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[花悲壮] → ツキウタ



【SS-02】 誕生日を祝おう
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【オタクな君に捧げる今日という日を】
 〜side シュン成り代わり世界〜



ハッピーバースデイレイ!

11/24……つまりそれは霜月シュンの誕生日。

ここはプロセラの共有ルーム
皆は頭を悩ませた。
シュンは多趣味で幅広いため選択肢が多すぎるのだ。
いや、ただ一言 祝いの言葉言うだけで彼はとても喜ぶだろう。
だが、毎月(メンバー全員に当てはまるが)祝って貰っているのに言葉だけでは足らない。
悩みすぎて皆で集まったのだ。

ちなみに肝心のシュンは今日がゲームのイベントヒャッホーイ(゜∀゜)ノで出かけたため今居ない。

海「なんか良い案はないか?ハジメ」
始「むしろ俺がその案を欲しいくらいだ。アイツとは2桁に達する付き合いだぞ」
海「あー。長いほうが悩むもんな。分かったから、眉間の皺直せ」

恋「( ゜д゜)ハッ!こんな手はどうでしょう…!」


コイは部屋に急いで戻り一冊の本を持ってきたーーー公式設定画集と書いてある。


恋「この間、朝の寝起きドッキリでシュンさんの部屋を見つけた時に三日月宗近のフィギュアを見つけたんですよ!」
涙「みかづきむねちかって何?」
郁「俺もよく知りません」
春「三日月宗近って言うのは刀のこと。
平安時代の刀工、三条宗近作で刀種は太刀。
打ち除けが多いために三日月と呼ばれるらしいよ。
天下五剣の一つで、その中でも一番美しいと評されてるね。
コイが言ってる三日月宗近は刀剣●舞、通称と●らぶという刀が擬人化したゲームのことかな。
ゲームについての細かい話はまた後でしてあげるよ。
彼、三日月いわく十一世紀の末に生まれたから自称じじいと言ってるんだ。
ちなみにとう●ぶが開始されてから天下五剣は長らく彼一人だったんだけど最近になって実装されてるのは現在数珠丸、そしてーーー 」
新「出たー!ハルペディア!!それはゲームまでも網羅してるのか!!」
葵「アラタ。表情筋活躍しようよ」


恋「ハジメさん…三日月宗近になってみませんか?」


月の紋をあしらった紺の狩衣。襟廻り。防具。小手。
そして三日月宗近の模造刀。
コスプレの中でも値が張る方を選んだ。
とはいえ、本物の反物から仕立てたものに比べれば生地はお察しだ。

なのに

ハジメが着用した途端、クオリティが段違いに上がった…グレードアップも良いところである。

陽「流石というか…着こなしすげぇ」
駆「立ち居振る舞いがゲームから抜け出てきたようなんですけど」
郁「細かいんですね。コンタクトもあるなんて」
夜「わっ…本当に青と黄色で三日月模様になってるコンタクトだ。綺麗」
海「でもこの感じだとウィッグ必要なさそうだよな。ハジメ、このまま頭の飾りも試しにつけてみるか?」
涙「この、内番服?っていうのもコイ持ってるんだね」
始「作務衣か。これのが楽そうだな」
陽「これ付属品に冷え取り用のインナー&股引きって書いてあるんだがハジメさんのヴィジュアル的にアウトだろ!!」

そんなこんなでシュンの誕生日は近づく。皆、シュンに悟らせないように水面下で密かに行動をしていた。





そして来る日、11/24

シュンの顔はもう見ものだった。マグカップを片手に大きく目を見開いてハジメをガン見していた。

零「…おじじ様?」

ハジメはその単語の意味が三日月宗近を指していることを知っているためシュンの反応に気を良くする。
そして手を大きく広げ、右手で来い来いと合図をした。
ハジメが柔らかく微笑みシュンに言う。

始「《近う寄れ》」

そろそろと近づいてきたシュンにそのままボフッと抱き着く。
そして端からみてもシュンの体がガチンッッと固まったのが分かる。

始「《いいぞ、いいぞ。触ってよし》」
零「・・・・・・・・・・」


シュンは



そのまま無言で倒れた



一同「「「「「シュンさぁぁぁぁぁん??!!」」」」」

皆は悲鳴を上げる。
だが抱き起こしてみるとシュンは幸せそうだ。


恋「やりましたねハジメさん!この顔は俺達(オタク)にとって幸せの極みです!!!」
始「解せぬ」

結果は、大成功と言える、だろう。多分
その後、皆が趣向凝らしたプレゼントをシュンに手渡し滂沱の涙を流されるのも数時間後の話である。



後日談ではあるが
シュンは言わずもがなハジメを皮切りに刀剣男士物真似がグラビとプロセラ内に流行りだした。
姿が似てたり(例:シュン)声が似てたり(例:ハジメ)で演じるのに制限はない。

春「《なんだ…俺に向かって綺麗とか言うna痛たたたた!なんでアイアンクローすんの??!!」
始「なんかイラッとした」

こんなこともあったり…

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【雪見てハッピー?】
 〜side もしもが交差した世界〜



ホワイトバースデー・現実世界とリンクして

零「本当に降った」
字『降ってるね〜』
零「俺」
字『うん』
零「11月担当で雪の結晶がモチーフなんすけど、雪に縁がないと思ってたんすよね。
なんで12月や1月じゃないんだろって。雪掻きも近年じゃ2月とかにしてたのに」
字『ニュースでも騒がれたくらいだもの』
零「今年―――2つの世界が繋がって字さんと再び会えて誕生日には雪が降る…キセキってか白の魔王様おかげですかねぇ」
字『…バーカ。お前は恥ずかしげもなくそういう台詞を言いやがって』
零「あ、雪掻きしとかねぇと」
字『本日の主役が肉体労働すんの?!』
零「雪掻きしないと後が面倒なんすよ。誰か転んじゃ危ないし」
字『―――しっとりムードぶち壊しじゃねぇか。脳筋め。風邪引くなよ』


零「そう言われるかと思ってちゃんと厚着してますから!」
字『すげぇフワモコ……!ちょっとコートのフードあたりモフらせろ!!』

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