飴 色 疾 風 伝
- N A R U TO -



00.転生








:: side 並風ミナモ ::








 昔も今も記憶力にだけは自信があったわたしは、一つだけどうしても思い出せないことがある。
それを疑問に思う。

―――いつだ?

いつ、わたしは死んだのだろう…





 はっきり言って、わたしはどこにでもいる女子大生だった。
一つ違うといえば、恋とか恋愛とか、ピンク色な世界が嫌いで、むしろ拳を握り合う暑苦しいバトルの方が好きだったことぐらい。
だから服装とか、ベッタベッタな少女コミックや、エロ重視な小説とかまったく興味がなかった。
わたしの気を惹いたのは、一番は『ジャンプ』だ。
あの毎週出る雑誌ほど、ワクワクできるものはなかった。

…たしかに『ジャンプ』は好きだ。

でも。
だからといって、飴玉を一個放り投げて口でキャッチした瞬間、どっかの誰のか腹の中というのはおかしくないか?
しかもあの飴玉とて、市販のただの飴だ。
瞬きした瞬間には、生ぬるい世界の中で――壁の外の声だけは遠くに聞こえていた。

 どうやらわたしはなにかの事情で転生したらしい。

 しかたない。
きてしまったからにはどうすることもできはしまい。

そうして腹の中で話を伺っているとき、聞いた単語にやはりファンタジー世界だったかと飽きれた。

『火影様』『四代目』『忍』『忍者』

さすがにここまで聞いて、母がいる場所がどこか理解してしまった。
これもまたジャンプの作品でNARUTOという忍ものの話があった。
それに違いない。
今の話から考えるに、どうもわたしは原作軸にかなり関わる時間軸を生きることになりそうだ。

 とりあえず。
わたしの生まれる家が、名家や旧家でないといい。
ついでに誰かに成り代わるなどしていないといい。

わたしは普通の日本人女子だったのだ。
わたしはわたしらしく、無理せず平和に生きるだけだ。



 ミナモ

それがわたしの二度目の名前。
さぁ、二度目のわたしの人生の始まりだ。
吉とでるか。凶とでるか…たのしみだ。











2010.07.26. 過筆修正
2014.03.23. リンク復帰








<< Back  TOP  Next >>