←アルナシセカイTOP



【アルナシセカイ Side1】
〜"春"成り代わり世界〜





いろいろまとめ1

【始から蝶の小物をもらったよ】


字『わーロジャーさんみたい。ありがと〜』
始『・・・・・いつも思うんだが、俺への感謝は?買えとねだったのはお前だろうが。はぁ〜』



隼『始始はっじめ〜〜!!!始が僕のためにぼくのために!!!家宝にするよ!ありがとう!!』
始『しまいこむな!使え!』






【壁ドンについて】


司会『さぁ!ドン!と壁ドンをやっちゃてください弥生さん!』

字『壁ドン・・・ねぇ』
始『こっちをみるな。うまくやってくれよ“壁ドン王”www』

字『え〜・・・っというか、そもそもどこから俺が壁ドン王って名前になったのさー』
始『どこ?俺たちのSNSだったか。一番壁ドンが上手そうなのはだれだって話になったのが始まりだろ。ずいぶん前だなwww』
字『ああ。あれか』

字は笑いだそうとした始の腹をつねってから立ち上がり、用意された壁の方へむかう。
「壁ドンねぇ」と考えるように難しい顔しつつ、生贄にと壁の前にたたされている今かわいいと話題のモデルのゲストの傍に近寄る。
ゲストの少女はすでに顔を真っ赤にして、身を固くしている。

字『あのときって、結局。ドンってしてないんだよね〜。なんか一番雰囲気あるのはオレだって言われただけで。
うーん。実際は、どれだけの強さで壁をたたけばドンと鳴るんだろう?
いや、でも・・・ドンって耳元で音が響いたら怖いよね?』

設置された壁にそっと肘をつき、ゲストの耳元で「怖いのやだよね?」なんてささやいている時点で、耳元に息はかかるし、流し目はどことなく艶があるし。 そんな《弥生春》をすぐ近くで直視してしまった少女の顔は、真っ赤だ。目なんか合わせられないとばかりにぎゅっと目を閉じ「うぅぅ〜」と、口がふるえてる。 もう自分で何を言ってるかわからないような状態なのだろう。
字はふるふると震える彼女に不思議そうに首をかしげると、ちょっとズレた方向へ勘違いしたらしく、 体を離し「えっと、ごめんね?こわくないよ?」と今度は少女をぎゅっと抱きしめ、頭をよしよしと撫でる。
それにスタジオにいた観客たちから黄色い歓声があがる。

始『春、まじめにやれ』
字『まじめだよぉ、失礼な』

ぷぅっと頬膨らませながらチャチャをいれてくる始を睨んだ春は、「さてと」と少女を指定の位置にもう一度立たせ、字の指が相手をいたわるように、ほのかに赤く染まった少女の頬をそっとなで ――「今度は怖いことしないからね」と柔らかく微笑みかける。
ぼふんとゲストの少女がさらに顔を真っ赤にし、首を縦に振る人形と化す。

始『・・・天然たらし』

見ていられないとばかりに始は、呆れたようにため息をつく。
そんなこと気づいていない中身人外じみた仙人のような、それでいてどこかで常識が抜け落ちている字は、ふと壁と己の手を見やり、考え込んでしまう。

字『・・・・・ん?あれ?壁ドンってどうやるんだっけ?こうだっけ?』

改めて言われると、はてどうやってやるのだろうと字は首を傾げた。

壁ドンというものの知識はある。
少女コミックの定番で、女の子は壁を背にして、男が女の子の顔の真横の壁をドンとたたく。

たたく?
それはまずいのでは?
そう思って、知識にある通り、壁に張り付いてもらってる少女を正面からみやり、その顔の横の壁を―――コン。かるくたたいた。

女『へ?』
始『ぶっwww』

司『ちがーう!!!!それは壁コン!!ノックはしません!!!』

字『んんん?じゃぁ・・・えーっとこう?』

司会者芸能人からの激しいツッコミに、困ったように眉をよせたあと、ひらめいた!と顔を明るくした字は、キョトンとしていた少女の頭の後ろに腕をまわし胸元まで引き寄せ、両耳をふさいだあと、空いている右手で拳を作り壁をゴン!となぐった。
本人としては正解を選んだつもりだったのだろう。
ドヤ顔で、振り返る。腕に涙目で顔を真っ赤にした少女を抱え込んだまま・・・

一瞬静寂が会場を支配し、「あれ?」と字は首をかしげる。
少女はまだ腕の中、字の胸板にかおがくっつくほどで・・・声も出ない。誰が見てもわかるほどに、ゆでタコのごとく顔を真っ赤にした彼女の意識がまだあるのかどうかもはや怪しい。

司『いやー!!!それ違う!!抱き締めるじゃなくて顔の横にドンって手をおくんですよ!』

字『いやいやいやいや!!だめでしょ!!耳のソバで大きな音出すのはまずいでしょ!こわがらせちゃうよ!さっきなんだかこわがらせちゃったばっかなのにそんなのだめだって!』
司『せめてコンでもコンコンでもゴンでもなく、ドンってならしましょう、ね!たのみますよ弥生さん!もうこの際、彼女そのままでいいから!!“ドン”になるようにいきましょうよ!』
字『ええ〜』
始『はぁーる。はりてだ。壁ドンは、はりてでやれ。それならできるだろ』
字『あ。お相撲さんの張り手みたいに?・・・では!どーん!』

字のてのひらがゆっくり壁に――


ぺた


字『・・・・はじめぇ・・・ドンってならないよ(涙)』

ぺたぺたぺた。
なんだか悲しくなってきたようで、壁を触る字の方が泣きそうである。




――その様子を収録後、TV放送日。
仲間たちが集まっているグラビ共有ルームにて。

駆『いけー!そこだ!』
恋『春さん!もっとつよくですよ!』
新『壁ドンじゃないけど。なんだか絶対違うところであの女子はキュンときていそうな、なにかが違う壁ドンwワロタ』
陽『うわー斬新www壁ドンでなく、壁コンコンとかwwww』
隼『おやおや。壁ドン王の異名は返上かな?』
郁『さすが春さんですね。相手のことを思ってやるなんて』
葵『いや、あんなかばうように抱き込まれたまま壁ドンされたら、それはもう・・・・・春さんこそ壁ドン王でしょう(真顔)』
海『ははwwwいや、でもうちの隼でも壁ドンできるぞ。いいのかあれ・・・なんかパニックおこした春が泣いてるぞ』
陽『泣きたいのはたぶん女の子のゲストさんじゃね?』
涙『あのこ腰砕けたのかな?』
新『春さん、めっちゃ声がいろっぽいし』
駆『だよねだよね。俺は絶対耳元でささやいてほしくないです。あれはゾワワってするんですよー。春さんに限らず黒年長やばい』

始『ふぅー。か・け・る』

駆『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
字『もうなにしてるの始。耳に息ふきこんだらくすぐったいじゃない。故意にあんましやっちゃだめだよ。駆の耳が悪くなったらどうするの』
新『やっぱり春さんなんかちげぇー』

春『あれ?この間の。放送されるの今日だったんだね。
あの女の子大丈夫かな?途中で具合悪くなっちゃったみたいで、熱がでてね〜』

『『『・・・・・・だからなんか違う!!!!』』』

春『え?』
始『wwwwwwwwwwwwww』






【学生時代、下駄箱の中のラブレターについて】


始『ラブレターね』
始『俺は、読まずにすべて捨てると最初から宣言してたから、入ってたら捨ててたな。
春なら「始のラブレターが俺のとこまで入ってるよ。ほら」って、差出人をろくに読まず俺に渡してきたな。
本気で春はひどいぞ。たとえば――』


字『もう。だから下駄箱にはちゃんと名札が必要だって先生にも生徒会にも訴えたのに。
いっそのこと始用の荷物はこっちに入れてくださいっていう・・・目安箱ならぬ始宛ポストでも』
始『・・・・・お前のその価値観はどこから来るんだ?』
字『だってオレ宛になにかくるわけないじゃない。
だったらいつも一緒にいる始宛ってことでしょ?
あ、それとも始の下駄箱に入りきらなくなってオレの方に入れたのかな?』
始『お前当ての物がないと、なぜ言い切れるんだ(呆)』
字『あ、それもそうか・・・果たし状とか。この手紙の中に入ってたら困るよね。混ざっちゃったかな』


――って、感じでなぁ。

始『なんでああいう発想になったのかがいまだにわからない。
というか、あの果たし状は、俺宛という意味か、それとも春宛か・・・すごい気になるところだな』





++++++++++





恋『いつも思うんですけどー、春さんって「好き」ってけっこう軽く言いますよね』
駆『あるある!「愛してる」とかもたまにふざけて言ってきますよー・・・もぐもぐ。あ、チョコうまい』
葵『俺も昨日言われたなぁそれ。苦めのチョコをあげたらアイシテルって抱き着かれたよ』
新『あるわーそれ』
葵『でも――』

葵『「大好き」とか言わないですよね』

恋『はっ!?たしかに!言われてみれば』
葵『っで。俺の勘違いだったらあれなんだけど。 春さんに「愛してるよ」って言われるより、「大好き」って言われた方が、すごく、・・・その重く聞こえるんだよね』
新『あ〜それな、俺も思ったわ』
葵『だから春さんから「愛してるよ」って言われても、ただの軽口にしか思えなくて』

葵『これってどういうことだと思う?』






【ヴァレンタインチョコのあて先は】



字『始ー!オレの好みのブラックチョコレートこんなにいっぱい』
始『よかったな』
春『うん。みんな義理なのに、わざわざオレの好みを選んでくれるなんてやさしい子たちだよね』
始『その立派な装飾や高そうなチョコが?義理?』

恋『じゃーん!今月はこの俺と愛が活躍する月ですよ!さぁ、春さんに問題です!今日は何月何日、何の日でしょうか?』
字『ふふ。恋はいつも元気だねぇ。今日はヴァレンタインだよね』
新『春さんでもその認識はあったんだ』
字『イベントが近いと、子供たちがいつもわくわくしてて楽しそうでいいよね』
恋『ちょっと視点が違う!なにかが違う!!!!』

字『オレは基本的に作る側だからな〜。ほら、オレっておじいちゃんだし』
『『どこがだ!?』』

隼『じゃぁ、春は、今日のチョコの山はなんでもらったと思ってるのかな』
字『なにって。お礼だよね?こないだチョコやケーキの作り方講座したときの』
始『お前が言うと、お礼が、お礼参りって意味のお礼に聞こえるのはなんでだ・・・高校時代の“果たし状”のあれのせいか(遠い目)』

恋『春ペディアみたいにけっこう細かくすごい知識とかあるくせに。常識がおかしいぃ!!!!』

駆『俺、いま春さんにチョコもらったんだけど。いや、おいしいからいいんだけど。なんか違うよね?俺、間違ってないよね!?』
陽『なぁ、春さんって、バレンタインの意味ちゃんと理解してるのかあれ?お世話になった人にチョコあげる日とか思ってないか?』

字『え?バレンタインの意味?
269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌスに由来する記念日だよね。
チョコを渡すのが始まったのは、日本の宣伝会社の策略だよねwww
だってバレンタインデー普及に努めても日本では1968年ごろはなかなか定着しなかったみたいだよ、チョコ。
結果としてはオイルショック。1973年のね。
あれで高度経済成長が終焉した1970年代前半頃になると、チョコレートの売上が急増したから一気に日本に浸透したわけだけど』

新『でた。春ペディア』
駆『でも聞きたいのそこじゃない気がする』

花宮のとき(前世)の知識の残骸。その名を春ペディアwww

恋『あの、春さん。その日に何でチョコを男女間で上げるかって知ってますか?』
字『え?なんでチョコをあげるかって?好きな人にあげるんでしょ。それくらい知ってるよ』

始『とはいえ。渡すという概念は残っていても、もらうという概念がなかったか』

字『ふふ、どうしたの?今日はやけにグイグイきいてくるね。
まぁ、そうだねぇ。オレにとってのバレンタインっていうのは、女子にチョコレートの作り方を教えてと迫られる日かな』

恋『納得』
陽『うらやましいと言えばいいのか、それとも同情のまなざしを向けるべきか』
恋『だが、しかし!あのチョコの量!!』
陽『うらやましい。すべてカレーのルーにかえてやりたい!!』
夜『手のひら返しはやいよ陽!?』
駆『うう・・・12月ならプレゼントぐらいもらえるもん!女子からも一個ぐらい義理だけどもらえるもん。十個は無理だけどぉ・・・』

隼『じゃぁ、僕が今日はかわいいこどもたちにプレ』
海『お前はやめとけ』
隼『ちぇ』
海『かわりに春からもらったマドレーヌでもくってろ』
隼『ココア・・・おいし( *´艸`) もぐもぐ』

始『に、しても。お前でもバレンタインを知ってたか』
字『そりゃぁね。でもオレは配る方が好きかな〜。それにもらっても困るしね。だって――』


字『結婚したい大好きな人は、一人で十分じゃない?』


恋『最後に爆弾発言きたー!!!』

始『なんだお前ら知らなかったのか?春に好きな奴がいるってのはご近所でも有名だったぞ』
駆『えええ!?ま、まじですか!?』
新『あー春さん、好きな人いるんだー。へーほー・・・』
葵『あ、だから“大好き”の言葉は一人のためてきな感じで重いのかな?』
恋『それって、芸能人としてけっこう話題になっちゃったりしません?彼女さん大丈夫ですか?』
始『むしろ周知の事実だ。お前たちがまだその話を知らなかったことに、俺は驚いてるぐらいだ。
あいつの好きな奴については・・そうだな、たとえば隼か、他の同級生にきけ。決して春と弥生一家には直接聞くなよ。あとでのろけを永遠と聞かされても・・・・俺はしらん』
新『のろけばなしだとぉ!』
始『・・・とめはしないが、俺を巻き込むなよ新』

新『ほうほう。この失恋レッドに喧嘩をうるとな。よし、今から聞きに行こう!』
葵『もう、新ってばw』

始『ちなみに、春のノロケ話の芸能界における最初の被害者は、我らが月野尊だ。 社長が面接のとき「恋人はいるかな?」と聞いた、その後、数時間春は語り続けた。 社長室から出てきた春のいきいきした様子、それとは真逆の憔悴しきった社長の顔(遠い目)・・・俺は社長の二の舞にはなりたくない。
いくんだろう、春のところへ?武運を祈る』

葵『・・・・・・・』
新『・・・・・・・』


新『・・どうしろと』
葵『どうしよう新!なんだか“大好き”って言葉がさらに重く聞こえるよ!!!』





新『なぁ、葵。目の前で物凄いニコニコした春さんがこっち見てるんだが、逃げちゃだめだろうか』
葵『俺にきかないで〜!!もういっそ年少組も巻き込もう!』
新『だな。ちょっとつかまえてくる』
葵『は、春さん、もうすこーし。もうすこしだけ待っててくださいね!!』



PageTop↑



←Back | TOP | Next→