11:ニンジンコンビによる花宮考察論 |
秀徳VS霧崎第一 WC予選試合中。 ただしメインは、緑間による帝光時代の回想シーン。 ---------------------------- 緑「どうして霧崎は2群をだした?捨て試合にされたか…」 高「やぱり噂通り霧崎って性格悪いね」 緑「花宮さんはそんなことをするようなひとでは」 高「え。もしかして真ちゃん、花宮さんのこと知ってるの?」 緑「彼は人事を尽くすタイプなのだよ。 俺が覚えているのは、帝光中時代に、一度試合をしたことがあって」 高「真ちゃんが興味を持ってるのも珍しいけど。うそ。キセキの世代と花宮さんあたったの!?マジで?それで結果は?」 緑「あのひとだけが、俺たち帝光とあたっても最後までくいついてきた」 ++ side緑間 ++ 帝光にはそのときキセキの世代がそろった状態だった。 そのときの帝光と試合をした者のほとんどの者たちが、実力差に絶望し、コテンパンにたたきのめされ、みな心が折れていった。 そんななか、ただ一人だけが違った。 そのとき、諦めかけていたチームメイトたちの指揮が、彼の一言によって(変な風に)上がったのは印象深い。 それで気をそがれた俺たち帝光中は、気づけば隙をつかれ10点差近くまで追い上げられた。 緑「まだ青峰が開花まえだとはいえ。俺たちキセキの世代はほとんどフルメンバーだった。その俺たちと戦ってだ」 高「うそ。すごいな」 緑「あのひとは、前だけをひたすら向いていた。・・・のは確かなのだよ」 あれは中学の時―― 『なにしてるんだ!最初からあきらめてどうすんだ!』 『ここで全力ださなくてどうすんだよ!』 『勝ち負けじゃないだろ!いままでオレたちががんばってきた。それをだせるのは今だけだ。全力で行っても奴らは壊れない!やりがいがあるってもんだろ!やらないで後悔するぐらいならやって後悔した方がいいんだよ!!』 “キセキ”との実力を目の前に、それでも最後までくらいついてきて、他のチームメイトたちがあきらめていくなかでも、決してあきらめなかった。 あの目はずっと前だけを見ていて―― ********** 高「へぇすごいね!花宮さんってのは!」 緑「まぁ、あきらめるとかあの人の辞書にはないのだろうとそのときに思ったがな」 高「キセキの世代相手にそこまで食らいつくなんて、さすが五将ってところだねぇ」 緑「さすがかはわからないが。 とにかくどこか方向性がおかしい人だったのだよ」 高「どういうこと?」 花宮 字――あの人は本当に実力あるプレイヤーである。 だが、それだけに「すごい」という単語が当てはまらない、変な男でもあった。 緑「・・・・・あんな思考、だれにもよめるわけがないのだよ」 高「どうしたの真ちゃん」 緑「花宮さんは・・・」 ********** 『Stronzo!!あんな身長チートやろうに負けてたまるかってんだクソがっ!!!!おい!お前ら、まじで呆けてんじゃねぇ!!オレたちの崇高なる《平均身長でも勝てると鼻で笑ってやろう計画》はどこ行った!!きばれっ!!』 『帝光はオレたちにとっていいターッゲトだろうが!!やつらほど長身ばっかのチームはいねぇ!いまこそオレたちの力を見せつけるときだ!特に紫と青色をぶちのめせ!』 ********** ――たしかに当時の花宮さんのチームメイトは、それほど高い奴はいなかった。 とはいえ、花宮さんを除いて全体的に平均の160台ぐらいはみんなあったと思うが。 緑「花宮さんは、実力主義とか関係ないひとだった。 諦めたのではなく、逆に怒り心頭という感じで俺たちを睨んできていたな」 そう。あのひとは、キセキの世代を前に諦めるのではなく、怒り狂っていた。 怒りの方向性は・・・ なんというか、俺たちキセキの世代に対する印象が、絶対おかしいところに着眼されていた着がする。 緑「あのひと、ほら、小さい、から。身長に非常にコンプッレクスをもっていて、それで挑んできてたひとなのだよ。 ちなみにそのときの試合のチーム全員が当時の花宮さんの同士で、みんな俺たちを「縮め!」とばかりに睨んできたのは、今もわすれられないのだよ」 高「ファーーーーーーー!?ちょ!ちょっとなにそれ!?ぶはっ!あっはははは!どんな指揮の上げ方!?」 緑「こっちがききたいのだよ」 「おいそこ!ニンジンコンビだまれ。さぼってんじゃねぇ!轢くぞ!!」 U←BackUTOPUNext→U |