後日談: 答え合わせ |
部室でウィンターカップの試合の録画映像を振り返っていた霧崎第一のバスケ部メンバーは、決勝戦の何人かのおかしな行動に頭をかかえた。 これは現実的に明らかにおかしい。 なにがおきているんだ。 何人か持ちこたえている者がいることが"原理"としておかしい。 しかもこれは確実に自分たちの部長が関係している。霧崎の仲間たちはなぜかそれだけは確信がもてた。もててしまった。 た。 「花宮!答え合わせをしよう!」 こぽこぽこぽとフィルターからコーヒーが滴る音をさせてほっこり笑っていた花宮に、我慢ができないとばかりに原が声を上げた。 大きな声に花宮はふりかえるも、すぐにコーヒーのつづきをいれに視線は戻ってしまう。 『全員分いれるから少し待ってろ』 「まてな〜い!ねぇ、ねぇお花。聞くだけ聞いて!!ずっと気になってたんだけど、結局赤司のあのエンペラーアイとかアンなんとかブレイクってなんなの?あれって魔法でも使ってるの!?ころばせるのずるくない!?」 『ああ、試合の時の』 「眼力から威圧か?」 「それなら秀徳は予選後は花に鍛えられたから、絶対揺るがないわな」 「ちょっと卑怯だよね〜手を使わない超能力?それで人を転ばしてるようにしか見えないよあれ。ずるじゃないの?」 『オレもしらん。まぁ、さっき調べたところ〈天帝の眼〉ってのは、呼吸・心拍・汗・筋肉の収縮など些細な動きを全て見切り、相手の次の動きを正確に先読みする――らしいな。なんだ目がいいだけか』 「いや!それ違う!!!なんか次元的に違うから!!」 「花宮に匹敵する何かを感じたわ今」 「それな」 「花宮のは直感が異常にいいだけだろ。第六センスってやつ」 「普通は勘がよくても、花宮のような未来予知のようものまではできないだろ」 「花宮、ちょっと聞くが。お前的にアンクルブレイクのことはどう思ってるんだ?」 『?なんだろ。きいたことあるような?程度だな。火神なら知ってるんじゃね?』 「はぁ〜…アンクルブレイクってのは、バスケをしてると稀に発生する、相手の重心が軸足にある瞬間に切り返すことで相手が転んでしまう現象だよ。これはキセキみたいな超人的な能力ではなく、実際に存在する現象だ。 本来偶発的にしか発生しないそれを赤司は自在に引き起こすことが出来る――って考えるのが妥当だね」 「さすが瀬戸ちゃん!頭いい!」 「説明有難う瀬戸」 「でもさでもさ。それって結局超能力で相手を地面にひざまづかしてるのと一緒じゃん。まっとうなスポーツとしてはどうなの?」 『目で見えないものを審判は評価することはできない。ゆえに赤司に審判はバツ判定を下せない』 出来上がったコーヒーをポットからカップに注げば、かぐわしい香りが部室に蔓延していく。 スンと鼻を鳴らせば、心がほっこりするようないいにおいに満たされる。 それに満足したように花宮は一つうなずいて笑うと、全員分のカップをテーブルに置いて、仲間たちの座っている椅子のあまりに腰掛ける。 それぞれに配られたコーヒーでひといきいれつつも、ウィンターカップの決勝戦の秀徳VS洛山の試合がやはり人体の動きてきにおかしい光景にあふれていたのを思い出す。 花宮は霧崎が試合で負けた後は、幼馴染のいる秀徳の練習に付き合っていたのだ。 あの奇妙な動きにそれは絶対関係していると霧崎メンバーたちはあたりをつける。 「っというか、花宮。秀徳に何したの?なんで秀徳は全員があの超能力じみたアンクルブレイクで倒れないの?おかしくない?」 そう。本来は赤司のエンペラーアイによるアンクルブレイクで、選手たちは倒れてもおかしくなかったのだ。 だというのに秀徳だけは、態勢を崩しかけたその直後に持ち直している。それも全員がである。 『オレはなにもしてないぜ』 「でも軸足がずれた瞬間、秀徳のやつら反対の足出して踏ん張ってコンマ秒単位で切り替えてるよね?もはや体感の補正が無意識に動く反射レベルだよあの判断の速さは。花宮が何かしたんじゃないの?だって花宮が秀徳に遊びに行く前まではあんなじゃなかったよね秀徳って」 『なにか?した。か?』 驚異の体感レベルを見せた秀徳の動きに疑問に思うものの、とくになにも思い当たらなそうに「うーん」と花宮は眉をしかめた。 そんな花宮に瀬戸は一度ため息をつくと、順を追って思い出させるようにと言葉を紡ぐ。 「花宮、とりあえず秀徳に臨時で監督として雇われた時のことを振り返ってみようか」 『振り返るって言われてもなぁ。特に何もなかったが』 「じゃぁ、花宮。秀徳での"日常"はどんな感じだった?」 『日常…そうだなぁ。ほぼ毎日緑間と"逃げて"いたな。 必死こいて空から降ってくる植木鉢やらタライをよけたり、破裂した水道管からのシャワーを回避したり。そうそう、こけた瞬間にラッキスケベとやらを何度かしてしまい、チカンに間違われてたり。 お店でこければ泥棒扱いされたり。っで、何があってもとっさにこけないように緑間と誓いあった挙句、訓練をして。そういえばそれをみた清志と秀徳の奴らがあとから参加してきたかな。みんな緑間の不幸に巻き込まれてたまるかーって叫んでた。でもごめん、その半分の不幸を振りまいてるのはオレです・・・とか心の中で思ってた(;一_一)たぶん清志にはばれてる(遠い目)』 しっかりやらかしてるじゃん!!と。その場にいる全員が思ったが、それが彼らの口から出ることはなかった。 だがそのぶん、心の中は荒れに荒れていたことだろう。 「不幸体質が悪化してるだけじゃないそれ?」 『だよな〜。悪かったとは思ってる』 「ま、まぁ不幸体質なんて自分じゃぁどうしようもないしな(汗)」 「そこはしょうがないね。花宮のは緑間みたいにラッキーアイテムがあろうと関係ないしね」 『ところで』 『ラッキースケベってなんだ?』 ぶっふぉ!っと何人かがコーヒーを噴いた。何人かが激しくむせた。 面白がってそういう知識を花宮に与えなかったであろう彼の家族とその幼馴染たちのいい笑顔が、コーヒーをのどに詰まらせ苦しむ彼らの脳裏によぎった。 そういうことは教えておけよ!!!! 絶対あの一家は面白がって教えてない。 「…ぐふっ。ごほ。えっと、後半は置いておいて。不幸体質かぁ〜」 「そ、そういえば、緑間も不幸体質だったな」 「つか不幸体質が二人で、降りかかる不幸が倍増とか。秀徳、ご愁傷様。むしろよく無事だったな」 『それように訓練したんだよ。とっさに物をよける判断力と反射神経をめっちゃきたえてた。・・・なぁ、でラッキースケベってなに?』 「あ!そういえば今回のラッキーフラグはどこにたったんだろうね〜。花宮って自分が不幸になる代わりにラッキーを落とすじゃん」 「もしかして。花宮による不幸体質の被害。そのせいで軸足を崩してもすぐにたちなおれるようになったとか?」 「うわー有り得そう。それが今回花宮が不幸になったがためにふりまかれたラッキーフラグか・・・え、あれって反射神経まで鍛え上げられるようなラッキーなの?」 『なぁ、ラッキースもが!?』 「うん。花宮はちょっとだまろうな」 愉快な家族に育てられたがあげくちょっと世間とずれてる花宮を黙らせ、メンバーたちのウィンターカップの鑑賞会はつづいたのだった。 + + + + + 花『ようこそ、花宮さんちの食卓へ』 火『あ、えっと、どうも?』 ある日、飯をおごってくやるといわれ、花見の家に招待された火神だった。 ずいぶん前に、火神敵は軽い気持ちで「疲れたからいたわってくれ」という意味をこめて「飯をおごってくれ」と言ったことがあったが、まさかそれが本当に実行されるとは思ってもいなかった。 なにせ火神は成り代わりではあるが火神であるので大食いだった。 大食いの自覚があった火神は、冗談のつもりだったが本当に御呼ばれしてしまい少し焦っていた。 火『って、俺すげぇ食うけどいいんすか?飯招待してもらって』 花『今テーブルに出ている以上のくいもんはうちにはねぇ』 くいものはねぇと宣言されたことに少しだけ食費を気にしてほっとした火神だったが、テーブルの上の野菜やパスタやほかいくつかの手料理の数々に他人の料理嬉しいと腹を鳴らし席についた。 花『今日はなんで呼ばれたかわかるか?』 火『え、以前のおごりの約束をはたすためっすよね?』 花『んなわけあるか。お前、あの夢女のこと気になってたんじゃないかと思ってな』 火『いただきまーす。あ、それはたしかに。あんな消えかたされたんじゃぁさすがに気になりますね』 花『この前ウィンターカップの記録見直してたら原に「答え合わせしよう」って言われてなぁ。そういえばまだ火神とあの女について話してなかったの思い出して、どうせならあの女が消えた祝いもかねて、お疲れ様会でもしようかと』 今日のメインは和風たらこパスタとベーコンとモッツァレラチーズ入りバジルトマトスパゲッティーだ。と、花宮はメニューを語りながら、大皿に分けられたそれらをとりざらにとって、火神の前に並べていく。 自分はまず肉だと、からあげをとって、激辛ソースとおもわれる赤い物をかけていた。 辛いのが苦手な火神の顔がその赤く染まった唐揚げをみて一瞬歪んだ。 花『ああ、あの女が消えたことでようやく“知り合いの願い”が叶えられたからな。それの祝いだ。 それにあの女ことについて振り返ろうって会でもあるから、オレに聞きたいことがあればは何でも答えよう。 あ、飯の話に戻すが、これだけの量を作ったから冷蔵庫は空になっだけで、補充の予定もなかったから追加は作れないという意味な。 そもそもオレがあまり食べるっていう感覚がないせいで、冷蔵庫が"最初から"ほぼ中身がなかったというのもあるし。まぁー食べなくても生きていけた年数の方が長かった気もするし。 口に入れられるのならば基本何でもいいかなぁって思いはする。いや、人に食わすときはちゃんと"人"が食べられるものでかつ、味がするように工夫はしているが。ちゃんと誰でも食べれるもんをつくってるぞ。 だからおまえのぶんはちゃんと辛くしないようにこうやってわけてるだろう。その顔やめろよー』 火『いや、あまりに先輩が相変わらずで。先輩の話が長いなとか。先輩の唐揚げ赤くて、それを食べるって考えただけで……なんか、いますごく情報量が多くて(苦笑)』 花『あーいまいち。人間だという自覚を忘れる自覚はある。転生の影響だな』 火『自覚うすいせいで、基本的に冷蔵庫の中が食材不足におちいるのいい加減やめません?』 花『人間経験が圧倒的に少ないんだ。仕方ないだろ』 火『これだから先輩は。世界を変えて会うたびに人間味が消えていくんだから〜』 火『・・・・まった!!まじでストップ!先輩、今不穏なこと何個か言わなかった?』 花『?』 火『あの女が消えたことでようやく知り合い――っがなんとか。とか!あと、何でも答えるって何!?あんたなにをしってるんだよ!』 花『ああ、それか。言葉の通りだな。あの夢にとらわれた女がなぁ、いろいろしでかしてくれたんで、お願いされちゃったわけだな。かわいそうに体を乗っ取られた子がいてなー。その幽霊の子をきちんと輪廻に送ってやりたくてなぁ。 情報源はそこからだ。 だからある程度あの女に関しては答えられるぞ』 花宮の話に、食べていたパスタが一瞬つまった火神だった。 神様は願いに弱いんだと笑った花宮は、なんでもないことのように幽霊の少女がいてその少女といろいろ会話をしたことを語った。 幽霊の少女からは「あの女を体から追い出してほしい」「己の肉体と魂の消滅」を願われたためだという。 代価には、少女の"記憶"ではなく、"思い出"をまるごと受けとったらしい。 神様は願いに弱いって、あんたが神様かい!?どういうことだ?え、それも転生の影響? ってか、神様だったからご飯食べるの忘れるの?神さまって本当に霞を食って生きてるのかよ。 普通に流しかけたけど、あんたこの世界でも相変わらず幽霊見えてたんかい!?初耳ですが? あと、体を乗っ取られたってなんだ? 魂の消滅って、だめなやつでは?だって彼女が被害者なのに、消滅って選択肢でいいの!? むしろ魂を輪廻にかえせるの?どうやって? なにもんだこいつ。 そう思った火神は悪くはない。 むせつつ、喉につまったそれを水で流し込み、必死にツッコミどころをさがす。 しかし目の前の転生仲間の会話からは、ツッコミどころが多すぎて言葉がうまく出てこない火神であった。 花『あ、そういえば、あれは元々「女神」らしいぞ』 さらに爆弾が投下された。 いや、だから情報が多い!!! 火『は?あ、自称きれいな私は女神のよう〜っていう自己評価のあれですか。はぁ〜。本当にあの女なんてはた迷惑な』 花『いや。本物の女神だ。幽霊の子から聞いたところ"運命をつかさどる女神"だそうだ』 火神の脳内で、散々仲間たちをかき回してくれた女の行動が走馬灯のように流れた。 え?あれで?あれが女神なのか? 神様ってもっと、こう神聖なものでは? いや、目の前に自称神っぽいわけのわからない転生仲間という花宮の存在もあるから、神様も千差万別なのはわかるが…え?まじであれが神? 火『あの明らかに人間臭いのが女神?ただの頭が花畑の夢女じゃなくて?』 花『凄い言われようだな。だが、あれによって幽霊の子は"運命"を捻じ曲げられたそうだ。つまりあれはまちがいなくマジモンの神らしい』 クズだがな。 花宮のあざ笑うかのような最後の言葉には、火神もその通りだったと頷いた。 あれの言動のすべては、たしかにクズだった。 火『女神とわかっていたら、ペルソナをしかけたのに!!!こっちはもっといろっぽい女神いっぱいいたのに』 前世からの能力を引き継いでいる転生者火神は悔しさにこぶしを握った。 彼は元【ペルソナ4】という世界で、テレビに入り込む力とペルソナを使役する力を得たのだ。 つまり彼の手持ちには、神と呼ばれる系統もしっかりいた。 火『神様、精神防御スキル持ち、なんなら他の女神様も喚び出せるのに!』 花『やれやれ。このスポコン漫画がメインの普通の地球でお前何をする気だ』 火『だってあんなのが女神なんて!あんなのに負けとぅないですwww 口論で勝とうとか思ってないけど、姉女神様の魅力を防御してるのは自動マカラカーンと魅了無効のおかげwww リリム、リリスみたいなセクシー系悪魔から日本及び各国の女神様から選り取りみどりな中で最適なペルソナおるかなーw なんでこんなのがいるのよ!的なのを差し向けたかった!!!!』 悔しがっている火神に、そんな余剰火力は不要だろうと花宮は肩をすくめた。 花『正確には「成れの果て」だ』 花宮によって爆弾はさらに投下された。 火神は思った。 「小出しするのやめてくれませんかねぇ〜!?」と。 ゆっくり食事を楽しめたもんじゃない。 むしろ「成れの果て」ってなんだ。説明を求む。できるなら3行であっさりすましてほしいところである。 火神にの目は口よりもはるかに雄弁で、説明を(簡素に!)と目で強く強く訴えてくる。 目で訴えられた花宮は何から話そうかと、チーズをたっぷり乗せた簡易ピザにタバスコをかけながら、女神が成れの果てと呼ばれるまでになった原因を考える。 花『"視線"だよ』 火『どういうことっすか?花宮先輩』 花『あの女の能力はまず常時展開型だ。通常時はあの女が"目にとめたもの"が、あの女に惹きつけけられ好意を持つ。そして"目を合わせること"により能力は完全に発動し、好意が愛に固定化される。つまりより強い"魅了の力"がかかるわけだ。長時間そばにいればいる程に強くな』 火『なるほど、ありきたりな目やフェロモンに力が宿るかんじのあれか』 花『そう。それが自らかかってしまった』 火『え?みずから?』 花『そう。人間の器を得たことで、己からつねに発している"魅力"に惑わされ、しだいに自分を人間の転生者と思い込むようになったわけだ。 "自分を人間の転生者"であると思い込んだから、"女神"ではなくなっていき、あれは女神であったころのの記憶を忘れていった。 女神の力が失せたことで。あまた運命が歪み、それはあいつをとりまく恨みつらみと結びつき、あいつはついぞ泥のような塊となり果てた。人間の器がなくなってしまえばもうあれは"女神だったもの"でしかなくなる。女神の力を取り戻すことはできない。 いろんな意味で、力に飲みこまれた者の末路というやつだ』 ズズっと茶をすすりつつ、花宮は何事もなかったのかのように表情一つ動かさず、興味はないとばかりに本当に他人事のようにしれっと語る。 重い話だ。 火神にはそう感じたのだが・・・ 花『つまるところ』 しかし花宮の話はまだまだ続いた。 花『大した話じゃない。ミイラ取りがミイラになったんだよ。 自分の姿を鏡で毎日見ていたから自分の視線により魅了の力にかかり、その力のせいでが"自分が考える転生する人間はこうだった"という考えに取り憑かれ、そういう人間に自分自身でなりきってしまったわけだ。 だから自分の姿が、金髪の女神のときのような美女に見えていた可能性もあるぞ。自称金髪だったからな。実際のところ、普通に日本人らしく黒髪だったが』 火『まじかよ!?』 花『まじだな。結局は女神の自滅なんだよ』 火『なにそれバカなの?原先輩の言う脳みそババロア的なひどさっすよ!?』 花『そうかもしれないな。肉体を奪われたという幽霊の子も頷いていたし、モノガタリノカミサマとやらも土下座をするレベルで謝罪してきたからそれは間違いない』 火『ニクタイヲウバワレタユウレイノコ?モノガタリノカミサマ?土下座?え?…ねぇ、花宮先輩。あんた、だからナニが視えてるんです?』 花『ふはっ。"視えてはいけないモノ"だな』 火『あんたが一番こえぇよ!』 花『ちなみにオレが視たかぎり』 火『み、“みた”のか』 花『視たな』 火『何をときいても?』 花『うねうねの正体』 火『あー!あったな。あの夢女をひきずりこんだあれ。え!?一緒にこわがってたじゃん!!正体知ってたのかよ!?』 花『気持ち悪かっただけだな。悲鳴は確かに上げたが、あげつつ“視え”ちまったんだからしょうがない。 あれはさっきも言ったが「運命の女神が仕事を放置したせいで、よじれて歪んで澱みきってしまった」行く先を失った縁の塊だ。歪みを正そうという力が働き、原点であるあの女へ跳ね返った。あれにとらわれたからにはあの女は二度と元には戻れんよ。元の姿にも、元のありようにも。そしてそれはこの先未来もまた同じ』 火『ひぇ』 花『簡単言うと、飼い犬の糞を拾わなかったら、あとで自分で踏んじゃったひと...みたいな?』 火『どうしていつもそ最後に簡単にまとめちゃうかなぁ!!!さっきまでのシリアスは!?あとその例えやめろぉぉぉぉ!!!!』 花『よしなら三行でかたろう。女神、自業自得、死んだ』 火『三行じゃない三単語だ!!簡素すぎる!!!!!』 花『――以上、女神は悲愴でも花宮の悲愴な話はなかったw これにて閉幕!!』 +END+ |