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01. 旅に出よう |
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パッラッパッパッパ〜パラリラ☆ 何の曲かも忘れたが耳について離れなかったメロディーを口ずさみながら・・・ オレは穴に落ちた。
side 男主人公な《夢主1》背景、皆々様お元気ですか? ってか、誰に出した手紙だよってぐらいどうでもいいですね。 ハイ。お久しぶりです。 生きてます。 転生しまくりな《夢主1》こと、《 ()》です。 ポケモンのイッシュ地方に生まれて、はや十年。 双子の…姉だか妹だかわからないと思っていたが実は姉だと判明した転生仲間のと、幼馴染みのウニ頭ヒュウと、はじめての旅を終えてから一ヵ月がたとうとしています。 オレは旅の途中でなんとなくやってみた俳優業で売れ始めた。 売れてしまったので【キョウヘイ】と芸名を名乗ることにした。 そんなわけで旅を終えた今のメインは、テレビや映画に出ていたりする。 けれど、だれも【キョウヘイ】=《オレ》だと気付くものはいないので、日々ふわふわ生物に囲まれ幸せをエンジョイしています。 なぜって、たぶん普段のオレと幼い感じの【キョウヘイ】の口調や言動がすべて違うからだとは思う。 なまじ転生を繰り返しまくって身につけた演技力は伊達じゃないんだ。っと、ここでアピールしてみる。 ちなみには、スポーツにはまっていて、いまではかなりのレベルのプロ選手だ。 ついでに彼女は、旅の最中にリーグチャンピョンに挑んで、まんまとその座を勝ち取り、現在のイッシュ地方のチャンピョンとして四天王のさらに上に君臨している。 オレものバトル見学したよ。 凄いバトルで……うちのマラカッチ(ルー君)がウズウズと闘争本能を燃やしていていた。いろんな意味で怖かったです。 それは挑戦を挑まれた当時チャンピョンのアイリスさんも同じだったらしく、あれ以降、オレたちはけっこう話すようになった。 始めはアイリスさんをみて「アニメと違う!?なんてイイ子なの!!」と雄たけびをあげていたので、彼女がみたことがあるという原作ポケモンアニメのネタだろうと思った。 もしやアニメのアイリスさんは悪い子なのだろうか。 こっちのアイリスさんはまだ小さいけど、すごく正義感にあふれていて優しい子なんだけど。 それとソウリュウジムのジムリーダージャガさんの…面倒見ている生徒だったか、養女だったか。どちらにせよジャガさんが保護者っていうのは事実で、二人とも仲良しで。最初はアイリスさんがジャガさんのお孫さんかと思ったほど。 そんなアイリスさんはジャガさんに似てドラゴンタイプとか手持ちに多くて、うちの緑系なメンバーでは絶対勝てない気がします。 夢1「あ、もしもし。アイリスさん?今度の映画試写会のチケット送りますね。今度の作品でオレ、ルッコちゃんと共演するですよ」 アイ《ルッコちゃんと!?さんは【キョウヘイくん】として随分人気出て来たもんね!よかったねぇ。がんばったもんね。ルッコちゃんもさんとなら気を抜けますよ」 夢1「ええ。ルッコちゃん癒しですからねぇ」 アイ《うん。すごくいい子だと思うよ》 夢1「ですよねぇ」 ヒュ「…ふたりとも。なんて孫自慢をする爺婆みたいな会話をしているんだ」 電話で茶飲み友達となったアイリスさんと会話をしてほのぼのしていたら、背後で額を押さえてため息をつくヒュウがいた。 その横には、サンバイザーをつけてスポーティッシュな格好でさっぱりと動きやすそうな恰好をしたオレの片割れが、目を潤ませて感動したようにこちらを見てくる。 思うに、お前は何をしているんだ。 仕事はどうした仕事は? だめだろ仕事はさぼっちゃ。さぼったり手抜きをするとあとでつけが回ってくるんだぞ。 書類整理は人にやらしちゃダメなんだぞ。 すっごい大変なんだからな。 っで、なんでお前がいるんだ。 夢2「すっかり枯草になったもんだとばかり思ってたのに!ついに!ついにに恋心が芽生えたー! ううううぅぅぅ…よかったねぇ。本当によかった。 ヒュウ君。今日はお赤飯だよ!ってなわけで、夜はお赤飯よろしく! っで?相手はアイリスですか?それともポケドルのルッコちゃん!?まさかまた二人で観覧車に乗るためにライモンに!?でもデートスポットにはライモンシティってちょうどいいもんね。よかったね」 夢1「、何を勘違いしてるんだ。 そして今日の夜ご飯は、栗ご飯に、栄養たっぷり秋刀魚を焼いたものに、大根おろし。昨日つくったおしんこう。芋のにっころがし。という秋の彩(イロドリ)旬のメニューだ。 そもそもオレは撮影の打ち上げにここにいるんであって。 そういうお前はどうなんだよ。ココにいちゃダメだろ。現ポケモンチャンピョンがなにをしている?」 夢2「なぁ〜んだデートじゃないのか。残念」 ヒュ「枯草は否定しないのか」 夢2「いいじゃないのヒュウ君。は枯草で。本当に霞でもたべて生きてそうな仙人みたいなだもん。嘘じゃないし。本人否定しないし。 それと、仕事だけどね。それならアイリスさんにチャンピョンかわってもらったもん私。今日はライモンのテニスの試合に出た後、ミュージカルをみようかなって思ってね」 夢1「多趣味だな」 ヒュ「お前の趣味はせめぇよ。寝るか料理か癒されるかってどんなだよ!?」 夢2「まぁまぁ」 夢1「まぁ、落ち着いとけ」 ヒュ「だれがつっこませてんだよ!」 が言う【ルッコちゃん】とは、【テンマ】と同じポケドルとして歌って踊れてどんな司会もやっちゃう今とても有名なアイドルだ。 たしかに旅の最中ライモンシティーの遊園地で《ペアじゃないと乗れない》と落ち込んでいた彼女に付き合って観覧車のったけど、あれ以降たまに会話はするがそれだけだ。 それにあのときはオレも彼女も【ルッコちゃん】でもなければ【キョウヘイ】でもなかったせいか、だれにもばれなかったし。 彼女も変装うまいよね。 っていうか、同じ理由でベル助手とも観覧車のったぜオレ。 名物は見るべし。食べるべし。乗るべし! そういうポリシーだ。 だからといって、オレのようなものを恋人扱いするなんて、ルッコちゃんに悪いだろうが。 わかってないなぁ。 さて、芸能ゴシップネタはここまで。 オレはたまたまライモンシティーで撮影をしていたわけだが…。 なぜか幼馴染と半身がいた。 チョロネコもといレパルダスとの仲をもう一度やり直すためにブリーダーを目指すと、少し前に家を出たはずのヒュウ。 その横にはこれまたチャンピョンとして多忙であるためいるはずのないがいた。 夢1「――相変わらず忙しそうで。 それで?用件はなんだ?なにかあるんだろう」 夢2「どうしてわかったの?家族が会いに来ちゃ変?」 1ヒ「「変だな」」 ヒュ「お前の場合は特に。普段はひきこもりのと違っては行動派だからなぁ」 夢2「うーん。そっか。じゃぁ、本題」 はそう言うと、嬉しそうに笑って――それは嬉しそうにプロであることをやめると言う。 夢2「わたし、今度の試合が終わったらしばらくポケモンスポーツやめてまた旅に出るつもりなんだけど」 いったい何をやるのかと思いきや、どうやらまた旅に出るらしい。 去年の旅でジムバッチが増えるたび、オレたち二人の変な体質が抑えられていくようになり、 どうやらジムバッチというのはポケモンをレベルごとになつかせるだけではなく、他にも特殊な“力”を秘めていると判明。 それがわかってからは、は一人で出歩けるようになったわけだ。 オレはポケモンが逃げるだけだし、ひとりでも家でぬくぬくしているだけなので特に問題なかったけどな。 そんな彼女がまた旅に出るのだと言う。 ヒュ「なるほど。だからアイリスがチャンピョンに復帰してたのか」 夢2「うん。ポケモン教会からも許可もらってるよ。もっと自分の腕を上げたいとか、トップなら他の地方も知っておくべきですとかいろいろ言ってみたらOKもらえちゃった」 ヒュ「論攻め…日に日にがに似ていく…」 夢夢「「だって双子だし」」 ヒュ「・・・・・・ああ。そうだな。双子だな(声までそろってるし)」 夢2「そんなわけでね。二人とも休みとれる?今度はみんなでカントーにいこうよ」 今、彼女はなんと言った? まさかあこがれの。 オレのあこがれのあの地の名を―― ヒュ「あーカントーかぁ。いいなそれ。 あっちってブリーダーとかコーディネータがちゃんといるもんなぁ。勉強にはちょうどいいか」 幼馴染みが、何かに思いをはせるように空を見上げて言った。 聞き捨てならない台詞を二度聞いた気がする。 それに勢いよくをみやれば、彼女はヒュウの言葉を肯定するように頷いてニッコリ笑った。 夢2「カントーだよ。 ねぇ、は?」 夢1「オレの方は今日クランクアップだった。しばらくオフだな」 っというか。 そうじゃなかったとしても―― 夢1「カントーにいくためなら、仕事も何もかも切り捨てる!」 2ヒ「「でたなこのカントーフェチが」」 カントー大好きのなにがわるい?! オレの前世では仕事ばっかしていて、上司である義理の弟や父親たちが仕事を押し付けてきていたんだ。 それにくらべればポケモン世界は何と癒しか。 そんでもって、なんとカントーポケモンのかわいいことか! 癒しのためなら、仕事だって、休みの調整してみせるさ!否。もぎとってみせる!! しかたないだろう。そもそもこのイッシュ地方のポケモン、癒し系が少ないのがわるい。 ゴチルゼルとかダゲキとかナゲキとかローブシンとかエンブオーとかダイケンキとかジバコイルとかガントルとかギガイアスとかドッテコツとかワルビアルとかデンチュラとかダイノーズとかシビルドンとかダンバルとかとかとかとか……と、あげてもきれいがないが、とにかくごっついのや、人間ぽくて戸惑いそうな外見のタイプが9割をしめるのがイッシュだぞ。イッシュよりカントーの方がポケモンフワフワで可愛いのが多いんだよ! 夢2「よし!きまりだね!」 じゃぁ、の要件が終わったら。 そう約束をした。 まずは港の近い街へいかないとな。 旅の支度もしないと!まずはタッパーに長持ちしそうな食材に…。 ああ、なんて楽しみなんだろう。 ふわふわ万歳! カントーあいしてる! あとついでに、大好きだ! 夢2「わたしの扱いカントーよりも軽くない?」 ********** 現状を把握しよう。 実のところ、オレは生まれた時から、写真を撮ると白っぽい桃色の背後霊がうつりこむ。 それの名をストーカーという。 姿がはっきり映ることはないのだが、その白っぽい…(以下略)の影はかならずオレの映る写真全てにうつりこむ。たまにその白っぽい物体がピースでもしているかのようなシルエットもあるので、お前はいったいどこで人間の習慣を学んだんだと突っ込みたくなったこともある。 ハッキリ言おう。 前世でもお世話になったストーカーポケモン。ミュウである。 すでに転生をしまくっているオレには、以前ポケモン世界で生まれた時のような《ミュウに好かれる要因たる不思議な力(ポケモンと話せる力)》は持っていないのだ。 それにもかかわらずだ。 なぜか生まれた時から背後に白っぽい桃色の影があり、たまに「みゅぅ〜♪」という泣き声の幻聴まで聞こえてくるしまつ。 家族や幼馴染み一家からは、すでにオレの写真が歪んだり変な影が映るのはデフォルトだと、諦観した眼差しが贈られる。 そして今、その眼差しがまた幼馴染たちから向けられている。 ミュ「みゅ!みゅみゅみゅ、みゅぅ〜?」 いま、オレたちの目の前には白っぽい桃色が、はっきりと姿をみせたあげく目の前をフワフワと浮いている。 夢2「ミュウね」 ヒュ「ああ、これがミュウか。たしかに“みゅう”と鳴いてるなぁ」 これが噂ののストーカーねとばかりに、とヒュウが驚きもせず淡々と語った。 その彼らの視線が同情とトラブルは御免だとばかりにジトリとオレに向かう。 夢1「なんでいるんだよぉーーーーーーー!!!」 さぁ、楽しいカントーの旅をしよう! その矢先の出来事だった。 そもそもなんでカントーのポケモンが離れ小島と化しているこのイッシュ地方にいるんだよ!? っていうか、なんでオレがうまれたときから側にいるの?なんで周囲にまとわりつくんだ!? オレになんの恨みがあるんだちくしょう! 欝だ。死のう。いや、でもまたポケモン世界に転生しちゃって奴も一緒についてきちゃったら……。 どうしよう。死ねなくなった! |||orz 夢2「あ、あのさ。うちひしがれてるところわるいんだけどね」 夢1「……」 夢2「そのまま歩いてると」 ヒュ「おちるぞ」 夢1「っっ!!!??」 気付かないうちに目の前に開いていたらしい穴にはまりました。 そうですね。 ストーカーにばかり目がいって、仲間の言葉を って 夢1「ひとりでおちてたまるかぁぁーーー!!!!!」 オレは渾身の力を振り絞って穴に抵抗し、の腕をグワッシ!と慌ててつかんだ。 夢2「きゃぁ!ちょっと!!」 ガシ。 ヒュ「っ!!つかむな!離せっ!!おれまでつかむんじゃねー!! 夢2「わたしだけなんていや!」 夢1「……にがさない。オレだけなんて…許さない」 ヒュ「こぇよ!!貞○かよ!!」 夢2「いやぁぁぁ!!!たすけてヒュウ君!」 ヒュ「巻き添え喰らってんのはおれも同じだぁぁー!!」 夢2「トラブルはもういやぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 とぷん――。 絶叫が三つ去った後、地面にはひとつの水たまりだけが残っていた。 はからずも。 これがオレたちの二度目の旅の始まりとなったのだった。 時間軸はBW2より一か月後。 《夢主1》は【キョウヘイ】という芸名で俳優活動中。 《夢主2》は現イッシュリーグチャンピョン。 ヒュウは手先の器用さとポケモンへの愛ゆえに、コーディネーターかブリーダーを目指している。 アイリスは現在10歳。元チャンピョン(前作のBW編のことを考えるに、アニメより少し若いんじゃないかなぁ)。 ミュウは《夢主1》の前世からのストーカー。理由は不明。 ――――っと、いう設定 |