夏祭り |
《本編》の裏話その1。 「夏祭り2」へ続く。 ---------------------------- 「花宮―!!!花宮花宮花宮花宮!!!」 部活が終わった途端、原に名前を連呼された。 名前を呼ばれたらすぐ返事 ハイは一回 ――というけれど それは常識的なことだけど 思うにこれは何度返事をすればいいのだろう? 【 side 夢花 】 原「花宮―!!!花宮花宮花宮花宮!!!」 花『原・・・花宮はオレだが、そんなに何度も呼ばなくても聞こえてる。返事は一回でいいか?』 原「そんなどうでもいいことはいいからさ!ねぇ花宮!一緒にお祭りに「祭りにいかないか?」かぶせんな瀬戸!」 花『祭?』 古「○○の方で大きな祭りがあるだろう?それだ」 花『ああ。あれ。数日連続でやってるやつだろ』 山「それそれ。俺達もいってみようかってことになって」 瀬「一日目は地域の招待客しか呼ばないらしいから、俺達は二日目だ」 原「なんで一日目はダメなんだろうねぇ?学園祭かって、思わず思っちゃったよ」 花『ああ、それな。一日目は屋台とかでないんだ。ダンス大会や、地域の人気投票もといミスコンが開催される。あとフリーマーケットとかで盛り上がる。だから投票権がないやつは参加できないんだよ。ミスコンはその場で決めるんじゃなくて、日々の日常から誰がいいか決める大会だからな。しかも地域のbPを決める大会だから、参加不可なんじゃなくて、参加しても意味がわかんねぇからみんなこねぇんだよ。 たとえば去年の優勝者は、八百屋のマドンナ、御年86歳のおばちゃんだった。彼女のはつらつとしたえくぼにはオレも票を入れたもんだ。ちなみにbPになったひとにはその後二年は、票を入れられないルールだ。オレの母は4年前に“仕事のできるハカナゲナ美人で素敵!”とかで、二十台をそっちのけで優勝をもぎ取っていた』 原「え。それってどういうこと?お花、異常にくわしいね」 古「そういうことか」 山「ああ、そっか。花宮って○○辺に住んでたな」 原「え!そうなの!?俺しらなかったわー」 花『そう、○○はオレん家の近所だ。もちろん投票権はある。今年は昼寝姿の美しい本屋さんの美猫、マシマロさんにオレは一票入れる!そしてオレは彼女に素敵な魚をプレゼントする!』 山「ミスコンって猫もはいるのかよ!!」 古「そのコンテスト。もちろん花宮に票を入れても?」 原「古橋ぃ・・・。お花がさっきミスコンって言ってたじゃん」 古「ミスコンだろ?なら花宮もありだろう。花宮に性別と種族を問うなんて無意味!花宮、そういうわけで俺にぜひ投票権を譲ってはくれないか?」 花『やだ。マシマロさんにいれる』 原「安定の花宮ぁ〜ちょーうけるwwww」 山「いやいや、そもそも古橋、さすがの花宮でも常識的に考えて、ご近所さんの前では、別の姿にはなら・・・ないよな?」 花『小学生のころに“女装のうまい子”ってことでbPもらったから票はもらったことあるぜ。ちなみに変身できるのを知っているのはクラスメイトだけだ』 瀬「クラスメイト…それ結局は……はぁ〜、まぁいいや」 原「ぶ!もうミスコンにランクインしてたとかwwwってか、いろいろその祭りおかしwwwwww」 山「女装もミスコンにはいるのか・・・」 古「小学生・・・なら条件の二年は過ぎている。投票権をゲットし票を入れられれば・・・ブツブツブツ」 瀬「zzz」 花『あーフリマの方で一日目はオレいそがしいんだわ。二日目なら屋台出るから一緒にいこうぜ』 原「ほんと!?やったー!ありがとうお花!」 古「花宮。ぜひ浴衣できてくれ。待ってる」 花『たこやき三パックで手を打とう』 古「了解した」 山「まてまて花宮。お前、そうやって軽いもんでつられてるんじゃねぇよ!変な奴に連れてかれるんじゃないか?」 原「ぶふー。ザキ、おかんみたい」 古「案心して下さいザキかあさん。俺が娘さんを守ります(キリッ)」 山「だれがおかんだー!!!!」 原「あ、じゃぁ俺が古橋という魔王にさらわれたお花を助けにいく勇者ねー。ザキ女王陛下様、お姫さんをたすけにいくので装備ちょーだいwwww」 山「お前はたかりやか!?ポジション勇者ってどんなだ!!ってかなんで女王!?ふつうそこは王様だろ!!」 瀬「zzz・・・むぅ・・・ザキうるさい」 山「理不尽だー!!!!!」 花『じゃぁ、二日目なー』 山「まて花宮!おまえはもう少し常識を持ってだな・・・・」 原「だからザキはおかんなんだよ」 夏休みははじまったばかり。 ずっと部活の練習ばかりだと、宿題をやる時間もなくなるから、定期的に休みを挟んでいる。 そのなかに、もちろん縁日の日もしっかり入っていて、オレは結局いつものメンバーでいくこととなった。 長期休みってどうして、みんなはっちゃけるんだろうな。 うちの近所連中もそんな感じで、祭りの月が近づくと、やたらと笑顔を振りまく人やアルバイター、ボランティアといった善人な人種が増える。 つまり人気投票(はたまたミスコンになるときともある)で優勝をしたいのだろう。 まぁ、それもしかたない。 このご近所人気投票の優勝者には、そこそこ高価な景品が渡されるのだから。 とりあえず我が花宮家は、今年はフリーマーケットの方に参加するのは決定済みだ。 家に帰ったらフリーマッケトように、いらないものでもかきあつめておかないとな。 ―――小さくなった服とかけっこうあった気がするな。 + + + + + + 花『母さん、これもう売ってもいい?』 母「あらアザナさん。黒猫パジャマ売ってしまうの?」 花『小学校の時の服とか、もうさすがに着れないっての。タンスが容量オーバーだ』 父「あ、そのへんの、たしか真咲さんの手作りだったね。まだ残ってたんだねー。まだ綺麗だから“売り物”にいれていいんじゃないかな?」 母「そうねぇ。とっておいてもしかたないし。必要とあれば今のアザナさんサイズで作り直すからかまわないわ。あ、ならアザナさん、こっちの着ぐるみも全部お願いね」 清「どうせならそのタンスの中にある変文字Tシャツ全部出せ」 母「あら、清志くんいたの」 清「ええ。ずいぶん前から」 母「“文字入りTシャツ”は、だめよ。だってわたしの趣味ですもの(ニコニコ)」 清「よし、アザナ。遠慮なくあっちのTシャツも“売り物”に全部回せ」 母「ダメよアザナさん。あれはアザナさんにとてもよく似合うんですもの」 清「構わん、やれアザナ」 花『結局どっち?』 + + + + + + 祭り一日目。 フリーマッケトといえど、夏祭り。ゆえに浴衣の人間も多くいる。 さらにこういうときに着物の方が華があるから、それを着てフリーマーケットの人集め用に宣伝してこいと母に、黒い着物をおしつけられ看板持って追い払われた。 清「あ?ロジャーさんはどうした?」 花『はよ清志。今日はまだみてない』 前世の影響で着物になれていてよかった。 さくっと着流しを着て、ゲタをコロコロ履く。 朝早くからフリーマーケットの準備手伝ってから眠い。 あくびをかみ殺しつつ待っていてくれていた清志に挨拶すれば、頭をわしゃわしゃされた。 そんなことするとよけいねむくなるっての。 ふぁ〜。 花『うー眠い』 清「そういえば昨日はずいぶん遅くまでおまえんち電気ついてたな」 花『母さんが洋服どんどんだしてきて・・うー眠い。日向が気持ちい・・・眠い』 清「ああ、理解した。お前そのまま着せ替え人形にされてたか」 花『そう。なのに、なんで母さん、あんなに今日元気なのかだれかきいてくれ』 清「だれかって、だれだよ」 花『しるか』 清「とりあえず頭やってやるから起きてろ」 花『瀬戸がつかうようなワックスはさすがにもってきてないんだが・・・』 清「これでなんとかする」 清志はいつもと同じようなTシャツと短パンで、どこかにでかけるのと比べるとかなりゆるいかっこうだった。 ああ、あれですよね。 今日はご近所さんがメインだから気のゆるみがよくわかる格好ってことだよね。 っが、しかし。このセンスのいいひとは、どこから出したのか、ヘアピンを二、三本とりだし、オレのはねた髪を手櫛で整えると、アホ毛とばかりにはねたそれらをきれいにとめていく。 その手慣れたかんに、前髪が視界に入らなくなっただけでも少し目が覚めてきた。 瀬戸が前髪を上げると眠気が覚めると言っていたのが今ならわかる。 いままですまんかった瀬戸。 たしかに視界がクリアになると、目が覚める。 これなら疲れてるけどなんとか頑張れるわ。 清「お前が寝不足すぎて体力ないからロジャーさんが実体化してないんだな」 花『あーむこうに実体化するだけの力がないんだろ?』 清「…首元に痣がでてる」 花『ん。だから今朝はみてなかったのか』 清志に指摘され、首が見えないようにちょっと長めの髪を襟首でおさえつける。 転生を繰り返す中で一緒に憑いてきているロジャーは、実体化すると黒い蝶になる。 してないときは、オレの体のどこかに、蝶のような痣ができる。 これは前回の世界でも同じで、前回は首筋ではなく、別の場所にあった気がする。 ロジャーが蝶の形をとりはじめた原因は、オレの顔に蝶の刺青があったためだ。彼はそれに憑りついたため、蝶の姿をしている。 つまり、痣ではあるのだが、へたすると刺青に見えるぐらいはっきり蝶の形をしているのだ。 だから温泉行くときとか指摘されやすいので、ロジャーが嫌がろうとも実体化させておくのだが。 まぁ、今日はどうでもいいか。 刺青禁止な風呂にいくわけでもないし、髪で隠しておけば見えないだろう。 しかしそうなると頭の毛がはねる。 朝ひとりで悪戦苦闘したが、やはりロジャーがいなければ、おさえがきかず時間を置くとはねるはねる。 朝早くからフリーマーケットの手伝いをしていたため、学校にいくときのように髪に時間をかけれなかったのもよけいだろう。 そのせいで、少し動いたら形が崩れ、髪の毛はさすがにはねていた。 それを清志がさくっとなおしてくれた。 感謝だ。 清「ん。これでよし。編み込みはやっぱロジャーさんだな。俺じゃぁ、すぐにほつれるからあんまり頭さわんなよアザナ」 花『りょーかい』 ハネ毛はどうなったのだろうと思わず伸ばした手は、呆れたような清志につかまれとめられた。 とりあえず頭は大丈夫なようだが、少し心配だ。 無意識に手が首元をさすったのも仕方ないだろう。 っというわけで【フリーマーケット開催中!!】と書かれた提灯をオレが。 【フリーマーケットでミスコン投票権をゲットしよう!会場は××広場にて!】の看板を肩たたきがわりと、片手でもっている清志。 二人で人ごみの多い通りをねりあるくこととなった。 ちなみに百均でずいぶん前に買った狐のお面もフリマで売ろうと思って持ってきていたので、それをかぶってみた。 見事な和風が完成したなと、横で清志が爆笑していた。 刀がないのが残念だなと言われ、銃刀法違反だと返答しておいた。 さすがにプラスチック製のおもちゃのような刀などもってない。もっていたとしても間違いなく中学になる前には、邪魔だと売り払ってるわ。 むしろ本物寄越せ。使いこなしてやるよ。もしかするとフリマにあるかもしれない。 骨董屋やもいたし、どこぞの土産だとつっこみたくなるようなものまでいろいろ並べていたから、それらしい刀とかフリマのなかにあるかもしれないがそこまでの興味はない。 清志は部活のパーティで使った海賊セットとやらを売りに出すらしい。 いっそのこと着ればいいのに。 清「向こうでフリマやってまーす!」 花『フリマで商品買うとミスコンへの投票権がもらえますよー』 まるで店頭で客を勧誘するスッタフみたいだなオレたち。 道行く人に声をかけながら進んでいれば、視線の先に見知った後ろ姿を発見した。 それに足を止める。 清志が不思議そうにこちらをみてきたが気にせず、頭にひかっけていただけの面をしっかり顔面にかぶりなおし、足音と気配も決してそっと近づく。 オレの視線の先をみて何がいるのか理解した清志が、納得顔で手を振っていた。 声を出さずにジェスチャーだけでの見送りもありがたい。 清志の声でバレてしまってはおもしろくないからな。 気配を消したままあいつの背後まで近寄る。 うん。横にいる相方少年も気づいてはいないようだ。 ならばチャンスと。 後ろから、声色を変えてそっと耳元でささやいてやった。 『ネェ、アソビマショウ。マッテタノ、アナタヲ。イッショニ、イキマショウ――』 フリマにな(笑) 『キテ。ネェ、アソビマショウ』 「っ!」 「え?」 勢いよく振り返ったあいつに、クスクスとわらいながら提灯をゆらし、一歩近づく。 花『キテ。キテ。アソボウ。アソボウ。ネェ、イッショニキテ――』 「―――び、びびったぁ。 なにしてんですかあんた」 「え?えーっと、火神君だれですか?」 「いや、黒子も知ってるひとだよこれ」 物凄い勢いでふりかえった火神は、顔を真っ青にしていたが、すぐになにかに気付いたのか、肩から力を抜いた。 それに横にいた黒子がおそるおそるといった感じで、オレと火神を交互に見ては首をかしげている。 花『っち。なんでばれた?もうちょっといけると思ったのに』 火『センパイ、現代の夏祭りの格好をしてください。江戸のお祭りですか』 花『驚かないのかよ。残念』 火『いやいやいや!とんでもなくびびったから!!声色変えて近づくとかマジやめてください心臓に悪い。どこの怪異がとびでてきたのかと!思わずお札投げようかと思ったぐらいっすからね!これ黄昏時とかに神社の前でやられたら本気で心臓口から出て、寿命が縮んでましたよ。そういう系の雰囲気ない街中だからよかったっすけど」 花『札で浄化されるかよ。オレ、人間だぞ』 火『その人間発言を否定したい自分がいる・・・』 火神の視線がオレの頭に固定されているのを見て、走ったせいで髪がほつれてハネているのだろうと納得し、もうばれてるならいいやと、お面をずらして顔を見せる。 黒「あ、〈友〉さんじゃないですか。すごい色気がハンパな・・・じゃなくて、素敵な格好をしてますね」 花『よぉ〈友〉。 すごいかこれ?ただの着流しだろ。あっちのオニーサンだって着てるだろうが』 火『いや先輩、黒子が言ってるのもわかる、っす。いろんな意味で“凄い”です。若干、目のやり場に困るぐらいには』 黒「・・・ですね」 花『お前らだって浴衣とか持ってんだろ?着ればお前もオレも大差ないだろうが』 火黒『「いや!ありすぎます!!」』 何を言いたいのか意味がわからない。 とりあえず首を傾げれば、顔を真っ赤にして視線をそらされた。 ――にしても。 花『もったいない、なんで着ないんだよ』 こうもカラフルな頭でも違和感ないのが着物だ。ガラがゴテッとあってもそれが味を出すのが着物だ。だからこそこいつらも似合うと思うのに。 んー。着るなら、こいつら何色着るんだろう。 気になるじゃないか。 花『あ、もしかして二人とも日本人顔じゃないから似合わねぇとか思ってんの?着物はゴスロリより顔を選ばない服だぜ』 火『動きづらいかと思ったんだ、です。 んじゃ、明日は浴衣で来ますよ。どうせ明日も来ますし。 でも良いなぁ提灯にお面とか。こんな凝った狐面とか買いたい。どこで手に入れたんすかアザナさん』 花『凝ってるか?このお面、百均のなー』 火『まじ、でかwwww』 黒「予想外にも。意外とお手軽なお値段でしたね」 花『フリマでも売ってるから、買いにいくなら案内するぜ? 提灯は・・・ほら。フリマの看板用。たためば出てくるのは懐中電灯wwww残念ながらこっちは非売品だけどな。来年も町内会で使うんだよこれ』 黒「あ、たしかにフリマの文字がかいてありましたね。あまりに〈友〉さんのインパクトが強すぎてみえてませんでした」 火『俺はこのフリマの字に驚かされたのか』 黒「落ち込まないでください火神君。僕だってあれはびびります。 花宮さんのそれは売り子衣装だったんですね納得しました」 花『ちげーよ。お祭りのムードで着てるだけだからな』 たたんだ提灯をまたひろげて二人に笑いながらみせつけてやれば、オレの提灯にさらに「ああ、フリマの宣伝だ」と遠い目をしながらうなずいていた。 清「よ。火神」 そこへちょうどよく、看板を肩に担いだ清志がおいついてきた。 ちなみにいかにも宣伝してますとばかりの清志の看板を見て、二人はさらに「フリマだ」となんとみもいえないような顔をしていた。 花『黒子もいるぞ清志』 黒「おひさしぶりです宮地さん」 清「うお!いたのか黒子。わりぃな気付けなくて。 なんだよふたりとも、ミスコンの投票券もらいに来たのか?フリマでものを買ったら近隣住民じゃなくても投票券もらえるからな」 花『知ってて古橋にだまってました。フリマにあいつら誘わなかったオレをだれか褒めろ』 火『アザナ先輩のドヤ顔。さすが悪童www』 黒「実は・・・僕たちお祭りを楽しみにしてたんですが、日付を間違ってしまって。屋台は明日だそうで。それで、せっかくきたんだからと思ってたんですが。どうせだからフリマにいってもいいですか?」 火『だから明日も来ますよ。飯食いに!』 花『いいぞ!たんと金を落としてけ火神!』 清「そっかそっか。なら案内すんぜふたりとも。会場はあっちだ。 おら字!きびきび働け!お前の一声は売り上げに貢献される。十代の女子をたくさん吊り上げろ!」 花『意味わからん』 ゲタをカランコロン。 看板代わりの提灯(明かりはつけてない)を目立つようにかかげながら、看板を担ぐ清志の横をあるきつつ、火神と黒子の案内をかって出た。 充分看板の文字が派手で目立つからずっと声を上げていなくても大丈夫なので、オレと清志は売り子よろしくたまに周囲に声をかけながら歩いていれば、背後からボソッと声がかかった。 黒「宮地さんと〈友〉さんが並ぶと、なんだか日本人の今昔を見てるようです」 火『あーそれ、わかるわ」 花『?』 清「なんだそりゃ?」 黒「なにって宮地さんはふつうのTシャツと短パン。しかも身長が190cm台、イケメンな茶髪ですよ。 それにたいして横にいるのは、着物を見事に着こなした――とはいえ、昔のひとの身長よりちょっとだけ背が高いレベルの、黒髪マロ眉なひとですし」 火『本当にアザナ先輩、生まれる時代間違ってるっすwwww でも先輩たちを売り子に選んだひとはいい目をしてると思います。さすがですよ。ふたりとも華がありすぎるwwww あ。伊月先輩じゃないですがひらめいたぜ!です!花宮に華がありすぎて、周囲にまで花が飛んでいるようだ・・・とか?スミマセン笑えないですね』 花『ブフゥ!!!!!!!ごちそう様です!花宮が花見に〜よりうけるわ!!!!いみがわからんのがまたいい!アッハハッハハ!!!』 火『Wow…あれで笑えるのかよ、です』 黒「笑えるんもんなんですねぇ〜」 火『っていうか、アザナ先輩の奇声おかげで、さらに視線が・・・。 実際にマジで先輩たちが華やかすぎて、周囲がうるさい、のに。grade upしてるぜ』 黒「火神君、言いたいことはわかります。つらいですよねこの現状。僕もそう思います。 さっきから物凄い女性陣の黄色い歓声が・・・ああ、いっそ僕はミスディレしたい。なんですかこの視線の集中砲火は!?」 清「華やか?アザナはともかく俺までそれにふくめんじゃねぇよ。俺はこんな無防備に色気なんかふりまいてネェよ。 そんなんじゃねぇだろこの視線は。このバカザナの笑い声と、どこのキャバクラの宣伝要因だって自分でも思うぐらいのこのドピンク文字具合の看板のせいだろ。それで周囲が騒いでるだけだろ。俺をアザナといっしょくたにすんじゃねぇ。轢くぞ」 火『キヨ先輩、さすがです。アザナ先輩をよく理解してらっしゃる』 黒「でも宮地さんもイケメンですよ。ジャニーズ系ですよね」 清「髪が明るい色なのは地毛なんだが」 火『その考え方だとアザナ先輩と一緒っすよキヨ先輩。髪の色が茶髪の人はみんなジャニ系になる。です』 清「それもそうか。茶髪が全員ジャニーズなら、うちの親父もってことだもんな。ないわー」 火『例えがwwwwまぁアザナ先輩は、黙っていればただの和風美人ですよwww黙っていればですが。ってか、色気半端ない!!もういっそ口きくな、wwwですwwwアザナ先輩wwあんたいろいろやべぇwww』 花『笑いながらしゃべなバァーカ。意味の分からない言葉がさらに分からなくなってる』 黒「・・・すいません。僕も笑ってもいいですか?」 花『何に対して笑う気だお前は』 つまるところ、着流しが様になりすぎている。とのことらしい。 普通に着ただけなのに騒がしい奴らだ。 そういえば、こいつらもそうとうバカだな。 珍しい着物をきてる人間に視線が来るのはわかるが、清志と火神のばかでかすぎる身長に男女問わず視線が来ているとなんで気付かないのかね? あと黒子は周囲の女性たちが「ワイルド系」「儚い系」と「赤」「水色」とか目をハートにしてつぶやいてるところからして、あせりすぎてるのかミスディレに失敗している。 見えてるらしいぜ黒子君。 それとイケメンとか美人とかかわいいとか、オレにふるなと言いたい。 オレ、人間の醜美ってわかんねぇって前も言ったよな。 声とか色とか身長とか、オーラの差ぐらいしかで、人を判断できてないから。 そもそもオレがイケメンだとか綺麗って判断するときは、そいつの内面をさしてるからな。 そんでもって火神。いつまで肩を震わしているつもりだ。 だからさー、色気ってなに? お前の論理だと、着物着てるやつはみんな色気振りまいてんのか? 黒「無自覚wwwwwwww宮地先輩の苦労がwwwしれるwwwwwww」 清「わかってくれるか黒子」 火『今どきぶん、そんなに見事に着流しを着こなして違和感ない人そうはいませんよwwwwwきたらきたらで、ひとによってはチャランポランにみえるしwwwっていうか、そのマロ眉のせいか、あんた様になりすぎwwwwwどこの時代から飛び出てきたんですかwwwwwwww』 黒「最近の若者が着物というと、着てせいぜい成人式に袴ですかね。こういったお祭りにはジンベイでしょうか。 花宮さん、着崩してるのに、様になりすぎで。 ええ、そうですとも。なんですか?その普段から着てますとばかりの違和感のなさわ。しかも肌が白いから黒が余計に白さを強調するのでなんだか見てるこっちが恥ずかしくなるというか・・・なまめかしいです。いっそしゃべりまくってイメージこわしてください。しゃべらないでいられると目のやり場に困るんで」 花『・・・いや、黒子、お前も白いから。お前も着たら?』 黒「なまめかしいにツッコミがないだと!?」 火『気にする場所違う!です!!』 清「な。気づいてないだろ。こいつがこんなだから兄ちゃんは心配でなー」 黒火『「そうやってブラコンになったんですね。わかります」」』 花『いや、何言ってんのお前ら。肌の色とかマジでどうでもいいし。大事なのは髪だろ?はねてなければはずかしさなんてないだろ?ほら、猫はな、毛質を大事にするんだよ。毛を舐めて身だしなみを整えるぐらいには猫って綺麗好きなんだ。 それに昔の男は髷を気にしたし、女の子は髪の毛が命っていうぐらいだし。みんな髪には気合を入れて、気にしてたしな』 黒火『「だからあんたの定義がなんかおかしい!」』 清「ほらな。結局こうなるんだよ」 そういえばシカだったとき、主がブラッシングしてくれたことあったな。他の転生先でも髪の手入れだけはしっかりやるのが常識だと聞いたし、しごかれたもんだ。XANXASのときは部下のルッスーリアがオレの髪とかよくいじくっては、はね毛と戦っていた。彼女(彼)自身も髪にはひときわ力を入れていた。きちんと前世の家族からリンスの使い方を聞いているし、ハネ毛をなくす方法を教わった。 彼女彼らのハネ毛修正講座はのおかげで、今世はひとりでも頭をなんとかできるんだ。とはいえ、清志やロジャーが手を出す方が早いが。 しっかりみんなの教えは役に立っています。今を生きる上で恥ずかしくならずにすんでます(ただし試合などの激しい運動をしなければ)。 花『ああ、ルッスーリア、ナギ、ママさん、ムクロ。オレの髪の毛は今日も手入れが行き届いてます!ありがとう前世の教師の皆さん!つやつやの毛並みの、綺麗好きなオレは猫の矜持として誉れ高い』 火『いまなんて?』 黒「へぇー猫って綺麗好きだたんですね(死んだ魚の目が悪化したような遠い目)」 火『しっかりしろぉ黒子ぉぉぉ!』 清「あいつなにをどう間違ったのか、猫の気持ちを誰よりも理解しちまって意思疎通までできるからなぁ。他の動物には全部逃げられるくせにな」 火『やっぱし人外だ。札で払えるんじゃ・・・』 :: オマケ :: 花『ああ、悪いな今日はちょっとこの公園使わせてもらうから』 「にゃ〜ん」 花『そうだろそうだろ』 「みゃー」 「ぅみゃー」 「ンニャ〜ン」 花『はは、そうだよなー。オレもそう思うわ』 「にゃ〜」 黒「あ、悪童が・・・猫にかこまれてるだとぉ!?」 火『シャッターチャンス!いい絵が撮れました。あとで古橋先輩に売ろう』 清「焼き増しよろしく火神」 火『了解っす。あ、でも・・・』 黒「ああ!!あのネコたちの中に入ってもふりたい!もふりたい!!!!僕だって!僕だって!!・・・・・・猫の心情なんて・・・すみません。まったくわかりません。でもオタマロとネコ。これを題材に!!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!はなみゃーかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!ニャンコかわいい!」 カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシカシャカシャカシャカシャカシカシャカシャカシャカシャカシカシャカシャカシャカシャカシャ・・・。 火『・・・キヨ先輩。俺より黒子の方が物凄い勢いでシャメとってんで、向こうに頼んだ方がいいと思うっす』 清「みたいだな」 ←BackUTOPUNext→U |