有り得ない偶然 Side夢主1
こちらは、ボツになった初期プロットです。
地獄しかないとつっこまれたので作成をやめました。
転生を繰り返す夢主の転生特典は『原作知識』と『魂の継承』のみ。
夢主は事故で死に、転生を果たしたが、その先であっさりゴミのように捨てられてしまう。
「死んでたまるか」「生きてやる!」それだけを日々心に、底辺から死ぬ気で這い上がる夢主。
意地汚くも、泥をすすってでも生にしがみつく夢主の話。
死にそうな世界ばかりに転生し、かつ普通とはかけ離れた誕生の仕方をし、穏やかとは程遠く常に死が間近な生活。または追われるばかり。
明るい未来なんてどこにもないと絶望しきってはいるが、生きることを諦めない夢主が『死』に抗い続ける。
◆狩人→復活→海賊→鋼錬→ぬら孫
<夢主の設定> ※名前変更機能はありません。
【夢主1:黒筆 字 (クロフデ アザナ)】
・転生を繰り返す。
・原作知識あり。
・生きることに必死。
・魂に刻まれた記憶や技は継承される。
・能力:魂の継承/血液より刀を具現化する能力。
<本 編>
■1:H×H…生まれは流星街。
ギャグ要素は一切なく、ゴミ捨て場の中から生きるために人殺しとかを繰り返して必死で生き延びる。
だがそうやってるうちに心が死んでく夢主。
殺しを何とも思わなくなる。
この段階の夢主の能力は、『己の血+殺した者の血をもとに、具現化された〈何でも斬れる日本刀〉』。
基本的には、原作知識を頼り。
念を独学で習得する。
なんだかんだ地獄のような日々を過ごしつつ生き延びて、やがては自力で流星街を脱出。
殺しの依頼のさなか、血まみれで周囲の人間を殺したと思われる小さな子供を発見。
それは将来原作で主人公に大きくかかわることとなるヒソカだった。
念能力が暴走していたのでヒソカを拾って、念の習得をさせる。
ヒソカは念能力を少し覚えた後、夢主の元から去る。
でていったらしい。
別にヒソカにやさしくしていたわけでもない夢主は、出ていきたければ出ていけばいいし、生きたいなら生きる方法を教えるだけ。来るもの拒まず去るもの追わずの精神で放置。
死なないように、念能力の扱い方を教えただけ。
自分がただ理不尽な死に抗い続けているだけで、生きたいから。ヒソカも自分の念で死にたくはないだろうと思って、勝手に能力の使い方を教えただけ。
善意も優しさも情も何もない。
気に入られてるわけでもないので、下手するとヒソカに殺される可能性もあった。
とはいえ、数年後殺されるが。
原作軸で夢主とヒソカは再会する。
しかしヒソカからなにかコンタクトがあるわけでもないし、そもそもヒソカは念能力を教えてくれた人間のことを覚えてはいない。
夢主もあまりそういった情とかないし、感情を流星街に置き忘れているので、誰かに接触する気はない。
試験のときは死にたくないからという理由だけで、本当に死ぬ気で、死ぬ思いで原作キャラについていった。
たぶん試験の途中で体力とかもたない。なにせ元一般人なので。
なんだかんだあって受験生の誰かにどこかで殺される。
たぶんゴンが助けようとするけど間に合わなくて死ぬ。
ヒソカからすると夢主はたまたま同じ年に試験を受けに来ただけの知らないやつ。当然助けにも来ない。
■2:復活…イタリアマフィアの孤児で、生きるためにとにかく必死になって逃げ続けていたが、あるとき孤児狩りみたいのがあり、そのままつかまった。
捕まった先は子供で実験を繰り返す醜悪な施設。
そこでボンゴレやマフィアやアルコバレーノなどと言う言葉を聞き、ここがカテキョーの世界だと理解。
だからといって何ができるわけではない。
死にたくなくて、とにかく意地だけで地獄のような実験にも耐え抜いた。
ちなみに前世の能力はみせてない。というか、使えるとか気付かなかった。
数年後に、能力が使えることに気付く。
犬と千草もここにいて人体実験されている。
日常として、人間(老若男女問わず)がどんどん死んでいくのを見せられている。
昨日は五体満足だったが今日は足がないとか当たり前。
施設では常にこどもたちの悲鳴が響いており、子供たちが入れられているのは檻のような場所。
そこはいつも死臭とうめきごえと、意味をなさない言葉の羅列と、血の匂いに満ちている。
躯がこの施設を破壊した時、ようやく夢主も苦痛と地獄の日々から解放される。
躯たちについていった。
原作知識よりヴィンディチェにいる躯のことをしっているのでとても気にしている。
べつにクロームや千草たちといたいとかそういう理由はないし、躯に感謝の気持ちもない。心配という感情は持ち合わせていないので、本当に「気になっている」だけ。
後々前世の能力が使えるとわかり、生きるためにボンゴレの傘下にはいり、再び血みどろの道を選択する。
ヴァリアーの雲の守護者当たりのポジにまでなる。
モスカはさきにぶったたいて壊した。中の人がかわいそうとか、道徳観念からではなく、中に人間を入れると効率が悪いから。本当に理由はそれだけ。
モス化の中に中身が入る前に壊していたので、ザンザスに激怒され雲の守護者を無理やりやらされる。
感情がまだ欠落気味なので、誰かを守りたいとかはなく、ただただ生きたいがためにザンザスに従っている状態。
未来編に行く前に一度ヴィンディチェに乗り込んでいる。
珍しく感情のままに乗り込んで暴れた感じ。
たぶん一度あの鎖で捕縛されている。
でもなにかしらの契約を交わし、躯みたいに完全封印されるようなこともなく、ただヴィンディチェに従う犬のようなことをしつつも生き残る。
ただし未来編で、白蘭の一味によって死ぬ。
このあたりになっても表情筋は動かないのであまり白蘭は面白くなかっただろうと思われる。
■3:海賊…目が覚めたらどっかの水の中ような場所。
この世界で切ったり電気流されたり薬漬けにされたり鞭で打たれたり銃で穴をあけられたりと理不尽な実験はないが、実験体として生まれた。
正確にはエースのクローンとして生まれた。
クローンだから親はいない。
建物の中には、狂った科学者がひとりと、彼が"作り出した者"たちが無表情無感情の人形のようなものたちだけしかいない。
科学者は笑いながらいつも何かの実験をしている。
子供たちの悲鳴は聞こえないが、いつも巨大な試験のような中に不格好な生き物たちが静かに眠っている空間。
夢主はまだ未完成だから試験管の中に居ろと言われている。
狂った研究者は「ドクターベガパンクのように!」「完璧なものを!」が口癖。
研究者はいつも夢主の試験管の外側で、「ダレダレを見返すためにダレの遺伝子よりお前は造り出した!」とか、厭きる程語ってくるものだから、夢主は自分の出生状況を把握している。
また、漫画。しかもエースとか。ここがどの漫画の世界化を把握する夢主。
「エースと自分は同じ細胞を持っているのに、あっちは外の世界で笑いながら冒険していて」・・・とか、試験管の中で眠りながら「ずるいなぁ」と思って過ごす。
この施設は、とある狂気の科学者が天竜人を見返すためにつくった施設。
悪魔の実の真実に迫れば、人間を自分が生み出せれば・・・そういう妄想が発展し、自分をみくだしてきた天竜人を自分が見返すために研究にのめりこんだ科学者の実験施設。
天竜人は神ではなく自分こそが神だと証明したい。
そのために色んな生物の遺伝子からクローンを生み出し続け、かつ生み出した生物に能力を与えようと試験管の中には定期的に悪魔の実の成分のはいった謎の液体が注入されている。
なお、この謎の液体は試験管に入れられるときは物凄い痛みが走り、実験生物たちは試験管の中で苦しむ。
だがその苦しむ姿を笑ってみている研究者。
狂っている。
だがその実験施設も政府にきづかれバスターコール発動!生き残りがいないように徹底敵に砲弾をあびせられ、燃やされ、建物は崩壊。
その際にがれきの下敷きになるも試験官が割れたおかげで夢主は外の世界に出ることができた。
ただし、他の生物たち同様にとつぜん液体から酸素にたえきれず皆もだえ苦しみ、外の空気に適合できず死んでいった。
姿が溶けてなくなってしまう者もいた。
夢主はここで酸素が旨く吸えず苦しんだあげく気絶。
仮死状態に。
生き残りの確認をするために島に兵士たちがやってきたときには、仮死状態で死んでいると思われた。
そこから数日たち、島にだれもいなくなったあと、目が覚める夢主。
生きていることに喜び、そのまま生きるため小舟で海へ。
だが途中で難破し、海に流され、どこかの海岸に打ち上げれる。
そこで「生きてる?」「生きてる!ははは!やったぞ!おれはいきてる!ざまぁみろ!」と泣きながら笑って空に叫ぶ――をやらせたい。
なお研究者のあこがれのひとは、ベガパンク。
また今世を生き残るためにと、自分のオリジナルであるエースをひとめみたくて、旅に出たいと思っている夢主。
エースには恨みと嫉妬とねたみと羨望といろいろな感情をもっている。
ここで、そういえば自分にも感情があるのだと気づく。というか、感情というものを思い出す。
夢主は、研究施設が爆発後に生き残り旅に出るが、海賊や海軍どちらよりでもない。
なにせ研究所を爆破したのがだれか知らないし、そもそも研究所に恨みがあるかというとそういうわけでもないから。
一人で生き残るため、街では盗みも普通にやった。
海兵たちに殺される寸前で、彼らの荷を奪ったり、逆に殺したこともある。罪悪感はない。
とにかく生きるのに必死。
そうしているうちにルフィーと出会う。
そこからさらに遠い未来にて。
エースに似ている=海賊王の血筋と誤解され、どっかのおえらい海軍大将に殺される。
やはりそうなると、恨みがあふれる。
オリジナルは幸せで、自分にはなにもないのに顔が似てるからって殺されてたので、きっと呪詛でも振りまいて死ぬ。
■4:鋼錬…呪いを吐いて死んだせいか、つぎの生まれはまずまっとうな人間でさえなかった。
たぶん人体錬成の成れの果て。
失敗するってわかっていながら、何度も何度も人体錬成を試す研究者まがいの錬金術師がいて、しまいには成れの果てが大量生産。その肉塊を融合してヒトガタっぽいものを生み出した。そこに夢主の魂が宿り、自我を持つ生物を生み出せたと勘違い。夢主の肉体をつかってあらたな実験を始めた。
猟奇的な錬金術師で、その肉を裂いてはいろんなことにつかう。
ぶっちゃけその状態で痛覚がある。どうも元はこの錬金術師の恋人の死体(愛しているから何をしてもいいよねという自論のもと恋人を錬金術の実験につかった)だったようだが、何度も実験をしているうちにぐしゃぐしゃに。でもその破片をさらに融合したあと夢主がやどったことで細胞が活性化しはじめ、生き返ったと勘違い。いろんな実験を夢主でためすように。
あるとき再生待ちでしばらく実験がなかったときに、錬金術師が何日も研究所をあけることがあり、そのすきをついて夢主は逃亡。
だが体が再生しきっていないし、実験されまくったしで、身体はそうはみえないがかなりボロボロの状態。
なんとか表通りにでて、軍人あたりに密告して自分を生み出した錬金術師を捕まえてもらおうと考える。そこで会話の内容から軍人らしいメガネの人間が電話ボックスで話しているのを目撃。背後にずいぶんかぶいている服装の青年がいて、ぼろ布(研究室のカーテンをはぎとった)まとっただけの血まみれの自分よりましかとおもいつつ、電話の主に声をかけようとし――そこで奇抜な恰好の青年が電話をしている人間を殺そうとしていた。瞬間、脳内に原作知識がよみがえる。それに顔をしかめつつ、とっさに自分の傷口に手を突っ込み、そこから以前能力である血で作った刀を具現化。能力がこの世界でも適応されることが発覚。夢主覚醒。
これによりちょうど電話するとこで殺される寸前だったヒューズさんは、背後にエンヴィーがいたけど、「邪魔だ」と夢主がエンヴィーを躊躇なく斬り捨てていることで、ヒューズさんの生存フラグが発生。
死なない。
そのあと夢主は「血の錬金術師」といわれるようになるが、実は錬金術に見せかけて魂が継承している前世の能力を発動させているだけ。
生き汚いというか、生きようと夢主は必死。あいつを捕まえるために、追いかけられないように、軍人であるヒューズに助けを求める。「人体実験をされかけたところを逃げてきた。たすけてくれ」とこう。
気狂いの錬金術師はちゃんとヒューズが通報した。夢主が人体錬成の成れの果ての合成生命体であることは、軍人と一緒に乗り込んだ時にこっそり資料をすべて夢主が破棄しているのでばれない。能力を取り戻した夢主なので、錬金術師と対面した時点で気づかれないように声帯をきってしまっている。これにて夢主が人外生命体である証拠は抹消された。夢主は誘拐された孤児で、実験の影響で錬金術に目覚めた。というあつかいで軍あづかりに。
その対価としてヒューズを護衛することに。どうせヒューズさんが電話で教えたかったことは、後々エドワード(主人公)もすぐにたどりつく。それを原作知識で知っているので、ヒューズを生かしてもいいんじゃないかと思っている。こうして、原作に介入。
だが夢主の知る原作知識は未完結の段階。
ある程度原作に介入し、きったりはったりをしていたが、原作のオチもラスボスも敵の目的もわからない夢主がどうこうできるわけもなく、原作知識をもとに何人かを救うのが限界。そもそも感情にあまり揺れ幅がないため、自ら助けようとしたのではなく、周囲の仲間にこわれたから助けた感じ。ただし夢主は人体実験の影響で身体がすぐに朽ちかけるし(再生速度は普通の人間よりはある)、体は痛いしで、あまり体の調子がよくない状態。それをうまくごまかすがが、ホムンクルス複数体と相対したとき身体の状況を気づかれる。人間じゃないとばれらされ呆然としている仲間たち。そんな仲間をかばい敵に切り刻まれて今度こそ死亡。
残されたものの絶叫とかしらないし、たぶん夢主はそこまで自分を気にする者がいたことにさえ気づいてない。
■5:ぬら孫…人体錬成の影響まで魂が引き継いでいた。そのせいで身体が激弱なぬらりひょんの孫として誕生。
まんまぬらりひょん。外見は人間のように頭は長くはないが、妖怪寄り。
リクオの兄。
ただし体が弱いというか、『常に体のどこかが朽ちて崩れる』という前世からの呪いを受けて苦しんでいる。感情の上下は鈍いが、痛覚は生まれなおすたびに正常についてくるので、痛みはある。
なお、これは呪いではないが、妖怪たちからは呪いとしてみえている。
鯉伴がいたころは、彼の治癒の能力である程度抑えられていた。しかしそれも鯉伴が死んでからは身体が朽ちていくのを止められるものがいなくなってしまう。みかねたぬらりひょんが陰陽師をたより、呪いの進行を抑える結界を作らせる。そのため夢主は基本的に自分の部屋からでれないので、仲間からは三代目に!という声は上がってこない。
夢主の状態をしらない妖怪仲間たちからは、何の能力もない体の弱い人間だと思われている。人間ではない。
面倒ごとが嫌いなので「それでいい」と思っている夢主だが、それでも生きることだけは諦めない。
布団の上だろうが、結界の貼ってある一部屋でしか生きていけないほど、肉体への影響がやばくとも生への執着はすさまじく、生きる!という意思で目がいつもギラギラしている。
原作知識があるので、身内によく予言めいた助言をしていることもある。
自分のことを心から心配して、そのために敵対勢(陰陽師)に結界を頼むほど。そんなあたたかな家族に情が芽生え始める。なにかあったら身を挺してでも家族は守る所存。
「敵」と判断したら、前世の能力の刀でぶったぎる。
前世はあたたかい家族に恵まれたので、今世の家族だけは守ろうと思えた。
刀の能力のことは祖父ぬらりひょんと父鯉伴、母だけがしっている。
これはクオーターゆえの何かの特殊能力だと判断し、祖父と父たちは勝手に納得している。
たぶん夢主の逆鱗で触れたら、どの妖怪よりも冷徹かつ残虐に一瞬で殺すぐらいしてみせる。前世での経験がむごすぎて、夢主的にはそういうことになってももはや殺戮現場に何も感じない。
とうぜん血を見ても心は痛まない。
ぶっちゃけ日本の妖怪の所業のなんとぬるいことかと思っていたりするレベル。
だが、そのぬるさをみて「平和であったかくていい世界」とおもって、ほっこりリクオの物語を見守っている。
術もぶったぎるし、いまは妖怪の血も継いでいるし、己の血には狐の呪いが混ざっているそんな血を元に作られる刀はもはや妖刀。
どんな効果も効きかないものと化している。
そんな刀を所持し、かつ物理は華麗にかわすし、術はぶったぎるし、リクオやぬらりひょんたちと違って愛情だとか情というものが家族以外には欠落しているし、簡単にいって一番ヤバイやつは夢主である。
ただし体が弱い。
下手すると自分の能力の反動で死ぬ。
ひとまずキセルをふかしながら、基本的に結果の貼られた部屋に座りながら、ぬらりひょんの祖父と会話という未来予知(原作知識暴露)をして笑いながら、展開を見守っているだけ。
この世界でようやく笑えるようになる。
ただし、最期はどこかで死ぬ。
おわり。
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