- 元死神「夢主3」の異世界旅行記 -
【幽霊週間】一日目. 死亡
いつもと同じ目覚まし時計で起きる。
いつものように朝ごはんを食べた。
いつものように食器を洗った。
いつものように遺影の両親にむけ、今日の夜ご飯を告げる。
「あなた達はいつまでもラブラブばかっぷるでいてください」
いつのものように家を出た。
学校に向かう最中で、妙に周囲が騒がしくてなんだろうかと思ったら、背後から包丁を振り回した人が手当たり次第周囲を切りつけていた。
選択肢は――逃げる。向かい合う。見よう見まねで戦って刃物を弾き飛ばしてみる。
意外とできるかもしれない。
さぁ、どれをやってみようか…
ドスッ!!
「・・・・・・」
どうしようとか考えるよりも先に刺された。
う〜ん、逃げられなかったや。
さすがに考え事をしている最中には動けないからね〜。
はい、オレ死亡。
っで、未練とかまったく思いつかないのに、昇天しません。
なぜだ?
とりあえず幽霊になったら胸元から鎖が出ていた。
そこにあったからひっぱってみたのは必然。
だけど案外、鎖をひっぱったら痛かったので、幽霊でも痛みがあるんだなとわらった。
痛いことはイヤなので、そのまま鎖は放置。
昼寝でもすれば、気がつけばあの世とやらにいっているかもしれないと、適当な昼寝場所を探して放浪する。
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幽霊のハジマリ
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