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- 元死神「夢主3」の異世界旅行記 -
【幽霊週間】三日目. 昇天


幽霊暦 三日目。

昨日のおばちゃんのせいで、欝でいたがソレも飽きる。
飽きたからおばちゃんを撒いて彷徨っていたら、別の幽霊にあった。

昨日のおしゃべり幽霊と鉢合わせをしないよう、おばさんのような年齢層が来ないような若者の場である学校にいく。
ここならあのおしゃべりさんも追ってこれまいと期待を寄せる。
生前から授業は眠くなるからやる気もなく、今回も普通にさぼることにして人気の少ない体育館裏で昼寝をする。

声が聞こえた気がして目を開けると、白い仮面をつけたオバケがいた。

昨日の幽霊とはまた違った種類の幽霊だ。
動物霊か何かだろうか?
形が変だから怨霊の類なのかもしれない。
まぁ、どちらにせよ。あれも幽霊であることには変わりはなく、仲間(=幽霊の一種)だろうと認識する。
とりあえず怨霊になりかけているように見えるが、助けを求められてるからには話しかけずにはいられなかった。
オバケは何も言わずオレの話をずっと聞いているだけだった。
おかげでオレは、仮面のオバケとの会話で先程までの欝が少し癒された。
オレの欝が解消されると、今度は相手も何かが吹っ切れたのか光となって消えた。
勝手に近寄って、勝手に成仏してしまった。
結局、さびしかったのだろうあのオバケも。
飼い主にでも捨てられたのかな。可愛そうに。

そう思うことにして、また日向で昼寝の続きを再開した。








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平成の現代っこ
現役高校生だったんだよ
やっぱり宿題は大変で……って、オレの方がおばちゃんよりおしゃべりだって?
それより、オレって生前、霊感なんてゼロだったはずなんだけどねぇ
あ、オレも幽霊だからみえるのかな?


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