。俺の曲でGrowthのみんなは本当にいいのかな?
とか、まぁ、曲作りで悩んでた時なんだけど。
そんなときに春さんが、オレの曲を鼻歌で歌いながら目の前を素通りしていくことがあって。
てっきり落ち込んでる俺を元気づけようと、Growthの曲を歌いながらここにきたのかなぁって思ったんだけど。
そういうわけじゃなくて、あのときは本当にたまたまGrowthの曲を歌ってくれてただけみたいなんだ』

っで、その後が問題で。
・・・・・春さん、そのまま電柱に激突したんだよ。

いやーあのときはびっくりしたwww
「春さん」って、声をかけようとした瞬間、ゴィーン!だよ。
痛いってうめいている春さんに慌てて手を貸すよねwww
ついでに、なんでこんな場所にいたのかきいたら、眼鏡を猫にうばわれたらしくて、それを追いかけてきただけって。
それで上とか地面とか、あちこちみてたせいでぶつかったみたいで(苦笑)

ああ、あのあとあちこちぶつかる春さんをみてられなくなって、一緒に猫をさがしたよ。
おもいっきり都内を駆けずり回って。全速力で猫とおいかけっこして。夕日が沈みかけるころ、ふたりでボロボロになりながらようやく春さんの眼鏡ひっかけた猫を見つけたんですよ。

衛『あまりのひどいかっこうに笑って・・・あースッキリしたってなったら、なんかもういろいろふっきれたんですよね。
そのあとはGrowthのみんなといろいろ話して。ようやくそこでスランプぬけれて・・・』





衛『そういえば春さんって、鳥っぽいですよねwwwえ?わかんない?そうかな。
あ、それでドーナツつくってもらう約束したんですよー。
ツキウタメンバーの寮って不思議がいっぱいで!俺、動く段ボールとかはじめてみましたよ!なんだか物語の中にいるみたいで!すっごいワクワクしちゃって!
隼さんの部屋はやばかった。いろんな意味で(苦笑)』

衛『あ、春さんのドーナツに、葵さんの紅茶、夜さんのクッキー最高でした!陽さん、夜ご飯のカレーごちです!めっちゃおいしかったです!!!ツキウタのみなさん、ごちそうさまでした!!』










〜八重樫剣介〜

剣『ああ、春さんですね。あの人不思議な人ですよね。いや、不思議っていうと物理的に不思議なのは隼さんなんですけど。だって隼さんなんか、どこからともなく謎の物体だしてましたよ!そう。あれは衛の作った料理の残骸のごとく・・・・謎の物体で(遠い目)
あ、話がそれましたね。えーっとなんの話でしたっけ』

剣『ああ、春さんね』

剣『たしかに、春さんって気づくといますよね。
この前のことなんですけど、オーディション会場に春さんがいて。なんか会話したら話がめちゃくちゃずれまくっててて、あまりのずれた会話になんか肩の力が抜けたんですよね(苦笑)』

剣『え。もっと詳しくですか。
そうですね〜。じゃぁ、まず俺のことからなんですが。
えーっと、オーディションをうけたんですよ。っで、顔がいい人たちばっかり二次審査に残ってるのを見て、もう一度台本見直して。ちょっと納得しちゃったんです。この役はイケメンを求めてるって。
じゃぁ周囲の人たちより顔もよくない俺がなぜ一次審査を通ったかって考えて。それで気づいたんです。ああ、これは実力ではなく、事務所の影響だったのかなぁ。って。
そこで実力不足を実感して、落ち込んでいたら――横に春さんがいたんです』

ああ、意味わからないですよね。
でも気づいたら横に座っていたんですよ。いや、ほんとまじで。
ちょっと言語はわからないですけど、外国の本を楽しそうに読んでいて――

春さんはニコニコして
字『あ、Growthの剣君だ。ここでなにしてるの?』
て、言うんですよ。

あせりましたね。
会場間違ったか、それとも俺は来ちゃいけなかったんじゃないかと思うぐらいには。

剣『えっと二次面接のオーディションで・・・え?ここってそういう会場ですよね?え?あれ?違った!?』
字『・・・え。ここオーディション会場なの?』

って、逆に真顔できかれて「は?」となりました。
たぶん俺たちの周囲にいた人全員がそんな顔して春さんを見ていたと思います。

剣『えっと・・・あの、春さんは、その、なんでここに?応募して一次審査とおったからここにいるんですよね?』
字『一次審査って何?え?オレなんでここにいるんだろう。・・・・でもオレ、呼ばれてきたんだけど。
いちおう手紙でこの場所に来てくださいね〜ってほら』

「ふぁΣ(゚Д゚)」ってなりますよね。

一次審査通ってない。でも呼ばれた。――そう聞かれたら、監督あたりからのオファーか!?って皆さん思うじゃないですか。

っで、渡された手紙をみてみると、たしかにオファー依頼だったんですよ。

た だ し!

春さんがゲストとして毎回よばれているコメディ番組の招集令状でした。
よくよくみたら時間がPM3:00にこのホールに集まれってなってて――今13:00。

きっと受験者のみんなは、めちゃくちゃビクビクしてたと思いますよ。
自分たちとは別枠で、監督たち自らに選ばれた役者がきたー!ってね。
それにあの弥生春ですよ!?めっちゃ演技上手いので有名じゃないですか。焦りますよねー(苦笑)
当然春さんの言葉を聞いて、周囲がざわついてましたし。

でも、あれみちゃったらね、俺としてはもう悩みなんかどうでもよくて、おかしくなちゃって。

いやだってあのグラビのなんでもできるといわれる参謀様ですよ!
その春さんでも間違いがあるのか―っていうか。会話するとかなりずれてるし、いろいろぬけてて。
ああ、ああいうすごいひとでも普通の人間なんだなぁってその時は思ったんですよ。

剣『春さん!!一回こっち来てください!』
字『うん、ん?あれ?どうしたの剣君』

でもこのままだと春さんが気づかずオーデイションに参加しちゃいそうだったのと、その段階ですでに対抗意識を燃やした周囲からにらまれてたんで、春さんがやばい!と思って慌てて廊下に連れ出しましたね。
それから時計とオファーの用紙みながら、時間の違いを教えましたよね(苦笑)
春さんは紙と時計を二度見した後、すっごい顔を真っ赤にして、照れ隠しなのかオーファーの手紙を慌てたように鞄にしまってましたけど。
恥ずかしがってたんでしょうね。このことは誰にも言わないでと拝まれました。
いや、あれはたしかに、そうとう恥ずかしいですよね、うん。
あ!なので、春さんが迷い込んでいたってくだりはここだけの秘密で!

っで。

字『剣介君はまじめさんだね』
剣『え?』

ほっぺを撫でられながら視線を合わすように顔を固定されて、名を呼ばれたんですよ。
何だろうと思っていたら、笑うんですよ。
笑うというか、微笑む?
それはもう女神か!?ってぐらいやらかい感じでやさしく微笑みながら・・・
すみません。あまり俺、語録なくて(汗)
もっとこういい表現あったかもしんないんですけど、とりあえず綺麗に笑ったってことで。

目と目を合わせたあと、不思議そうに首を傾げた春さんが、次の瞬間には確信したように言うんですよ。

字『どんなきっかけだろうと、手が届いたチャンスはそのままつかんで。離しちゃだめだよ。最後にそのチャンスを広げられるかは自分しだい。気楽にね♪』
って。

剣『ど、どうして、それを・・』
字『どうして?んーなんとなく剣介君が小さな事で悩んでる気がしただけだよ』

はきりいって、寸前までの俺の心理状況を的確にあててきた感じでドキっとしましたね。

字『最初に会場で会った剣介君は、"とっても悩んでます!"って顔してた』
剣『あ、ああ。それで・・・』
字『それにね。人生は、一度きりだよ健介君。
なら徹底的にたのしまなきゃ!やらずに後悔するより、やって後悔した方がいいって。
最後に・・・笑ったひとが勝ちだよ』

いや〜すごい意味深というか。
今、思い返すと、ちょっと中二病的な発言ですよね。
でも、なんでか・・・春さんが言うと、めちゃめちゃはまってて。
そもそも、あんな、あんな子供の成長を見守る親が喜ぶような。なんか嬉しそうな・・・えーっと綺麗な?笑顔で、微笑まれながら言われたら、中二病とかうかばないです。
振り返ってみれば〜。いまだから中二病って単語がでるんですよ。

でも。本当のことをいうと、言われるまで忘れてたんです。俺。
そういえば、俺はいま“そのこと”で悩んでたんだって。
言われて思い出したんですよ。おかしいでしょ。

あまりに春さんが、えーっとこういってはあれですけど、なんかかわいいことしてたんで俺もつられて笑ったりしてるうちに、気が抜けてたんですよね。

で、俺が元気出たってのがわかったみたいで、春さんは俺の頭を撫でた後――

字『大丈夫。剣介君は"Growth"だよ。まだ君たちは成長途中。小さな種だっていつか大輪の花を咲かせるもの。
きっと今日の勇気は、違う新しい世界を開くカギになる』

って。
去り際の春さんの流し目がやばかったです。
あ、いや・・・ゴホ。なんでもないです。

春さんの背中を見送りながら、ちょっとドキドキしてました。
いや、綺麗な笑顔とか色気とかにやられたんじゃなくて、自分の可能性はまだあるだろって思えて(笑)
おかしなはなし、春さんの言葉で、なんだか未来に光がさしたーっというか。自分のこととか、未来のことを考えたら、まだ何もわからい未来ってものにワクワクしてきて、それでドキドキしちゃったんですよー。
未来のことを考えて、胸がこう希望にあふれかえったというか。まぁ、そんな感じですね。

たとえ事務所の力で二次審査に進めたのだとしても。他の人よりイケメンじゃなくても。たとえこのオーディションでおちても。それでもまだまだ俺はやれる!やってないこといっぱいあるじゃん!ならどんどんためさきゃって、やりたいこととか色々と思い出して。
そしたら俺にはまだまだ未来がある。
とりあえず今を頑張ろう!ってそう思えたんですよ。



あ、でも、あのひとは"わかってて"迷い込んだんじゃないかなって。
その段階で、さっきの《普通の人》認識がちょっと覆りましたね。

と、思ったんですが。
春さん俺から離れるとすぐにスマフォ取り出して、「もう!どうしてくれるの!時間違ったんだけど!わかってたなら教えてよ始のバァーーーーカ!すっごい恥ずかしい目にあったよ!」って、そのあとも凄い電話に向かってプリプリ怒りながら去っていったんですよ。
あれ?やっぱり本当に迷い込んだだけだったの!?って思わず、春さんの背中がみえなくなるまで見送っちゃいますよね。



ところで、春さんって何者ですか?
















字『始のバカバーカ!!!!!』
始『気づかない春がわるいんだろ。俺はちゃんと「時間は確認したか?」と出かけ間際に言っただろwww』
字『「時間にちゃんと間に合うのか」って意味だと普通は思うじゃないかぁ!!!もうこの後どんな顔すればいいのさ!』
始『はははwまぁこのあと2時間がんばれよ、はぁーるwwww』
字『に、二時間・・・剣介君が会場から出てきた後もこの辺さまよってるとか・・・ああ、もう恥ずかしい!(*ノωノ)こうなったら、もう剣介君と顔を合わせないように息を殺してひそかに逃げないと!!』
始『www』







+ + + + +







〜傍にはいないとおしゃったSolidsのみなさんに「弥生春さん」について聞いてみました〜


リ『え。春とはよく買い物に行くんだよ。春はほわほわしてるから、傍にいると俺までついまどろんでしまうかな』

リ『ふふっ。そういえば、春はいつもおしゃれだよね(*´∀`)』
字『年下組のオススメなんだ』
リ『わ〜微笑ましいね』


志『弥生?あいつはいつもどこをみてるんだ?』
志『俺をよく睦月と間違えるのをやめろと言ってくれ』


翼『春さん?面白い人だよねwwwというかグラビって漫才グループだけ?ww』
翼『ぶwwwああ、ごめんごめんwwちょっと思い出し笑いwwww始さんと春さんのツッコミがwwwwwwww』


大『・・・弥生?とくには』
大『あ、いや、まて。ひとついいか?
弥生に、やたらと育毛剤を送ってくるのをやめるように言ってくれ。これは片側が剥げたわけではなく、そういうおしゃれな髪型だとといてくれ』





恋『大さんだけなんかおかしい!!!!』

駆『大さんと春さんって、イケメンだし大人だし。二人そろうとバーとか似合いそうだよね』
恋『わかるわかるwww渋いハードボイルドっぽい感じが似合いそうなwww』

新『だが実際は・・・』

葵『寮であうと、二人は縁側に座りながらお茶すすってますよ(苦笑)』
駆『違う意味で渋いわ!!!』







+ + + + +







〜真相をご本人の弥生さんに聞いてみました〜


字『え!?オレが見計らったように背後にいるって・・・幽霊じゃないんだから、ひどいな(苦笑)』
字『勘にしたがって歩いてるだけですって』

字『え?心が読めるのかって?有り得ないですよ、妖怪じゃあるまいし(笑)』
字『目が合ったときに、“こう言ってあげなきゃ!”ってなんとなく思うときがあるんですよ。自分ではなんでこんな発言してるのかよくわかってませんねwww』


字『そうなんだよね。Solidsと会うときはね、いつも年下組がコーディネートしてくれるんだ』
字『ありがたいよね(*´▽`*)』

字『大さんと育毛剤?だって始が、大さんは髪が薄いのをごまかすために横に流してるって・・・え?違う?!まただまされた!!!始ぇ!!!!』


字『Growthのこたちだけど・・・あれ、全部本当に偶然だよ?たまたま“あ、こっちの道行った方がいいかも”て勘が告げるときがあって、そういうときは勘に従うんだよね』
字『剣介くんのときは、その・・・・始のいたずらにひっかっかって、ん?ちょっと待って。なんで剣介君とオレが会ったこと知ってるの?っというか、Growthってことは、ちょ!?ちょっとまって!!まさかあのこともバレて!?』

字『え。やだどこまでGrowthの子と遭遇率が高い気がしてはいたけど!あの子たちからどんだけきいてるの!?ま、まさかあのこと以外にもあれやこれも・・・』



字『・・・・・え。暴露犯は――始。あ、そうですか』





字『はじめぇーーーーーー!!!!』







+ + + + +







〜春さんについて、お仲間さんにきいてみました〜


新『グラビの母です』
葵『一歩下がった位置にいて、俺たちをいつも見守ってくれてる。そんな感じありますよね』
新『(*´з`)それな』

恋『七不思議?いや、もう隼さんいるからとくに春さんがおかしいとかも思わないかな・・・・あ!いろんなことが当たり前になりすぎてて、春さんの違和感とかなくなってたΣ(゚Д゚)
春さんが軽いとかロジャーさんとか不思議なことは結構あるかも』
駆『でも恋、それ全部春さんのせいじゃなくて、悪いのは魔女だし』
恋『それもそっか』

駆『春さんは“そういうこと”をぬかせば普通ですよ!!とっても優しくていい人です!』
葵『ちょぉっとずれてるけどね(苦笑)あ、でも・・・』

葵『服のセンスが悪い(真顔)』

新『春さんは、愉快犯な始さんに変なこと吹き込まれなければ、普通っすよー』
葵『そうなんだよねー。始さんが春さんによけいなことふきこむから、なんか春さんが変な人みたいにされて。はぁ〜あの洋服センス、そもそも始さんのせいなんですよねー(遠い目)』

葵『春さんリツカさんとお出かけするのが好きなんですが、そのときさりげなくフォローするのがめちゃくちゃ大変で』
新『それなー』
葵『ほら、Solidsのみなさんっておしゃれじゃないですか。そんなひとたちの評判を春さんのせいでおとすわけにいかないんで』
恋『あー。わかるわかる!始さんが来る前にいかに春さんをコーディネートするかって、いつも燃えますよ!』
駆『恋、いつもがんばってるもんね』


葵『春さん!今日はこの服で行きましょう!!(^^)』
恋『小物と靴はこれで!(^^)』
駆『俺達がコーデしたんです!(^^)』
新『んじゃ、髪整えるんでコチラへどーぞ(-ω-)ノ』

始『くっ………!なんで春がSolidsと接触するときだけお前らこんな手早いんだ』


葵『――っていう、やりとりは定番になってきましたね〜』
恋『隙をつくると春さんが始さんのいたずらにまきこまれるんで当然です!』

駆『みんなで春さんを説得したんですよ』

始が選ぶ服は、ルームウェア。
年下組が選ぶのはおでかけよう。

新『って、せめてそういう認識が正しい!と葵君が力説したんだったよな。たしか夜と一緒に』
葵『うんうん。大変だったよあれは』

葵『だって春さんの私服、もらいものらしいんだけど。もう始さんがしこんだネタTシャツとか多くて!(涙)
相手はSolidsだよ!あんなかっこいい人たちの横を始さんの押しスタイルの春さんを歩かせるわけには!!!Solidsのかたの名誉のためにも!!!』

駆『そういえば志季さんだけ、始さんコーデ状態の春さんを目撃してるらしいんですよ』
葵『え!?』
恋『もうエンカウト済みだったとは!おそかったかー』

駆『なんかとんでもない服装のときにエンカウントしたらしくて、志季さんは思わず3度見したらしいです』
新『なぁー、それ誰情報?』
駆『志季さんご本人からです。っで、ご本人は「3徹したあとだから頭が疲れてるんだな…」と幻覚を見たと思っていたらしいです(笑)』
恋『駆さん、それ志季さんになんてこたえたん?』
駆『「弥生春の幻影を見たんだが。現実ではみたくないから、ああならないようにお前らがみはっておけ」――と言われ、「はははww春さんがそんなピエロみたいなかっこうするわけないじゃないですかぁ」と笑ってごまかした』
葵『ありがとう駆』
新『とはいえ、現実のことだろうけどそれ』

葵『みんな!もっと春さんがでかけるときは洋服しっかりみはろうね!』

『『『『おー!』』』』














【 後 日 談 】

剣『あ、春さん!』

字『ふぁ!?』
剣『このあいだはどう』
字『言わないで!!!あ、あれは始のいたずらのせいで!!!わすれてー!!!!!!!』

字『いやーーーーーーーーーーー!!!!はずかしいいいいいいいいいいいい!!!!死ぬ!!!!!!』


涼『剣ー、お前何したわけ?』
剣『(°Д° )』

剣『「どうもありがとうございました」って言おうとしただけだったに・・・春さんのおかげで元気出たって』

始『ほぉー、“この間”ね。なるほどな』


始『こぉーら逃げるな。失礼だろ。はぁーる』
字『ぐぅ!?ちょ!まって始!しまってる!襟引っ張るのはやめて!!あと・・・逃げさせてください』
始『(ニマリ)ことわる』
字『鬼か!もうもう・・・顔見せられないよぉ―(*ノωノ)』

春(もとい字)が逃げようとしたところ、始に服をつかまれ、彼はそのままひきづられてもどってくる。
字は始から逃げ出そうとじたばたしてみるも、剣介の顔を見るとさらに顔を真っ赤にして動きを固くする。
そのまま、Growth二人の視線を感じ取ると、もうだめだとばかりに顔を両の手で隠して必死に悶えている。
その様子に、剣介と涼太は珍しいものをみたと、目を点にせざるを得なかった。

涼『あぁ、あの人もただのひとだったんだ』
剣『それ、俺もこの前思った』
涼『俺、春さんって、絶対に照れたり恥ずかしがったり無様な態度は人前で見せないような人だと思ってた』
剣『俺も完璧なひとだとおもってた』
涼『すごい顔真っ赤なんだけど・・・剣、本当に何したの?』
剣『なにもしてないんだけどなぁ。ただ少し話しただけで。あ、完璧っていうより、むしろけっこうドジでかわいいひとだったよ』


始『うちの春が“迷子”になってる時に助けてくれたってのはお前か?こないだは助かったwwwぷwwwww』

剣『Σ(゚Д゚)』
涼『Σ(゚Д゚)』

始『もうだめwwwwぶっふぁwwwwwwwwww』


剣涼『『あの睦月始が笑っただと!?』』


始『あ、やべwww…ふっ。誰か、笑っていたか?(キリ)』
剣涼『『めっちゃ笑ってたじゃん!!!』』

始『うちの春が迷惑かけたな(キリッ)』
剣涼『『ごまかしたー!?』』


その後、腹を抱えて笑いながら、視線を向けられたとたんキリッとしてみせた始に、剣介と涼太が呆然としていると、背後から字が「言わないでっていっただろうが!!」と始の頭をたたいた。
見事なつっこみだった。
しかし、それをきっかけに、始はキャラを完全に崩して笑いだした。
それに対し字は「もう!もう!もーう!!!始のバァーーーーカ!笑うなー!!」と笑い転げる始をひきずって、さらには「お願い!もう忘れて!!!」と二人に捨て台詞をはくと、脱兎のごとく去っていった。
最後には字の怒鳴り声と始の笑い声だけが高く廊下に響いていたのだった。





剣『りょーう。あのさ』
涼『なに』

剣『俺、なんだかいろいろイメージ崩れた』
涼『うん。俺も・・・』

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