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【SS-03】 冬支度

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※魔法の国(字の世界)…『漢字名称』

<弥生字>
・本名《字》
・魔法のある世界の春成り代わり主
・二つ前の前世は【復活】超直感引継ぎ
・一つ前の世界は【黒バヌ】の花宮成り代わり
・魔力豊富な世界で、生まれつき魔力0体質
・だれも本名を呼べないので、むかしは《花》と呼ばれていた
・芸名「春」
・前世から変わらず、見えてはいけないものが視える
・世界に嫌われてるのでよく死にかける
・始の魔力で生かされてる
・始は充電器か空気という認識









【冬支度】
 〜 春字 世界 〜



共有ルームの真ん中に、布団をしばりあげたものがおいてあった。

隼『おや。こんなところに。誰かのうちから宅配便が届いたとかで警備員さんが届けてくれたのかな?』
恋『最近寒いですし、夏布団をまとめてあるんですかねー』
涙『とぉ!』
郁『ちょっと涙!せっかく干したのしまうところだったのかもしれないのに上にのるなんて』
駆『おーれも!おりゃぁ!あーふかふか。夏布団でもいい』
隼『むしろしまっておいた冬布団をだそうとだれかが置いたんじゃないかい?』
陽『布団は薄いんだがなぁ。夏布団にしては厚みがあるな。ん?・・・・・あ』
新『まーそろそろ冬だしなー』
始『ああ、なら。そろそろみんなも布団厚手に変えるか?』
駆『“も”?ってことは、この布団、始さんのですか?』
始『いや。だが、想像はつく。どうせここにいないやつのだろう』

恋『夏は隼さんの周囲や部屋が涼しいからクーラーいらずなんですけどねぇ』
駆『そうそう』
陽『・・・・・』
涙『足元、寒い。ピアノルームひどいよ。あの寒さ』
始『この寮、かなり快適ではあるんだがな。まぁ、今度マネさんたちに、足元用の暖房器具頼むか』
涙『やった。でも夏は隼のそばが最高』
郁『本当にそれ!今年の夏はありがとうございました隼さん』
隼『ふふ。どういたしまして』
涙『でも冬は、ちょっと・・・。ごめんね隼、僕にあまり近づかないで』
隼『あはは。安心してくれるかい涙。冬はさすがの僕でもね、周囲の温度調整はしてないよ』
駆『え。そうなんですか!?春さんが逃げるから、てっきり隼さんの周りは冬でも寒いのかと』
隼『ちょっと待って。春が逃げるってなに?』
始『あいつ(春)、極度の寒がりで冷え性だぞ』
恋『です』
隼『え』
新『あれ?知らなかったんですか隼さん。春さんの寒がりは結構有名ですようち(グラビ)では』
始『春はもとからとって言ってるが、そもそも生命エネルギーとよべる魔力がない。だから体温があるかないかわからないような奴だから冷え性でもしかたない。っと、俺は思っている。
そんな奴が、わざわざ冷たい方へ行くわけないだろう』
涙『うんうん』
始『隼、思い返してみろ。冬、お前が近づくと、よく笑顔でさける春の姿を』
隼『あれって最近は仕事が忙しくてすれ違ってただけじゃないの!?』
始『あと、言っておくと・・・』





始『お前らが踏んでる素巻き状の布団。それ、春だから』





駆『え』
陽『やっぱり』
新『Oh…』
恋『ひぃー!!!そういうことは早く行って!!』
隼『てっきり布団かと!ちょっといるならうめき声一つぐらい立てて春!お願いだから!!』
郁『気づいてたなら言ってよ陽!!大丈夫ですか春さん!!』
涙『ごめん春』

字『・・・・・さむい』

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