不思議お兄さんは何役者?
- ポケット モン スター -



09.パートナー再確認





 -- side 夢主1 --





街中でビラ配りのバイトをしたり、自転車屋で自転車の修理に付き合ったり、ポケセンで臨時看護師代行したり、モノマネハウスでピンチヒッターをやっていたバイトマンです。
このたびまぁたまたサトシと出会いました。

『なんでオレがサファリランドでバイトしてたのにここにいるかって?』

んなもの。空を飛んできたからだよ。
うちのカントーポケモンで飛行能力のあるのは、リザードンとオニドリルだ。
めちゃくちゃはやいんだぞ。

今はなんでバイトしてないのかって?

『君達、馬鹿だろ?他の地方はともかく、このカントーは町の面積より自然の面積が多いんだよ!!わかる?そうすると必然的にバイトできる場所も減ってくるんだよ!そんなときに森にいるってのは、それすなわちどこぞの迷子か、移動中ってこと!オレが必ず町の中や建物の中にいると思うなよ』

っと、いうわけで森の中。
もちろんオレは、迷子ではなく移動中の方である。

絶賛移動中なオレは、川で流されているピカチュウを発見し、滝から落ちる前にマダツボミにつるのむちを使ってもらって空中キャッチ。
――したら、案の定そのピカチュウは、サトシのピカチュウだったというおち。

会ったときの第一声は「さんがウェイター姿じゃない!?」と、さわがれた。
だからいつもバイトばっかしてると思うなよと言ったのだ。

そもそもここはピカチュウが多くいる森だ。
いま手持ちにいるうちの二匹のピカチュウ、カザハナとハナビが、行ってみたいと言ったので、ここまでやってきたのだ。
そこでたまたまサトシと出会った。
本当にオレたちは遭遇率が高いよなぁ。

ああ、いいよ。たまたま出会った縁に免じて、今日はオレがお前らの分の飯もおごってやろう。
タケシクン。今日は君は休むといいさ。
美味いもん作ってやるよ。

ついでにこの森のピカチュウのなかにカザハナとハナビが混ざったまま帰ってこなければいいのに。
オーキド研究所にあづけているピカチュウの量が多くなってきたからなぁ。
ま、無理だろう。
間違いなくうちのピカチュウどもは帰ってくるに違いない。なんかあいつらに異常に懐かれてんだよあぁオレ。
なんでだ?

それから。
サトシのピカチュウは、今の段階では離れたくない親友と言うほど強い関係で結ばれていないようで、助けたピカチュウと森のピカチュウ仲間のもとにいる。
夜。サトシは仲間といて楽しそうな自分のピカチュウをみて、ここにいる方が幸せだと、手放すことにしたようだが・・・。


「ぴぃか(主)」
「ぴかぴかちゅ?(よいのですか?)」

『そんなものあいつらしだいだろ。お前らは現に何も言わずにこっちに戻ってきてるしさ』

赤いリボンをつけた(判別しやすいようにオレのポケモンには全員赤いリボンをつけている)小さ目な二匹のピカチュウが、たったったとやってきてオレの肩に乗って、シッポをゆらしオレの視界をふさぐ。
おまえら、そうやってシッポで人の視界を覆うんじゃない。
見ないだろうが。
むしろオレじゃなくて、第三者からしたらオレの顔が見えんだろうな。
オレはウォンテッドをくらった犯罪者じゃないので、顔をかくす必要はないんだけど。

もふもふした黄色の身体が顔にはりついてくるのを無理やり引きはがし、両手にピカチュウ二匹を俵抱きして、ピカチュウに何も告げずこの森を去ろうとするサトシを見守る。



「ピカピー!!!」


結局、サトシたちがこっそり去ろうとしたのに気が付いたピカチュウが、追いかけてきた。
サトシなんかもう涙目で、戻ってきたピカチュウを抱きしめていた。
オレはというとこうなるだろうことがわかっていたから、カザハナとハナビに向けられた視線に肩をすくめて返す。
やれやれこうなることはわかっていたけどな。

「ぴか、ぴかちゅう。ぴかぴかぴ(レッドさんもピカチュウがパートナーですようね。マサラ出身者は我々と相性がよいのですね)」
『どうだろ。マサラ出身者でもユッキーとかグリーンとかシゲルはイーブイ派だし』
「ぴーか(そう、でしたですの)」
「ぴかぴかぴーか(ブイさん、こわい・・・)」
『・・・グリーンのブイにはあまり手を出すなよお前たち』
「「ぴかちゅ!(サーイエッサー!)」」

と、いうわけで。
こうしてサトシはさらに相棒との仲を深め、パートナーとなっていったようです。











【裏話】

第36話:あらしのサイクリングロード
サファリランドをでるとみえてくるのは、サニータウンヘたどりつくまで 20kmの巨大な橋。ただしサイクリングロードしか開通していない。
サトシたちはポケセンのジョーイさんから薬を隣町まで届けてほしいと頼まれる。
急病のポケモンに薬を届けるために、自転車を借り橋を走っていると、自転車暴走族がバトルをしかけてくるわ、嵐がやってくるわ…
→橋のむこう側のポケセンにいながら、自転車の修理を請け負っていたという設定

第37話:メタモンとモノマネむすめ
サトシたちが雨宿りにはいった建物は、なんとモノマネ芸を売りにするイミテ登場。
メタモンの一匹がうまく変身できてなくて困っている。
そこにサトシたちがやってくる。
ロッケト団がメタモンを色々変身させて悪だくみしようとしたメタモンをさらったおかげで、メタモンはきちんと変身できるよういなる。
→メタモンをもっていたため、演技指導のお手伝いをしていてサトシと遭遇している。
ただしメタモンを助けに行く際のロケット団コスプレは、のみしていない。通常運転でそのまま乗り込んだ。



―――っという設定。









【注釈】
無印 第36話:あらしのサイクリングロード
無印 第37話:メタモンとモノマネむすめ
無印 第38話:ピカチュウのもり








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